ボッケニャンドリの思ったこと

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修理百遍意自ずから通ず@チェーンソー修理

2012年12月05日 09時13分20秒 | 薪ストーブ、木こり、チェーンソー
 チェーンソーなどの農機具のエンジンは紐を手で引いてかけるのが一般的だ。引いた紐はゼンマイの力で戻る。この装置のことをリコイル・スターターという。

 去年業者に頼んで大修理したチェーンソーのエンジンをかけられなくなった。リコイル・スターターの紐が戻らなくなったのだ。この故障は2度目で1度目は業者に依頼。しかし今チェーンソーの買い替えを考えてるのでこれ以上修理にお金はかけたくない。とはいえリコイル・スターターの修理なんて出来るのかいねっていう疑問。


写真-1 チェーンソーのリコイル・スターター周辺を分解


 リコイル・スターターの内部なんて見たことないが、紐が戻らない理由は分った。ゼンマイの端が折れてしまい宙ぶらりんになってしまったのだ。写真-2は組み上がった後に撮ったものだけど、矢印で差した部分が折れていた。


写真-2 折れた部分


 この折れた部分を曲げてフックを再生しようとしたらパキッと簡単に折れてしまった。ゼンマイの鉄には焼きが入ってるから当たり前か。しかしここで諦めるのはまだ早い。焼きなましに挑戦だ。焼きなましという言葉は知ってるがどうやるのかは知らなかった。経験的に硬い金属を赤く熱すると硬さがなくなって曲げられるのだ。そこでバネの先端3cmくらいをガスレンジで真っ赤に熱した。冷やす時に水には入れなかった。するとペンチで曲げることが出来た。


写真-3 ゼンマイの先端にフックを作ったところ


 問題は反発力のあるゼンマイをどう収めるかだ。色々試行錯誤をしたが全然上手く行かなかった。苦戦に苦戦を重ね、成功するまで足掛け2日、時間にして6時間。そして辿り着いたのがこの方法。バネを外側から順に入れて行くとたった2~3分で入れ終ってしまうのだ。


写真-4 ゼンマイの収め方



写真-5 ゼンマイが収まったところ



写真-6 組み立て完了


 まぁそんなこんなな末、兎に角エンジンをかけることは出来た。でも何回かけられるかな。もう1年使うつもりだったけど近いうちに買い替えだ。それまでほんの少しだけ働いてくれれば良し。






 最初は手だけでゼンマイを縮めてたけど、指だけでなく腕まで疲れてしまった。賽の河原の石積みじゃないけどあと少しってところでゼンマイが弾けだし、手を離すと写真-7の通り。


写真-7 失敗の図


 写真-8はかなり試行錯誤した後の工夫だけど、この方法でも上手く行かなかった。


写真-8 片方を止めてゼンマイをまとめる図







 チェーンソーのエンジンは2サイクル・エンジンだ。昔弄ってた2サイクル・エンジンのオートバイと比べて主に違うのは2点。1つはキャブレター。オートバイと違って逆さにしてもガソリンを供給出来るキャブレターなので中の仕組みが全然違ってた。2つ目は変速機が無いのでミッション・オイルが無いこと。

 このチェーンソーは20年くらい前のモデルで散々仕事で使ったのを貰ったものなのだ。さすがにもう寿命だし、旧式なので重いし力も無い。何より安全装置が無い。タダほど高い物は無いというが、確かに何度も修理したのでもう少しで新品が買えるくらいの修理代となった。でもそのお陰でチェーンソーの仕組みは大体分った。
コメント (2)
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