【掲載日:平成24年8月28日】
隠口の 泊瀬の山に 照る月は 満ち欠けしけり 人の常なき
以下の歌々 古歌集載せる
飛鳥・藤原 時代の歌か
【問答】
佐保川に 鳴くなる千鳥 何しかも 川原を偲ひ いや川上る
《佐保川で鳴く 千鳥よなんで 殺風景な 川原偲んで 川上るんや》
―古歌集―(巻七・一二五一)
人こそば おほにも言はめ 我が幾許 偲ふ川原を 標結ふなゆめ
《仕様もない 場所言うけども わしにとり 良え川原やで 邪魔せんといて》
―古歌集―(巻七・一二五二)
(何で通うか つまらん児やに
放っといてんか 好みやわしの)
楽浪の 志賀津の海人は 我れなしに 潜きはな為そ 波立たずとも
《志賀の津の 海人よこのわし 居らん時 潜りするなよ 波静かでも》
―古歌集―(巻七・一二五三)
大船に 楫しもあらなむ 君なしに 潜きせめやも 波立たずとも
《大船に 梶付けてんか そしたなら 潜りせんがな 波静かでも》
―古歌集―(巻七・一二五四)
(わし居らん時 勝手をするな
頼りなるなら 勝手をせんわ)
【物に寄せて思いを陳べる】
隠口の 泊瀬の山に 照る月は 満ち欠けしけり 人の常なき
《泊瀬山 照る月満ちる 欠けもする 人かてそやで 明日は知れん》
―古歌集―(巻七・一二七〇)
【その場所行って感じて詠う(旋頭歌)】
百磯城の 大宮人の 踏みし跡所
沖つ波 来寄らずありせば 失せずあらましを
《ここの浜 昔宮人 行幸の跡や
沖波が 寄せなんだなら 残っとったに》
―古歌集―(巻七・一二六七)
【旋頭歌】
春日なる 御笠の山に 月の舟出づ
風流士の 飲む酒杯に 影に見えつつ
《春日ある 三笠の山に 月の船出た
風流人の 酒杯中に 影浮かばして》
―作者未詳―(巻七・一二九五)
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