だって見たいんだもん!

映画と共に生きてきた私。大好きな映画と芝居と絵画をメモします。

ニューヨリカンって?

2009-06-14 17:52:38 | 映画
プエルトリコ。漢字で書くと波爾多黎各。うむ。「ウエストサイド物語」(61)でジョージ・チャキリスたちシャークス団のメンバーは、プエルトリコからの移民。“アメリカ”の歌詞の中にも、自由な国アメリカと故郷のプエルトリコとの比較がユニークに歌われていました。

知らなかったのですが、プエルトリコはアメリカ合衆国領なんですね。正式名称はプエルトリコ米国自治連邦区、合衆国には未編入なんだとか。首都はサン・ファン。プエルトリコ人の親を持つ俳優には、ジェニファー・ロペスやマーク・アンソニー、エリック・エストラーダらがいます。

彼らは“ニューヨリカン”(NYのプエルトリカン)と呼ばれるそうです。そのジェニファー・ロペスが自分たちのルーツであるラテン・ミュージックの偉大なアーティスト、エクトル・ラボーの歌と人生を描く映画を製作。それが、「エル・カンタンテ」(06)です。

“エル・カンタンテ”とは、歌手のこと。そしてエクトル・ラボー(1946~1993)とは、サルサの巨匠と言われた人でファニア・オールスターズのメンバー。ちなみにこのグループ名は、日本のサザン・オールスターズの名前の由来なんだそうです。ふ~む。

1963年、プエルトリコからNYにやって来た17歳の青年エクトル(マーク・アンソニー)の夢は、歌手になること。ナイトクラブでマンボ、ルンバ、ジャズ、メレンゲ…などの音楽をミックスしたバンド演奏に心奪われます。数ヶ月後、彼はステージに立っていました。

本名のペレスを、フランス語の“声”を意味するラボーに変更。67年のファーストアルバムは大ヒットし、一躍スターとなります。私生活ではNY生まれの美しいプエルトリカン、プチ(ジェニファー・ロペス)と結婚し、息子も生まれたのですが浮気をやめらない…。

さらにドラッグとアルコールに溺れ、大切な家族を失い、自殺未遂まで起こします。素晴らしい歌声とパフォーマンスを見せるエクトルでしたが、彼の心の中の闇は、20年間連れ添った妻でさえ救えなかったのです。

1977年、エクトルはルベン・ブラデスという若いミュージシャンが彼のために書いた“エル・カンタンテ”という曲に出会います。これこそ、エクトルの代表曲。エクトル役のマーク・アンソニーは、現在サルサの最高峰と言われ、プロデューサーのジェニファーの夫。「救命士」(99)「マイ・ボディーガード」(04)などに出演しています。気になります。
コメント
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