マックンのメモ日記

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小笠原・父島、大型クルーズ船寄港可能に!経済発展も良いですがそこには一定の歯止めも!

2013-11-20 21:52:30 | 自然・環境問題・古生物
東京都は小笠原諸島の父島で、大型クルーズ客船が停泊できるよう湾内設備を改修するそうです。小笠原諸島は2011年にユネスコの世界自然遺産に登録されてから観光客の人気が高まっていますが、父島の設備が小規模なため全長200メートル以下の船しか停泊できませんでした。改修後は国内の全てのクルーズ船が父島に寄港できるようになります。

今まで、父島では定期船は二見港に着岸できますが、クルーズ船は洋上でブイに係留し停泊するしかなく、乗客は小型船に乗り換えて上陸していました。ただブイの性能から大型クルーズ船は係留できないため寄港はできなかったのです。大型船も停泊できるようにしてほしいとの運航会社からの要望もあり、とは修復に乗り出すことになったものです。

来年3月の工事完了後は国内最大級のクルーズ船「飛鳥Ⅱ」(約5万トン、全長約240メートル)も停泊できるようになります。小笠原へのクルーズ船の寄港回数は11年の6回から12年は32回に増えました。これにより12年度の観光客は11年度に比べ25%増の約3万5000人に急増したのです。空路がなく、定期的な交通手段が原則、週1便のフェリーに限られるため、経済波及効果は大きいと見られています。

小笠原諸島は、東京都特別区の南南東約1,000kmの太平洋上にある30余の島々で、れっきとした日本の国土だという事はご存じのとおりです。総面積は104km²で、南鳥島、沖ノ鳥島を除いて伊豆・小笠原・マリアナ島弧の一部をなしています。1972年(昭和47年)10月16日に一部の島や地域を除き小笠原国立公園として、国立公園に指定されました。というのも、小笠原諸島は形成以来ずっと大陸から隔絶していたため、島の生物は独自の進化を遂げており、「東洋のガラパゴス」とも呼ばれるほど、貴重な動植物が多いからです。

しかし、人間が持ち込んだ生物や島の開発などが原因でオガサワラオオコウモリやオガサワラノスリ、アカガシラカラスバト、ハハジマメグロなどの動物やムニンツツジ、ムニンノボタンといった植物など、いくつかの固有種は絶滅の危機に瀕しています。というわけで、1980年(昭和55年)3月31日に国指定小笠原諸島鳥獣保護区(希少鳥獣生息地)に指定されました。周辺の海域では鯨やイルカが生息しており、それらを見るために島を訪れる人も多く、島では、人間が持ち込んだヤギが野生化しています。

このように動植物まで貴重な生き物が多く、海もきれいでありクジラの産卵地域にもなっています。それだけに、開発され経済効果が高まるのは良いのですが、それに伴って大切な自然が失われるようなことになっては何のための開発なのかわかりません。あのガラパゴス諸島などでは観光客が増えすぎて公害問題が発生していると言います。小笠原諸島もガラパゴス諸島のようにならないよう大切に保護していってほしいですね。