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令和・古典オリンピック

令和改元を期して、『日本の著名古典』の現代語訳著書を、ここに一挙公開!! 『中村マジック ここにあり!!』

巻七(雑歌・比喩歌・挽歌)編(14)妹と背の山

2012年08月07日 | 巻七(雑歌・比喩歌・挽歌)編
【掲載日:平成24年8月7日】

我妹子わぎもこに が恋ひ行けば ともしくも 並びるかも 妹と背の山




大和 別れて 紀伊へと入る
真土の山は 紀和国境くにざかい 
川沿い道を 辿たどれば見える
妹と背の山 仲え姿

 南海道 紀伊(紀ノ川沿い)】
妹がかど 出入いでいりの川の 瀬を早み つまづく 家思ふらしも
いりの川 瀬ぇはよて馬 つまづいた 案じとんかな このわし家で》
                            ―古集―(巻七・一一九一)
白栲しろたへに にほふ真土まつちの 山川やまがはに が馬なづむ いへふらしも
真土まつち山 馬山川やまかわで もたつくで 家でこのわし 案じとんのや》
                            ―古集―(巻七・一一九二)
背の山に ただに向へる 妹の山 ことゆるせやも 打橋うちはし渡す
《背の山の 川の向かいの 妹の山 求婚さそい受諾けたか 橋渡しとる》
                            ―古集―(巻七・一一九三)
人ならば 母が愛子まなごぞ あさもよし 紀の川のの 妹と背の山
《人でや 母が可愛いがる 子供やで 紀の川沿いの 妹山背山》
                            ―古集―(巻七・一二〇九)
我妹子わぎもこに が恋ひ行けば ともしくも 並びるかも 妹と背の山
うらやまし 妹と背の山 並んどる お前恋しと 旅空たびぞら来たら》
                            ―古集―(巻七・一二一〇)
妹にひ が越え行けば 背の山の 妹に恋ひずて あるがともしさ
《妹と背が 仲並んで うらやまし お前恋しと 山越え来たら》
                            ―古集―(巻七・一二〇八)
妹があたり 今ぞ我が行く 目のみだに 我れに見えこそ こと問はずとも
《妹山の そばとおるんで せめてもに 幻姿すがた見せてや 声せんかても》
                            ―古集―(巻七・一二一一)



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