マックンのメモ日記

気になったニュースや関心事などをピックアップ。
今チワワのプッチという犬を飼っています。
可愛いですよ。

スマホ陳腐化、次の革新的技術は?

2016-04-16 12:17:31 | ネット、ビジネス、IT
最近、新しいスマートフォンの発表を見るのと音楽を聴きながら洗濯をするのとでは、どちらが楽しいかよく分からなくなってきました。

 新製品を有り難いと思っていないわけではありません。ここ10年のスマホの性能と利用しやすさの進化は、史上最大の技術的偉業の1つです。しかし、スマホのデザインはアダム・サンドラーの映画と同じくらい新鮮味がなくなっています。

 ただし、例外も登場しています。筆者が先週手にした韓国のLGエレクトロニクスの最新旗艦モデル「G5」は、単なる改良ではなく再発明に力を入れているメーカーがあることを証明してくれあした。G5には数々の工夫が凝らしてあります。端末下部を外してさまざまなモジュールを挿入できます。背面にはカメラを2台備えており、今後発売されるLGの仮想現実(VR)ヘッドセットや360度の画像が撮影可能なカメラにも対応しています。

 とは言え、G5は次に買い替えるべきスマホとは言えません。同じような価格の韓国のサムスン電子の「Galaxy(ギャラクシー)S7」は、気の利いた防水機能やより高性能なカメラ、長持ちするバッテリーを備えています。もちろん、米アップルの「iPhone(アイフォーン)6s」と「SE」も優れた選択肢です。

 G5は完成品というよりは試作品に近く、スマホの未来の青写真となる製品だといえます。

 そこで筆者はG5を手に革新的なモバイル技術を探ってみました。スマホの革新の中心となるのが今後もソフトウエアであることに変わりはないのですが、スマホを進化させるハードウエア技術も登場しています。

 将来のスマホは、ジャガイモの形をしたボディーに体のパーツを差し込んでさまざまな顔が作れるおもちゃ「ミスター・ポテトヘッド」のようになる可能性があります。つまり、カメラを引き抜いて、より性能のいい別のカメラに付け替えたり、割れたディスプレーを外して新しいディスプレーに交換したりできる。それがモジュール設計の特長です。

 このアイデアを最初に試したのがG5です。ボタンを押すと下部が外れ、LGが「フレンズ」と呼ぶモジュール類を装着できます。ただ、今はまだ目新しさが先行しているだけのように感じますが。最も画期的なオプションは、カメラ撮影時にスマホを握りやすくする70ドルのモジュールです。ズーム操作機能と容量の大きなバッテリーが備わっていますが、既存のタッチスクリーンの操作をより人間工学的にする効果しかありません。これが大ヒットするとは思えませんが、LGはモジュール設計を外部にも開放することを計画しており、それが助けになるでしょう。

 独自のスマホを組み立てられるという点でもっとわくわくするのが、米グーグルの「プロジェクトAra」だ。初期の試作品はG5よりも設計が柔軟で、シンプルな枠組みにディスプレーやバッテリー、Wi-Fiチップ、カメラといった基本モジュールを取り付けて組み立てるようになっています。温度計や酒気検知器といった特殊なモジュールも追加できます。プロジェクトと試験販売は延期されましたが、グーグルはこの研究に引き続き資金を投じています。

 未来のスマホは水ぼうそうにかかったような見た目をしているでしょう。発疹のようにたくさんのレンズが付いていて、スマホ撮影の問題点を全て解決してくれます。

 G5はその小さな一歩となります。広い景色やグループの撮影に使用する広角カメラと、より鮮明な画質の日常用カメラとを切り替えることができます。ただ、いずれのカメラも、特に暗い場所での撮影に関してはサムスンのGlaxy S7のカメラには及びません。

 華為技術(ファーウェイ)が近く発売予定の「P9」もデュアルレンズ仕様です。LGのように2台のカメラが個別に機能するのではなく、連動させることで画質の向上やさまざまな機能を可能にしています。他にもアップルが昨年買収したリンクス・コンピュテーショナル・イメージングなどの新興企業がデュアルレンズ機能の開発に取り組んでいます。

 もっと多くのカメラを組み込んだ本当の意味で革新的なスマホの開発に取り組む新興企業もあります。その1つがライト(Light)社で、同社のデーブ・グラナン最高経営責任者(CEO)によると、6~8台のカメラを搭載したスマホであれば高性能のデジタル一眼レフカメラ並みの高画質な写真の撮影が可能だといいます。アップルやソニー、グーグルのスマホを受託生産する台湾・鴻海(ホンハイ)精密工業(フォックスコン)がライト社の技術をライセンス供与しています。

 未来のスマホでは3Dや360度の映像も見られるようになるでしょう。スマホをVRメガネに装着する方法やスマホのディスプレーで3Dホログラムとして見る方法があります。

 VRの部分は既に登場しています。今はVRに関心がないと思っていても、いずれ無視できなくなるでしょう。サムスンとLGは、スマホの処理能力とグラフィックパワーを活用したVRヘッドセットを既に開発しています。米クアルコムなどの半導体メーカーはチップ性能の向上に力を入れています。

 ヘッドセットを装着したくない人向けの製品もあります。新興企業レイア3D(Leia 3D)は、特殊な液晶表示装置(LCD)バックライトと光学システムを使用して光の向きを変え、3Dホログラムを映し出すディスプレーを開発しました。映像はスマホの前に浮いて見えます。まだ映画「アイアンマン」のようなレベルには達していませんが、近づきつつあります。

 レイアのデービッド・ファッタルCEOは「スクリーンから飛び出た3Dの自撮り映像を指でくるりと回せるようにもなるだろう」と語っています。「そのあとに2D映像に戻ることは、カラーテレビから白黒テレビに戻るようなものだろう」。

 最も楽しみなモバイルテクノロジーは、現在のスマホの最大の問題点であるバッテリーの駆動時間を解決してくれるものです。といっても弁当箱サイズのバッテリーパックやLGのG5のような交換可能なバッテリーではありません。本当の意味でのワイヤレス充電でえす。

 現在のパッドにスマホを置くようなワイヤレス充電ではなく、Wi-Fiのようなタイプのものです。無線電力伝送装置が設置された場所にスマホを持っていくと、スマホに内蔵された受信装置が信号を検出し、自動的に充電を始めてくれるのです。

 米オシア(Ossia)やエナジス(Energous)といった企業がこの技術の開発に取り組んでいます。デモを見て、これこそがスマホの電力需要に対する答えだと確信しました。ただし、基準が統一されていないことと身体への安全性という2つの大きな課題があります。オシアのアビド・フセイン最高商用化責任者は、この技術は米連邦通信委員会(FCC)の認可を受ける予定であり、またスマホや腕時計など低電力の端末にのみ使用することを意図しているため、安全性の懸念はないと述べています。

 残る問題は、8台の素晴らしいカメラや簡単に交換可能なホログラムスクリーン、切れる心配のないバッテリーを搭載したスマホは一体いつ手に入るのかという点です。ライト社は同社のカメラを複数搭載したスマホは2017年末までには登場する見込みだと述べています。レイア3Dは17年末までにホログラムディスプレーの商用化を目指しています。オシアのワイヤレス充電技術は17年末~18年初めになる見通しです。

 こうした見通しを信じるとしても、実現にはまだ時間がかかります。全てが同時に本格的に普及するわけでもないでしょう。しかし、明るい面に目を向けてみると、手元にある黒い板のようなスマホは、どんどん陳腐化しているのです。(ソースWSJ)

最新の画像もっと見る

コメントを投稿