だって見たいんだもん!

映画と共に生きてきた私。大好きな映画と芝居と絵画をメモします。

要塞でマンハント。

2012-02-29 23:01:11 | 映画
ヒューマントラスト渋谷は、最近とってもよく行く映画劇場です。前回も書きましたが、現在「未体験ゾーンの映画たち2012」を上映中。「バンバン・クラブ 真実の戦場」(10)もその1本。

他にも気になる映画がたくありますが、今回の作品はTVシリーズ「Glee」(09~ )でチアリーダーのクイン・ファブレイを演じている、ダイアナ・アグロンが出ている作品「HUNTERS ハンターズ」(10)です。

ついこの間もウィレム・デフォー主演の「ハンター」(11)がありましたが、あちらは“タスマニアタイガー”の捕獲がテーマでした。本作は“マンハント”、つまり人間狩りですね。

人間狩りの映画は結構あります。サム・ライミが製作し、ジョン・ウーが監督し、ジャン=クロード・ヴァン・ダムが主演した「ハード・ターゲット」(93)は、殺人ゲームが物語が発端。見応えあり。

本作「HUNTERS ハンターズ」の監督は、新鋭クリス・ブライヤント。森の奥にそびえ立つ、廃墟と化した巨大要塞。その不気味なゴーベン要塞で繰り広げられるのは、人間狩りでした。

ロニー(スティーヴン・ウォディントン)、オリヴァー(トニー・ベッカー)、スティーヴン(ジェイ・ブラウン)、デヴィッド(フィリップ・コレイア)、ウィリアム(グザヴィエ・ドゥランブル)の5人。

アフガン帰還兵の刑事ルセイント(クリス・ブライヤント)は、失踪事件の謎を追い山奥の要塞に辿り着ます。デヴィッドの恋人アリス(ダイアナ・アグロン)はデヴィッドに誘われ、秘密のデートへ。

そこで待っていたものは、数々の罠(トラップ)が仕掛けられた森と、人間を追うハンターたち。果たして、彼らの運命は?う~む、B級の臭いが…。あっ、こちらはアメリカの公式HP「ハンターズ」です。

アグロンは「バーレスク」(10)「アイ・アム・ナンバー4」(11)にも出演。確実に若手女優の道を進んでいます。余談ですが、スー・シルベスター役のジェーン・リンチ、「宇宙人ポール」(10)に出演。わかった?
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戦場カメラマンの真実

2012-02-28 21:30:32 | 映画
今年のアカデミー賞は、ご存じのように83年ぶりに白黒サイレント映画「アーティスト」(11)が作品賞、監督賞(ミシェル・アザナヴィシウス)、主演男優賞(ジャン・デュジャルダン)、衣装デザイン賞(マーク・ブリッジス)

作曲賞(ルドヴィック・ブールス)の5部門受賞。古き良き時代の白黒サイレント映画を甦らせた作品が受賞したことには、大いに意味があります。映画技術は進歩し続け、現在は3Dが大流行(おおはやり)。

オスカー候補対抗馬に、3D映画「ヒューゴの不思議な発明」(11)がありました。こちらも5部門(撮影、美術、視覚効果、録音、音響編集)受賞しましたが、技術部門がメイン。やはり違いますね。

未だに3D映画が好きじゃない私は、「アーティスト」の受賞に大好感!楽しみです。そんなわけで2D(この呼び方も大嫌い)の映画こそ、平たいスクリーンの醍醐味です。平たくって何が悪い!

バンバン・クラブ 真実の戦場」(10)には、公式ページもないし、劇場公開もレイトショー。うむ。ヒューマントラストシネマ渋谷で公開中の「未体験ゾーンの映画たち 2012」の1本です。

1990年初頭、内戦状態にあるアパルトヘイト末期の南アフリカ。戦場カメラマンのグレッグ(ライアン・フィリップ)、ケビン(テイラー・キッチュ)、ジョアオ(マリン・アッカーマン)、ケン(フランク・ローテンバック)

4人は“バンバン・クラブ”と呼ばれ、紛争地帯に突入し、競い合うように写真を撮り続けていました。グレッグの撮った写真は、ピューリッツァー賞を受賞。またケビンの『ハゲワシと少女』も受賞するのですが…

しかしその写真は、“報道か人命か”で議論を呼んでしまいます。やがて4人は次第に精神のバランスを崩して行くのでした…。1994年、紛争が激化する中、ケビンとケンが命を落とすことに…。

本作は、生き残ったグレッグ・マリノビッチとジョアオ・シルバが発表したノンフィクション小説を基にしています。脚本・監督は、スティーヴン・シルヴァー。ドキュメンタリー出身の新鋭監督とか。

ハゲワシと少女』の写真をたまたま知っていた私は、この映画に興味津々。ケビン・カーターはハゲワシを追い払ったのですが、後に自殺。レイトショーなのが残念無念。DVDになったら見ましょうね。
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好きな映画を作って儲けよう!

2012-02-27 21:20:18 | 映画
ロジャー・コーマンの名前をご存知でしょうか?映画ファンなら、どこかで耳にしたかも。なにしろ、監督作品50本以上、製作または製作総指揮作品は、な、なんと500本以上というのですから。

1926年4月5日ミシガン州デトロイト出身で、高校生の時ハリウッド近郊に引っ越し、20世紀フォックスのメッセンジャー・ボーイになります。その後、1954年にロジャー・コーマン・プロを設立。

人々の求めるSF、怪奇、風俗などを取り入れた低予算の娯楽映画を次々と制作。60年代にはコーマンの元に若い映画作家たちが集まり、そこから“アメリカンニューシネマ”を生み出す新人を発掘。

フランシス・フォード・コッポラ、ピーター・ボグダノヴィッチ、デニス・ホッパー、ジャック・ニコルソン、マーティン・スコセッシ、ジョン・セイルズ、ジェームズ・キャメロン、ジョン・ミリアス、ジョナサン・デミ

ピーター・フォンダ、ロバート・デニーロ、ロン・ハワード、ガス・ヴァン・サントなど、今を時めく映画人たちの誕生は(大げさに言うと)み~んなコーマンのおかげ。素晴らしい。ありがとうございます。

コーマンは1971年に監督としては引退。しかし製作は継続中。あまりに多すぎる作品中、最も早撮りの映画は2日と1晩で撮ったといわれる「リトル・ショップ・オブ・ホラーズ」(60未)。すごい!

「アッシャー家の惨劇」(60)「恐怖の振子」(61)「古城の亡霊」(63)「X線の眼を持つ男」(63未)「血まみれギャングママ」(70未)「明日に処刑を…」(72)「ビッグ・バッド・ママ」(74)

「デス・レース2000年」(75)「ピラニア」(76)「モンスター・パニック」(80)「宇宙の7人」(80)など、ああ~限がないのでやめます。未公開が多いのは必然。早く!安く!そして儲ける!

B級映画の帝王、独立映画の神、低予算映画の王者、大衆映画の法王などその呼び名は彼を称えるもの。そんなコーマンを徹底的に紹介するドキュメンタリーが「コーマン帝国」(11)です。

監督は、アレックス・ステイプルトン。女性。映画に登場するのは本人、奥さん、弟の他、パム・グリア、ウィリアム・シャトナー、ブルース・ダーン、ポール・S・W・アンダーソン、ゲイル・アン・ハードも。
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堕ちた修道士

2012-02-26 21:29:43 | 映画
キリスト教をテーマにした映画は、大好き。奇蹟も神秘も驚異も恐怖も、すべて映画に最高にテーマですね。「エクソシスト」(73)「オーメン」(76)「ゴッド・アーミー/悪の天使」(94)「ダ・ヴィンチ・コード」(06)

もっと古くは、「サムソンとデリラ」(49)「聖衣」(53)「十戒」(56)「ベン・ハー」(59)「偉大な生涯の物語」(65)「天地創造」(66)など、ああ~限がない!「エバン・オールマイティ」(07未)にも神が出演。

キリスト教で修道士のことを、MONKと言います。チョウ・ユンファがチベット僧を演じた「バレット モンク」(03)や、アンディ・ラウが筋肉モリモリの仏僧を演じた「マッスルモンク」(03)もあったっけ。

それはともかく、「ハリー、見知らぬ友人」(00)で監督デビューしたドミニク・モルが脚本・監督したのが「マンク ~破戒僧~」(11)です。フランス映画なので、“マンク”なのかも。原作者はマシュー・G・ルイス。

ルイスは、1775年7月9日ロンドン生まれの詩人で小説家。1796年、ゴシック小説『マンク』を出版。若干19歳。その内容から160間禁書とされていたといいます。ルイスの生涯もすごいですが、映画も。

17世紀スペインのマドリッド。アンブロシオ(ヴァンサン・カッセル)は、赤ん坊の時カプチン派の修道院に捨てられ、修道士に育てられました。熱心な彼の説教を聞きに多くの人々が集まるほどでした。

すべての欲を絶ち、規律を重んじるアンブロシオ。ある日、傷ついた顔を仮面で覆う見習い修道士バレリオがやって来ます。彼は、頭痛で悩むアンブロシオを癒す不思議な力を持っていました。

彼は、アンブロシオに近づくために変装した女性(デボラ・フランソワ)だったのです。美しいバレリオの誘惑にはまり、アンブロシオは戒律を破ってしまいます。破戒僧となってしまったアンブロシオ。

やがて本性を表した魔性の女の意のままに、黒魔術に手を染め、聖なる教会を黒ミサで汚していくのです。妖術、強姦、窃盗、殺人とあらゆる悪徳に身を沈めるアンブロシオ。果たして?

主演のカッセルは、1966年11月23日パリ出身。「ドーベルマン」(97)「ジャンヌ・ダルク」(99)「クリムゾン・リバー」(00)「ジェヴォーダンの獣」(01)「イースタン・プロミス」(07)に出演。渋い!
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児童移民とジム・ローチ監督

2012-02-25 14:43:10 | 映画
先日、深夜に放送されていたイギリス映画「孤独な嘘」(05未)を見ました。「ゴスフォード・パーク」(01)「ヴィクトリア女王 世紀の愛」(09)「ツーリスト」(10)の脚本家ジュリアン・フェロウズの監督作品。

ナイジェル・バルチン原作をフェロウズが脚本も書いています。ロンドンを離れ、郊外に住む上流階級の夫婦(トム・ウィルキンソンとエミリー・ワトソン)。夫の留守中に起こったひき逃げ事件。

夫婦の家に通う家政婦の夫が亡くなり、あることをきっかけに近所の男(ルパート・エヴェレット)を疑う夫。しかし運転していたのは、実は妻…というサスペンス・ドラマ。演技派揃いの作品でした。

しかし、キャスティングの地味さが未公開の原因。トム・ウィルキンソンも素晴らしかったけど、なんといってもエミリー・ワトソンがいい!もしチャンスがあれば、ぜひ見てくださいね。

1967年1月14日ロンドン出身の彼女を知ったのは、デビュー作「奇跡の海」(96)。ラース・フォン・トリアー監督のこの作品を語ると長くなるのでやめますが、「戦火の馬」(11)にも出演してます。

その前に出演したのが、「オレンジと太陽」(10)です。マーガレット・ハンフリーズの『からのゆりかご 大英帝国の迷い子たち』を映画化したのは、「ルート・アイリッシュ」(10)のケン・ローチの息子。

長編映画監督デビューのジム・ローチは、02年に原作者と出会い数年をかけ完成。物語は…1986年、イギリス・ノッティンガムに暮らすソーシャルワーカ-のマーガレット・ハンフリーズ(ワトソン)。

彼女の元に“自分が誰なのか調べて欲しい”という女性、シャーロットが訪ねて来ます。4歳の時、児童養護施設から数百人の子供たちと一緒に船に乗せられ、オーストラリアに送られたというのです。

そして別の女性ニッキーからも、数年前『多分、僕はあなたの弟です』と伝える手紙が届いたと知らされ、マーガレットは調査を始めます。果たして?1970年まで行われていたという“児童移民”。

英国最大のこのスキャンダルは、09年にオーストラリア首相が、10年にはイギリス首相がその事実を認め正式に謝罪。父と同じく社会派映画をデビューにしたジム・ローチ。しっかり覚えました。
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アギーは、ゴールデン・カラー賞受賞!

2012-02-24 20:59:14 | 映画
映画は、1888年(明治21年)ルイ・ル・プランスが上映時間2秒の映画を発明してからずっと、セリフのないサイレント映画(無声映画)でした。チャップリンの映画をご覧になった方はご存じですね。

やがて1927年、世界初のトーキー映画(映像と音声のある映画)「ジャズ・シンガー」が公開されます。アル・ジョルソンが顔を黒塗りし、黒人に扮しジャズを歌うというパートトーキーで大ヒット。

以来、映画は次々と進化を遂げ現在に至ります。CG(コンピュータ・グラフィックス)、SFX(特殊撮影)、VFX(視覚効果)、デジタル、3D…とルイ・ル・プランスが見たらなんと言うでしょう。

今この時代に敢えてサイレント映画を発表、今年のアカデミー賞に作品賞他10部門にノミネートされました。それが脚本・編集・監督ミシェル・アザナヴィシウスのフランス映画「アーティスト」(11)です。

1927年のハリウッド。サイレント映画の大スター、ジョージ・ヴァレンティン(ジャン・デュジャルダン)は愛犬のジャック・ラッセル・テリアのアギーと共に映画館で舞台挨拶をしていました。

ファンで大混乱の中、新人女優ペピー・ミラー(ベレニス・ベジョ)と出会います。後日、ジョージの主演作でエキストラ役を手にしたペピーにアドバイスをするジョージ。やがて2人は惹かれ合うようになります。

しかし時代はトーキーに。映画会社社長のアル・ジマー(ジョン・グッドマン)と決別したジョージは、自ら製作したサイレント映画が大コケ。人気スターも徐々に見捨てられて行くのでした…。

一方のペピーは、スターの座を駆け上がって行きます。果たしてジョージは?ペピーは?なんてロマンチック!他にジョージの献身的な運転手クリフトンに、ジェームズ・クロムウェルが出演。

主人公ジョージはクラーク・ゲイブルかダグラス・フェアバンクス・Jr?そしてペピーはクローデット・コルベールかダニエル・ダリュー?まるで「或る夜の出来事」(34)か「巴里の評判娘」(38)

古すぎてわからないかも。しかしすべてがハリウッド黄金期を感じさせる、本当にステキな作品!淀川さんに見せたかったわぁ。サイレント映画を全く知らない人も、その魅力に虜になるかも!必見!
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第84回アカデミー賞、果たして?

2012-02-22 21:32:57 | 映画
今年も映画ファンには、ドキドキワクワクの季節がやって来ます。そう!アカデミー賞ですね。第84回アカデミー賞授賞式は、現地時間2月26日(日本時間27日)に行われます。今年の司会はビリー・クリスタル。

ちなみにビリー・クリスタルは、1990、91、92、93、97、98、00、04年に続く8回目の登場。ベテラン。当初、エディ・マーフィの予定でしたが、授賞式演出のブレット・ラトナーが降板され、交代。

そしていつも楽しみのポスターは、過去のオスカー受賞作品が…。「風と共に去りぬ」(39)「カサブランカ」(42)「ジャイアンツ」(56)「サウンド・オブ・ミュージック」(64)「ゴッドファーザー」(72)

「ドライビング Miss デイジー」(89)「フォレスト・ガンプ/一期一会」(94)「グラディエーター」(00)の8作品が、光の中で輝いています。まさにキラ星のように…。ステキ!見ましたよね~。

会場となるロサンゼルス・ハリウッドのコダック・シアターですが、コダックが今年の1月に連邦破産法の適用を申請したことで今回が最後?また、コダック名を削除するよう求めているとか…。では1月24日に発表されたノミネート作品を。

作品賞:1.「アーティスト」2.「ファミリー・ツリー」3.「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」4.「ヘルプ ~心がつなぐストーリー~」5.「ヒューゴの不思議な発明」6.「ミッドナイト・イン・パリ』」7.「マネーボール」8.「ツリー・オブ・ライフ」9.「戦火の馬

監督賞:1.ミシェル・アザナヴィシウス「アーティスト」2.アレクサンダー・ペイン「ファミリー・ツリー」3. マーティン・スコセッシ「ヒューゴの不思議な発明」4.ウディ・アレン「ミッドナイト・イン・パリ」5.テレンス・マリック「ツリー・オブ・ライフ」

主演男優賞:1.デミアン・ビチル「明日を継ぐために」2.ジョージ・クルーニー「ファミリー・ツリー」3.ジャン・デュジャルダン「アーティスト」4.ゲイリー・オールドマン「裏切りのサーカス」5.ブラッド・ピット「マネーボール」

主演女優賞:1.グレン・クローズ「アルバート・ノッブス」2.ヴィオラ・デイヴィス「ヘルプ」3.ルーニー・マーラ「ドラゴン・タトゥーの女」4.メリル・ストリープ「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」5.ミシェル・ウィリアムズ「マリリン 7日間の恋」

助演男優賞:1.ケネス・ブラナー「マリリン 7日間の恋」2.ジョナ・ヒル「マネーボール」3.ニック・ノルティ「ウォーリアー(原題)」4.クリストファー・プラマー「人生はビギナーズ」5.マックス・フォン・シドー「ものすごくうるさくて~」

助演女優賞:1.ベレニス・ベジョ「アーティスト」2.ジェシカ・チャステイン「ヘルプ」3.メリッサ・マッカーシー「ブライズメイズ(原題)」4.ジャネット・マクティア「アルバート・ノッブス」5.オクタヴィア・L・スペンサー「ヘルプ」

長編アニメ賞には「カンフー・パンダ2」「長ぐつをはいたネコ」「ランゴ」もノミネート。どれが、誰がとるのか楽しみで~す!
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嵐が来る!

2012-02-20 21:34:37 | 映画
シェルターというと、防空壕や核シェルターと思い浮かべます。ヒュー・ウィルソン監督、ブレンダン・フレイザー主演「タイムトラベラー/きのうから来た恋人」(99)では、勘違いから地下シェルターへ避難。

35年後、地上に出ることになったシェルターで生まれ育った息子は?ジョン・ヒルコート監督、ヴィゴ・モーテンセン主演「ザ・ロード」(09)では、息子と2人で南を目指す途中、シェルターで過ごします。

デヴィッド・フィンチャー監督、ジョディ・フォスター主演「パニック・ルーム」(02)も、家の中のシェルターですね。ジェフ・ニコルズ脚本・監督の「テイク・シェルター」(11)も、避難用シェルターがテーマです。

しかし他の作品と大きく違うのは、心理スリラーだということ。しかもカンヌ国際映画祭で上映され、批評家週間グランプリを受賞。話題騒然だったのです。インディペンデント・スピリット賞4部門ノミネート。

オハイオ州の小さな町の工事現場で働くカーティス・ラフォーシュ(マイケル・シャノン)。妻のサマンサ(ジェシカ・チャステイン)と耳の不自由な6歳の娘ハンナ(トーヴァ・スチュワート)と暮らしていました。

ある時を境に、カーティスはたびたび大災害の悪夢に悩まされるようになります。そのイメージは日ごとにリアルさを増し、嵐(トルネード)によって世界が破壊される終末の幻想にとり憑かれてしまいます。

近いうちに必ず地球規模の天災が発生する…と信じるカーティスは、家の近くに深く穴を掘り、避難用シェルター作りに没頭するのでした。しかし、家族や友人はまったく彼の行動が理解できません。

反対にカーティスの常軌を逸した言動に不信感を抱くのでした。果たして単なる妄想なのか、それとも本物の預言なのか…?恐怖の終末を予感させるリアルな映像に、目が釘付けになるはず。ドキドキ!

主役のマイケル・シャノンは「恋はデジャ・ブ」(93)でデビュー。多くの作品に出演後、ウィリアム・フリードキン監督「BUG/バグ」(07)で初主演。シドニー・ルメット監督「その土曜日、7時58分」(07)

サム・メンデス監督「レボリューショナリー・ロード」(08)で精神病の男を演じ、アカデミー賞助演男優賞にノミネート。マーク・フォースター監督「マシンガン・プリーチャー」(11)を見たばかり。楽しみ!
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イラク戦争とケン・ローチ監督

2012-02-19 21:56:46 | 映画
イギリス、ウォリックシャー州出身のケン・ローチ監督は、キリアン・マーフィ主演「麦の穂をゆらす風」(06)でカンヌ国際映画祭パルムドールを受賞した名匠です。これまでノミネートされた作品は…

「LOOKS AND SMILES」(81未)「ブラック・アジェンダ/隠された真相」(90未)「レイニング・ストーンズ」(93)「大地と自由」(95)「マイ・ネーム・イズ・ジョー」(98)「ブレッド&ローズ」(00)

「SWEET SIXTEEN」(02)「エリックを探して」(09)とカンヌの常連です。1936年6月17日生まれなので、「麦の穂をゆらす風」製作時69歳にして、初受賞の栄冠に輝いたのです。

いつの頃からか、ケン・ローチの作品は見逃せなくなっていました。上記の映画の他にも、「リフ・ラフ」(91)「カルラの歌」(96)「明日へのチケット」(05)「この自由な世界で」(07)なども。

今年76歳になろうとする監督の最新公開作品は、「ルート・アイリッシュ」(10)です。それにしても公開までに時間がかかっていますね。本作も、カンヌ国際映画祭パルムドールにノミネート。

“ルート・アイリッシュ”とは、イラクのバグダッドに実在するテロの標的になりやすい危険な道路のこと。ファーガス(マーク・ウォーマック)とフランキー(ジョン・ビショップ)は、幼なじみで兄弟同然。

大人になった2人は民間兵“コントラクター”として、2003年3月開戦のイラク戦争に参加します。ファーガスは先に故郷リヴァプールに戻るのですが、フランキーは戦場で命を落としてしまいます。

彼が亡くなったのは、バグダッド空港と市内の米軍管轄区域グリーン・ゾーンを結ぶ12キロに及ぶ道路、ルート・アイリッシュ。当局が発表した死因に、ファーガスは不信感を抱くのでした。

ファーガスはフランキーの死後、ある携帯電話に残されたイラクでの映像を手がかりに彼の死を探り始めます。果たして、ファーガスが見つけた恐るべき真実とは?脚本を書いたのは、ポール・ラヴァーティ。

1957年生まれのラヴァーティは、「カルラの歌」で初めてローチ監督と組み、以降すべてのローチ作品を書いています。カンヌでは「SWEET SIXTEEN」で脚本賞を受賞。やはり見ます。
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『神秘の島』へ行こう!

2012-02-18 21:41:16 | 映画
SFの父ジュール・ヴェルヌ(1828年~1905年)の代表作の1作、『地底旅行』(1864)は地球の内部へと旅する冒険物語。映画化は、パット・ブーンとジェームズ・メイソン主演「地底探検」(59)が有名。

2001年9月4日ディズニー・シーがオープンの時、アトラクションのひとつとして“センター・オブ・ジ・アース”がスタート。もう行きました?地底走行車に乗り、神秘に満ちた地底の世界を探検!

その“センター・オブ・ジ・アース”をエリック・ブレヴィグが監督し、ブレンダン・フレイザーが製作・主演した「センター・オブ・ジ・アース」(08)は3D映画として公開。ブレンダン ファンなので見ました。

まっ、どちらかというとお子様向けの内容でしたが…。地質構造学の大学教授トレバー(ブレンダン)は、10年前行方不明になった兄を探しに兄の息子ショーン(ジョシュ・ハッチャーソン)とアイスランドへ。

後は地球内部の驚きの映像が、バンバン登場。シーのアトラクションと比べちゃいますね。さぁ~、続編の登場です。「キャッツ&ドッグス 地球最大の肉球大戦争」(10)のブラッド・ペイトンが監督。

センター・オブ・ジ・アース2 神秘の島」(12)です。残念ながら、ブレンダンは出てません。ファンなので寂しい…。今回は、前作で行方不明になったトレバー教授の息子ショーンが主人公。

17歳になったショーン(ハッチャーソン)は、危険な海域にある謎の島から避難信号をキャッチ。発信源を追跡するため旅に出ることに。そこで、やむなく付き添うことになったのは、ハンク(ドウェイン・ジョンソン)。

彼は義理の父親(母エリザベスの新しい夫)。危険な旅のガイドを唯一引き受けてくれたのは、ヘリコプター操縦士ガバチョ(ルイス・ガスマン)と、彼の娘カイラニ(ヴァネッサ・ハジェンズ)でした。

ショーン、ハンク、ガバチョ、カイラニは、“嵐の目”を通って島にたどり着くことに成功!そこに待っていたのは、ショーンのおじいちゃんで冒険家のアレキサンダー(マイケル・ケイン)だったです。

いったいこの島は?実はこの作品の原作は、ジュール・ヴェルヌの『神秘の島』(1875)でした。しかしなんとなく興味を惹かれるキャスティングですね。やっぱり見ておきましょうか…、ねっ?
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