マックンのメモ日記

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ウナギの完全養殖は研究段階では成功しているが企業との提携がカギ!

2014-07-29 18:43:21 | 宇宙・サイエンス・科学技術
土用の丑の日と言うとうなぎを食べる夏の土用の丑の日だと思われていますが、実は年に数日あります。土用とは立春、立夏、立秋、立冬の前の18日間のことをで、その中の丑の日(十二支の中の丑)を「土用の丑の日」と呼びます。丑の日は十二支を1日ごとに割り当てていくので12日毎に1度回ってきます。そして 年によっては土用の期間に丑の日が2回くることもあります。

夏の土用の丑の日にうなぎを食べる習慣が出来たのは、幕末の学者平賀源内が、夏場にウナギが売れないので何とかしたいと近所のうなぎ屋に相談されて、今日うなぎを食べると良いという意味で「本日土用丑の日」という看板を店先に出し、大繁盛したのがきっかけだといわれています。他にも諸説ありますが平賀源内説がよく知られています。

そしてこの時期にウナギを食べる習慣が江戸時代に広まりました。ウナギ自体の旬は実は冬だそうですが、早稲田大の矢沢教授は「理にかなった食文化だ」と言っています。ウナギには疲労回復効果が高いビタミンA,D,Eや必須アミノ酸などが他の魚より圧倒的に多く含まれているそうです。それをあの独特の風味のたれで蒲焼にする方法が食欲をそそるということです。と言うわけで夏バテ対策にはうってつけと言うわけです。

しかし河川の汚染や回収による生息環境の変化も加わり、気が付けば世界に約20種類いるウナギのうち13種類が絶滅などの恐れがあると「レッドリスト」に名を連ねるようになりました。法的拘束力はありませんが、ニホンウナギが規制の対象になる可能性が出てきました。

日本人は世界全体の約7割を消費するほどウナギ好きです。安定供給に向けて業界は親ウナギから受精卵を取り、それを育てて再び産卵させることを繰り返す完全養殖の広がりに期待しています。しかし日本ウナギの生態は謎に包まれ、かつて完全養殖は至難の業でした。「産卵場所は太平洋のグアム島の西方。孵化したシラスは海流に乗り、数千キロ離れた日本や中国などの河口に漂着します。この時の体調は約5センチですが、5~10年で成長。太平洋に戻って産卵する」と言う複雑さです。しかも養殖するとなぜかほとんどが雄になるため、人工飼育での繁殖は難しかったのです。

困難を乗り越えて10年に世界で初めてニホンウナギの完全養殖に成功したのが、独立行政法人の水産総合研究センタ-増養殖研究所です。グループ長は「シラスを大量生産しようと思えばすぐにも可能。ただ、それには企業の投資が必要になる」と話しています。研究所にはウナギを大量に生産する設備もないからです。今、そんなウナギの「先」を進み始めたのがマグロです。そのため目指すのは「近代マグロ」の大量生産となるわけです。

田中氏は「企業がその気になれば同じことをウナギでも実現できる」と強調しています。現在の技術で受精卵が孵化してシラスにまで成長する「生存率」は2~5%で、すでに「自然界より高い率」になっていて、これをさらに高める研究を進めると言います。20年を目標にシラスを安定供給できる技術にしたい」と意気込んでいます。