マックンのメモ日記

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フェラーリ、IPOに向け最後の売り込み!

2015-10-19 09:58:14 | 経済・金融・投資
長らく待たれていたフェラーリの新規株式公開(IPO)がようやくスタートラインにたどり着きました。20日にIPO価格が設定され、21日にニュ―ヨーク証券取引所に上場する見通しです。

 IPOの市場環境が厳しいなかで仮条件レンジが高めに設定されたことから、投資家は同社株の上場初日の動向を注視しています。

 フェラーリは、自動車大手フィアット・クライスラー・オートモビルズ傘下のイタリアの高級車メーカー。フィアットは今回、フェラーリ株の約10%を売却します。株価が仮条件レンジの48〜52ドルの上限になれば、時価総額は98億ドル(約1兆1760億円)に達します。

 仮条件レンジは、IPOが発表された1年前に大方の証券市場専門家が予想していた水準を大きく上回っています。ただ、フィアットが設定した目標価格は下回りました。

 フェラーリの会長でもあるFCAのマルキオンネ最高経営責任者(CEO)はボストン、ロンドン、ニューヨークなどで大々的なフェラーリのロードショー(投資家向け説明会)を行い、投資家への売り込みに努めあした。サンフランシスコとロサンゼルスでもロードショーを行う予定です。

 フェラーリの適正価格については、当初からアナリストや投資家の間でかんかんがくがくの議論を呼び起こしてきました。IPO発表直後には、多くのアナリストが適正価格は50億〜70億ドルと想定していましたが、100億ドルに近づいており、マルキオン氏の勝利とみられています。ただ、同氏は当初、135億ドルもの適正価格を主張していました。

 主要株式市場はここに来て反発していますが、IPO市場は弱気です。この数週間にディジセル・グループ、ニーマン・マーカス・グループ、アルバートソンズがIPOの計画を取り消したり延期したりしているに対し、マルキオン氏は、2007年に始まった景気下降期にその他自動車メーカーが打撃を受けるなかでフェラーリは堅調を維持したと述べ、同社は不況に強い企業だと訴えています。

 フェラーリは、希少価値を保つため年間生産台数を意図的に約7000台に抑える戦略をとっていて、このため新規顧客は、納車まで平均1年間待たねばなりません。ただ、同社はIPO目論見書で、19年には生産台数を9000台に引き上げる方針を明らかにしているます。マルキオンネ氏は、年間1万台であれば高級感を損なわずに販売できると話しています。

 FCAは、来年早くにフェラーリ株の80%を自社の株主に分配する予定。残りの10%は、フェラーリの創業者の息子であるピエロ・フェラーリ氏が保有しています。FCAの筆頭株主であるイタリアのアニェッリ一族のフェラーリ保有比率は約4分の1になる見通しです。

 これに加えて、フェラーリ氏は持ち株を維持する意向で、また長期株主に追加議決権が付与されていることを考えれば、同社は敵対的買収の標的にはなりそうにありません。(ソースWSJ)