インターネット接続が常態化し、さらに家では家族も頻繁にPCを利用するようになって、ウイルスやスパイウェアの対策が不可避となっている。しかし、そのことの文字どおりにウイルス対策ソフトの導入を催促してくるWindows XPの仕様に、私はあきれている。常駐型のウイルス対策ソフトは、それ自体が、PC操作のレスポンスを圧倒的に落としてしまう迷惑ソフトであるからだ。お金を出してこんなソフトを買うことを当たり前にしないでほしい。
私はITの詳しい知識をもつわけではないが、ウィルス感染やらOSの不安定化やらの症状から回復させる体験を(まあまあ首尾よく)こなしてきたと思うので、体験的なウイルス対策についての考えを記しておく。(ただし、WindowsXPを対象とする話である.)
(1) 市販ウイルス対策ソフトは導入しない
購入を検討するときには、必ず、クリーンな状態と導入後の状態のレスポンスの違いをチェックすること。その結果、普通の感覚をもつ人ならまず導入をためらうことになる。
無償版でかつ動作が軽いものなら検討に値する。AVG Anti-Virus がその例で、当方も、家族が使う家のノートに限りこれを使っている。(日本語の解説があるサイト:Grisoft - AVG Anti-Virus 7 (FREE) )
(2) (ウイルスによる)PCレスポンスの低下に敏感になるべし!
感染に早く気づくことが、被害の拡大を止め、駆除・回復を容易に行うために最も重要だ。私の経験では、心当たりの操作(ダウンロード、怪しいサイトクリック、新しいファイルの実行やインストール)の後特に注意すれば、まず100%感染に直ちに気づくことができる。
(3) 感染が疑われたら Windows Live OneCare PCセーフティ
Windows Live OneCare PC セーフティ: PC の健康状態や安全性を保つための無料オンラインツール
レジストリチェックなどもいいが、PCセーフティ はそれなりに強力で、最近はほとんどこれで済んでいる。この中の「プロテクト」だけを実行すればいい。
ただし、時間はかなりかかる(私の家の場合2時間半ぐらいか)。少しでも早く済ますため、「ディスクのクリーンアップ」を使って一時ファイル類を消しておくとよいだろう。また、常駐物を解除してできるだけプロセスを外しておいた方がいいだろう。
全て除去された旨のメッセージが出ればここで終了だが、除去できないものありと通告される場合も結構ある。
(なお、AVG Anti-Virus の手動スキャンを使う手もある.)
(4) PCセーフティで除去しきれなければ「システムの復元」を実行
「システムの復元」の実行ファイルは ¥system32¥restore¥rstrui.exe で、スタートメニュー下のプログラムのシステムツール区分にショートカットがあるが、復元操作だけなら、マイコンピュータのプロパティー下のタブから呼び出すのが早い。(なお、システム情報からも呼び出せる.)
(解説サイト例:システムの復元による対処法 (WindowsXP/ME限定))
ウィルス個別の除去方法を調べるのは神経が疲れるし、時間の無駄と心得よう。怪しい心当たりの操作以前で、手間のかかるインストールなどの後にあたる適当な時点の復元ポイントを指定する。再度別のポイントで試すこともできるので、恐れずにさっさと実行。ただし、悪質性の高いウイルスが取り付いているときは、セーフモードのWindowsで起動し直してから実行するのがいい。
(5) (回復したら)Live OneCare PCセーフティを再実行
ウイルスの起動を止めた上で最終削除を行う意味をもつ大事なプロセスだ。寝る前などに実行すると、翌朝、晴れ晴れとした気持になれる。
ただし、System Volume Informationフォルダあたりに怪しいファイルが残ったときは、システムの復元を一旦停止する必要がある。このときは、復元ポイントが消去されるので、回復したことの確信について少々神経を使う。また最後にシステムの復元を有効に戻しておくことを忘れずに。
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以上のポイントは(4)と(5)で、これを知らないと Windows Live OneCare PCセーフティ の有難味も見えてこない。(どう考えても、「PCセーフティ」は「システムの復元」とコンビで使うことが前提になっているように思えるのだが、MS社がこのことを明示しないのは何故なのか、、、)
ここに述べた方法で、お金がかかることはなく、必要十分な対策が可能、、というより、、重いウィルス対策ソフトを入れるよりずっと快適な運用であると思う。(ただし、そうめったに感染に引っかからないのが当然の前提となる.なお、ここに書いた事は、個人的見解であって、内容や結果を保証するものではない.)
〔追記〕
上に見たように、実はマイクロソフトは、市販ソフトに頼らないウイルス対策をちゃんと準備しているのだ。しかし、このことをあまり宣伝することなく、タスクトレイやら何やらにウイルス対策ソフトの導入を促す警告を出す細工をしている。ソフト業界の内幕の何らかを勘ぐってしまう、、、。
もしかしたら、、Windowsシステムに熟知したプログラマーが、ある時はアンダーグラウンドのウィルス開発(指導)者、ある時はウイルス対策ソフトメーカーの高給取りフリーエージェント、、と遷り動いてしこたま稼ぎまくる、、、これは穿ち過ぎの失言であると信じるが、、、
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