気仙地方の初冬の風物詩、ころ柿(小枝柿)づくりがピーク。皮をむいて数珠つなぎにされた柿は日向の軒先につるされ、彩りも鮮やかな柿すだれとなって寒風に輝いている。寒さが厳しくなればなるほど、柿の渋みが甘さに変わり、美味しい甘い干し柿ができるとか。食物繊維が豊富に含まれており、ペクチン、カロチノイド、ビタミンCの宝庫でもある「ころ柿」。
11月22日写す
11月22日写す
11月20日写す
12月6日写す 民家の軒先で
12月6日 民家の軒先で
「熟んだっこ」(日に干され、寒さに当たって熟柿になったもの)になりつつある干し柿
近年、この「玉すだれ」の独特の風物を目にする機会がめっきり少くなった。かつてのように何百何千個と数を競い、日当たりの軒面いっぱいに連ねた風景は姿をけし、自分の家で食べるくらいの分量を、剥いて軒先につるして冬の寒風を待つ、小規模の玉すだれに変わってきている。
道々の、あるいは屋敷内の柿の実が収穫されずに放置され、カラスなどの食餌にされている光景を目にする。 頃合いを見て柿を収穫し、皮を剥き、数珠に結び、高い軒面の日当りを求めて吊るす。乾き具合を見て向きを変え、日光に当て、寒風にさらす。出来上がりまでにかなりの手間、暇、労力をかけるこの干し柿づくりは少子高齢化の時代の波をモロにかぶっているようにも思える昨今である。 どんどはれ! The end