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「因果」を考える (13)
初等物理の気まぐれ考究,物理教育放談
/
2008-10-19 04:24:08
本稿は以下の続きである。
・
07-12-05「因果」を考える
・
07-12-31「因果」を考える (2)
・
08-01-19「因果」を考える (3)
・
08-03-11「因果」を考える (4)
・
08-04-10「因果」を考える (5)
・
08-04-30「因果」を考える (6)
・
08-05-09「因果」を考える (7)
・
08-05-27「因果」を考える (8)
・
08-06-29「因果」を考える (9)
・
08-08-28「因果」を考える (10)
・
08-09-07「因果」を考える (11)
・
08-09-30「因果」を考える (12)
・
08-10-06「因果」を考える (12-b)
前項(12-b)
の最後に追記を加えている (08-10-18).
-----
さて、一般的な因果の意味を探ることの本論に話を戻そう。
本シリーズ
初回の稿
の中で、因果を表す言語表現である「Aを原因とする」と比較すべき類似表現「Aを発端とする」をあげた。また、因果関係の要件として『特異性』を求めている文献があることにも触れた。これらに関連する重要な考察が、この先さらに展開されることとなる。
ここで、いきなりだが、将棋倒しまたはドミノ倒しと呼ばれる事象を考えてみることにする(末尾に参考の動画リンクあり)。将棋の駒やドミノが倒れていくプロセスは、歴とした力学現象である。そして、一つ前の駒が倒れることが次の駒を倒す結果を招くという因果的ユニットが、何処も等しく連なっていることには、疑いの余地がないだろう。そう、将棋倒しこそは、物理的な「因果の連鎖」という考え方が当てはまる典型例である。
ところが一方、本シリーズ
稿(10)
あたりで、運動方程式に従って起こる持続運動は、因果の繰り返しとは考えられない旨を述べた。あるいは、波動現象なども、同じく、因果の連鎖とは見なされない(原因はあくまで波源だけと見なすべきである)。
将棋倒しと、通常の連続運動あるいは波動は、本質的にどこが違うのだろうか。
まずこのことから整理してみよう。(この区別は、自然現象の認識・記述の一般論にも通じる重要な意味を持っている.)
-----
力学的な観点で、将棋倒しの特徴を考えてみると、先ずは、以下の2つをあげることができるだろう。
(1) 各駒ごとの限られた範囲で、同形の運動方程式が成り立ち、一つのユニットの最終運動が次のユニットの初期条件になることで、同形の運動が順次連なって起こる。
(2) 各ユニットの運動は、駒の立った位置エネルギーエネルギーの高い状態から、駒の倒れた位置エネルギーエネルギーの低い状態へ向かって、一方的・不可逆的に起こる、散逸過程を伴うプロセスである。
---
(1)は、現象を把握・記述する立場から非常に重要な視点であるが、これは、力学的波動現象の特徴そのものにもなっていて、因果の連鎖としての将棋倒し現象の本質を表すものではない。
この本質的特徴をもたらすのが、(2)の特徴だ。すなわち、各ユニットの運動に含まれる時間的非可逆性が、ユニット間で影響が伝わる際の’跳ね返り’の効果をかなりの程度まで抑制してしまう。したがって、各ユニットの駒が倒れる事象の連鎖の流れ全体も、一方的かつ非可逆的になる。
一方、波動現象においては、各ユニットの運動は、基本的にポテンシャルエネルギーを伴う保存系であるが、前のユニットから受け取ったエネルギーを次に伝えると言う意味で、エネルギー伝播を担う振る舞いをする。このような時には、端のエネルギー反射まで考慮すると、全系では流れの方向性のない状態と解することができる。
将棋倒しは、各ユニットが一方向的に影響を伝える、時間反転対称性の破れた連鎖運動系あるという意味で、因果の連鎖に相応しいと見なされるわけである。
---
ここまで述べたことは、既に考察したこととの一貫性として理解することができる。しかし、将棋倒し系の特徴は、以上(1)と(2)では尽きていない。もう一つの重要な側面を是非考えてみてほしい。
例によって、ヒントを記しておく。
体育館の床一面に大規模なドミノ倒しをセットした。ドミノが倒れる連鎖の列は、最後には玄関から外に出て、華々しく花火を打ち上げる仕掛けになっているとしてみよう。そして、最終段階に至るまで、体育館の中は見ることができないものとする。さて、最終の花火が上がった瞬間を見て、あなたは、最初の一個が倒れたことが全ての原因であったと、100%確実に信じることができるだろうか。現実的なイメージをもって考えてみてほしい。(続く)
=====
〔追記〕
折りしも、この11月14日に、ドミノ倒し4,345,027個の世界記録が出たそうだ。極めつきの大規模ドミノ倒しの動画を眺めて、リフレッシュしつつ考えを巡らせみるのがいいかも知れない。
ドミノデイ-2008(Leeuwarden,NL)
/Zikle
Domino Day 2008 - The New World Record (High Quality)
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「因果」を考える (12-b)
初等物理の気まぐれ考究,物理教育放談
/
2008-10-06 04:40:24
本稿は以下の続きである。
・
07-12-05「因果」を考える
・
07-12-31「因果」を考える (2)
・
08-01-19「因果」を考える (3)
・
08-03-11「因果」を考える (4)
・
08-04-10「因果」を考える (5)
・
08-04-30「因果」を考える (6)
・
08-05-09「因果」を考える (7)
・
08-05-27「因果」を考える (8)
・
08-06-29「因果」を考える (9)
・
08-08-28「因果」を考える (10)
・
08-09-07「因果」を考える (11)
・
08-09-30「因果」を考える (12)
-----
続いて、<例その2>の方にも触れておこう。
本質的な事項は既に述べた内容に含まれていて、特段に追加すべきことは無いと言ってもいいのだが、運動方程式における因果の考察の締めくくりに至ったので、大事なことは反復をいとわず記述する。
衛星の加速度状態が決まるということは、衛星に作用する力が決まるということである。この加速度と力の関係は、どちらがどちらを決めるというものではなく(すなわち因果の方向性を伴わず)、相互依存的である。すなわち、“衛星の加速度に応じて衛星に作用している力が変わる.” あるいは、“衛星に作用している力に応じて衛星の加速度が変わる.” のいずれの見方も可能である。だから、『衛星の円運動の加速度に依って、衛星が受ける万有引力が決まる.』とする見方にはどこにも不都合・不自然はない。
また、運動方程式における力は、運動する要素が受ける力であって、その起源の側を問題にするものではない。加速度の変化の様子から、そうした受ける力の変化がストレートに判るということである。だから、今の例で、もし、衛星の加速度に予期せぬ変化があったとしても、(万有引力の起源としての)中心天体に何か異変が起こったなどと思いを巡らすのは的外れのことなのだ。これが、運動方程式によって意味づけられる力の考え方であり、
「私は仮説をつくらない」
というNewtonの言葉も、このようなところで脈づいているように感じられる。
以上をもって全て解決、、としてもいいのだが、せっかく面白い状況設定のイメージをつくったので、もう少し話を続けよう。
中心天体を残したままで、衛星の運動を等速直線運動に変えるにはどうすればいいだろうか。これは、何げなく想像する以上の難作業である。もし、我々が、任意に質量を産み出し配置することのできる神のような存在であれば、次のようにすれば実現できるだろう。ある瞬間に、衛星を中心にして、その周囲、中心天体までの距離と同じ半径位置の球面上に、中心天体と同じ密度でその直径分の厚みをもつような球殻状の質量分布を生じさせる。すなわち、衛星が(元の天体の存在と合わせた)球対象の質量分布によって取り囲まれるようにする。すると、この球殻中では引力ポテンシャルがゼロとなり、衛星は完全な等速度運動を始める。この状況は、以下のような表現に対応していることが、納得いただけるだろう。
『中心天体の周りの衛星を等速直線運動させる条件を実現させるということは、中心天体の重力の効果を完全に打ち消す(消滅させる)ということだ.』
これが、<例その2>のパラドックス風の文章の後半部分に相当するより正しい表現であり、それが実は不自然でも何でもなかったと判明したことになる。言葉による表現と、そこから受けるイメージは、かくもデリケートなのだ。
=====
ところで、天体に勝る巨大な質量を配置するなどというのはあまりに大それた行為である。もっとシンプルで現実的な方法は考えられないだろうか。たとえば、工場のライン上を移動させるように、機械で(フィードバックをかけながら)衛星を強制移動させれば簡単だとも思える。ただし、この場合、慣性運動系を基準にして等速を判断しなければならないところがなかなか厄介なのだ。もし、中心天体が慣性運動系と見なせて、かつ、その質量や万有引力則が既知であるならば、衛星が自由周回する場合と、それが等速直線運動する場合との運動の差は、計算で求まるだろう。そこで、目的の衛星より十分質量の大きい基地衛星を周回させて、これに固定したライン装置(ただし動き方は特殊)を使って、目的衛星を強制的に等速直線させるということは、原理的には可能だろう。
この場合、衛星には、中心天体との間の引力効果の他に、ライン装置との接触・固定部分における相互作用としての反発力が働くことになる。そして、その反発力(複数考えられる)は、常に、衛星に作用する合力をゼロにするように、調整されるはずである。そこで、この状況を言葉で説明すれば、以下のような自然な表現が出てくるだろう。
『衛星が等速直線運動をはじめた瞬間に、(中心天体の重力の効果と、衛星を駆動するライン装置との接触部品における反発力の合力としての)衛星に作用する力がゼロになる.』
[埋草的感想]-ここまでいろいろ考えてきたが、結局、中心天体を爆破でもして本当に消滅させるのが、一番簡単なのかも知れない、、(^^; -
=====
以上のような考察例を通して、運動方程式と「因果」の関係も、より深く認識されるようになる。天体の回りの衛星の運動について、衛星の動きを周回運動から等速運動に変えるための操作・設定は、明らかに、運動方程式で記述される系の外側から与えられる変更であり、因果の原因側になっていることに注意を向けてほしい。運動方程式が因果関係を与えるのではなく、その成立や定式化の条件を変える外部からの変更が、因果的事象を引き起こす、、このことが顔を出しているのである。
結局、運動方程式に関する因果関係は、"(1)運動方程式の形そのものを変更するような系外からの操作、(2)運動方程式が定まった系の外部から設定される初期条件、の二つが原因となって、時空間上に実現する運動状況が変更・決定されるという結果を生む" ことに他ならない、、我々はこのような理解に達したことになる。
==========
〔追記〕
依然として次のような疑問が浮かぶ人もいるだろう。
『「外部からの操作によって運動方程式の形を変える」ことは、要するに「力の状況を変える」ことだろう。"外部からの状況変更"によって、"力の変更"が起き、それが最終的に"運動状態の変更"につながるはずだ。力の変化を経由せずに加速度を直接操作することは考えられない。だから、(運動方程式自体が因果関係を与えないことは理解できるとしても)系外からの効果まで考えた因果的事象において、やはり「力」は「加速度」の原因の側としか考えられず、関係が相互的であるとは思えない。』
このような(頑強とも言える)イメージが生じるわけについては、語るべきことがたくさんあるのだが、因果の話しとしては寄り道に過ぎるので、ここでは深入りしない(場合によっては「力」をテーマとした別シリーズを検討する)。ただ、手短に本質を述べるとすれば、全ての問題の出発点は「力」という概念の捉え方にあるということだ。力は、力学的事象を、思考の中で分析的に把握することを助けるために導入される形式的パラメータ量なのであって、実体的なものでもないし、実際に生じる現象・効果でもないのだ。だから、ある因果関係があったときに、「力」という概念を、その原因側にくっつけたり、結果の側にくっつけたり、いろいろにイメージできる。原因側にくっつけて考えた場合、力は外因として与えられる事象の一表現のように見える。結果の側にくっつければ、運動状況の一表現のようになる。結局、現象や事象たり得ない「力」が、原因であるか結果であるかと悩むこと自体がもともと空虚だったと言った方がいいのかも知れない。運動方程式は、そのような力の意味を明確に示している式なのだ。
<ing>
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