ウォン・カーウァイがホレたタイのプアン（友だち）

ナタウット・プーンピリヤ脚本、監督「バッド・ジーニアス 危険な天才たち」（１７）は、２０１８年の公開時には未見でしたが…

ＴＶで深夜放送していたので、しっかり見ました。高校生のカンニングビジネスを描いています。他にタイ映画は、２０１６年に公開された…

ニティワット・タラトーン監督「すれ違いのダイアリーズ」（１４）を見たくらい。監督も俳優も名前は全然覚えられません。ごめんなさい。

前任の女性教師と日記を通して成長して行く青年のお話。ナワポン・タムロンラタナリット脚本、監督「ハッピー・オールド・イヤー」（１９）は劇場へ。

断捨離を決意し、物を整理することで過去の自分と向き合う若い女性の物語。３作品ともユニークな視点で気に入りました。久々に…

ナタウット・プーンピリヤ監督「プアン／友だちと呼ばせて」（２１）が公開されます。本作の製作は、香港の巨匠ウォン・カーウァイ。

ニューヨークでバーを経営するタイ出身のボス（ トー・タナポップ）は、タイのバンコクで暮らす友人ウード（アイス・ナッタラット）から…

数年ぶりに電話を受けます。白血病で余命宣告を受けたウードは、ボスに最後の願いを聞いて欲しいと言います。バンコクに駆けつけたボスは…

元恋人たちを訪ねるウードの旅の運転手を任されます。体調を気遣いながらも楽しい時間を共にする２人。そして旅も終わる頃…

ある秘密を打ち明けるウード。果たして、ボスは？２０２１年のサンダンス映画祭審査員特別賞を受賞した本作。タイ映画もぜひ。

幻の名作「ジャバーウォッキー」リバイバル

１９４０年アメリカ出身で、１９６８年イギリス国籍を取得、２００６年にアメリカ国籍を放棄したというテリー・ギリアム監督。

ＢＢＣーＴＶのコメディ番組「空飛ぶモンティ・パイソン」（６９～７４）のメンバーだったのが有名。未見ですが。監督作を初めて見たのが…

「バンデットＱ」（８１）で、「未来世紀ブラジル」（８５）、「バロン」（８９）、「フィッシャー・キング」（９１）、「１２モンキーズ」（９５）、

「ラスベガスをやっつけろ」（９８）、「ブラザーズ・グリム」（０５）、「ローズ・イン・タイドランド」（０５）、「Ｄｒ.パルナサスの鏡」（０９）、

「ゼロの未来」（１３）、「テリー・ギリアムのドン・キホーテ」（８１）とずっと見ているファンなのです。撮影６日目に中断となり…

幻となった『ドン・キホーテを殺した男』。この作品の顛末をドキュメンタリーにしたのが、ジョニー・デップ主演「ロスト・イン・ラ・マンチャ」（０１）。

監督はせず出演のみ。ホント、監督は苦悩の人です。そして監督の原点にして、単独初監督作の「ジャバーウォッキー ４Ｋレストア版」（７７）が…

リバイバル公開！ルイス・キャロルのナンセンス詩をモチーフにした冒険ファンタジーコメディ。時は中世。王国に出現した狂暴な怪獣…

ジャバーウォッキーに悩まされていたブルーノ王（マックス・ウォール）は、騎士を探すためトーナメント大会を開催することにします。

村娘に片思いする青年デニス（マイケル・ペイリン ）も参加するはめに。果たして？テリー・ジョーンズ、テリー・ギリアム共演。見たいです。

海底から１ｍ上がりました。

ゾンビ映画とサメ映画の好きな友人が喜びそうな作品が登場。ジェームズ・ナン監督「 海上４８ｈｏｕｒｓ 悪夢のバカンス」（２２）です。

サメ映画は、昨年７月『サメ映画大全』（左右社）が出版されるほど、大人気。この本、すごいです。こんなに作品があるんだと感心します。

誰もが知っているスピルバーグ監督「ＪＡＷＳ／ジョーズ」（７５）を初め、「ディープ・ブルー」（９９）、「オープン・ウォーター」（０４）、

「シャーク・ナイト」（１１）、「ロスト・バケーション」（１６）、「ＭＥＧ ザ・モンスター」（１８）などＡ級、Ｂ級、Ｃ級…といっぱい！

ヨハネス・ロバーツ監督「海底４７ｍ」（１７）と「海底４７ｍ 古代マヤの死の迷宮」（１９）の製作陣が、海底から海上に舞台を移したのが…

冒頭の「海上４８ｈｏｕｒｓ」なのです。アメリカの大学生の春休み“スプリングブレイク”に、メキシコのビーチへバカンスにやって来た５人組。

優等生のナット（ホリー・アール）、彼氏のトム（ジャック・トゥルーマン）、ブロンドのミリー（キャサリン・ハネイ）、体育会系の…

タイラー（マラキ・プラー＝ラッチマン）、お調子者グレッグ（トーマス・フリン）は、テキーラ片手にバカ騒ぎ。さらに酔った勢いで…

桟橋に停められていた２台の水上バイクを盗み、無断で沖へ。やがて２台は正面衝突し、１台が大破、もう1台もエンジンが故障してしまいます。

１人が足を負傷し、助けを呼ぼうとすると圏外。そして「ＪＡＷＳ」のあのホオジロザメが！果たして？おバカはやめましょう！

カメラとキャメラの違いは？

映画好きの友人は、特にゾンビ映画、サメ映画がお気に入り。ジャンルも特にホラーがお好き。最近、色々なジャンルの作品をお勧めしています。

とは言え、ゾンビとサメには目がないです。今年５月第７５回カンヌ国際映画祭で、是枝裕和監督の韓国映画「ベイビー・ブローカー」（２２）が話題に。

その時、もう１人の日本人が大注目！女優の竹原芳子。彼女の出演映画、上田慎一郎監督、脚本、編集した「カメラを止めるな！」（１８）。

低予算ながら日本を初め世界中で数々の映画賞を受賞、高い評価を得ました。前半の３７分ワンシーン・ワンカットのゾンビ映画。

後半の６０分はドラマ制作に携わる人々をコメディタッチで描く疑似メイキングフィルムという構成。それがフランスでリメイク！です。

オリジナル版でプロデューサーを演じた竹原芳子は『是非に』と招かれ出演。それが「アーティスト」（１１）で、アカデミー賞監督賞を受賞した…

ミシェル・アザナヴィシウス脚本、監督「キャメラを止めるな！」（２２）。日本の大ヒット映画『ＯＮＥ ＣＵＴ ＯＦ ＴＨＥ ＤＥＡＤ』が…

フランスでリメイクされます。３０分間生放送のワンカット撮影を依頼された監督（ロマン・デュリス）。熱中すると現実とフィクションの区別が…

つかなくなる妻（ベレニス・ベジョ）も加わり、現場は大混乱！全く話の噛み合わない日本人プロデューサー（竹原芳子）とのバトルも。果たして？

冒頭の友人は、もちろんオリジナル版を見ていました。未見です、すみません。監督もデュリスもペジョも人気と実力も確か。竹原女史も楽しみ。

ＣＩＡの雇われ工作員グレイマン

動画配信が当たり前になってから、久しいです。自宅のＴＶやモバイルなどで自由に見れる手軽さや便利さは分かりますが、やはり…

劇場で、大きなスクリーンで、見たいのが長年の映画ファンの偽らざる心理かも。以前、マイブログにも書きましたが、予告編で見かけるのが…

『ＯＮＬＹ ＩＮ ＣＩＮＥＭＡ』。トム・クルーズも「トップガン マーヴェリック」（２２）で来日した時、『劇場で』と言ってましたね。

俳優たちも思いは同じ。「アベンジャーズ／エンドゲーム」（１９）のアンソニー＆ジョー・ルッソ監督の最新作は、動画配信前に公開されます。

それが「グレイマン」（２２）。原作はマーク・グリーニーの０９年のデビュー作『暗殺者グレイマン』。グレイマン・シリーズはすでに１０作目。

『ジャック・ライアン』シリーズのトム・クランシーの共著者と知られるグリーニー。期待です。“グレイマン”と呼ばれるコート・ジェントリー…

（ライアン・ゴズリング）は、優秀なＣＩＡの雇われ工作員。ある日、組織の超重要機密を知ってしまったことから、命を狙われるはめに。

元同僚で、非情な工作員ロイド・ハンセン（クリス・エヴァンス）はコートに賞金をかけ、あらゆる手段を使い、彼を仕留めようとします。

果たして、超重要機密とは？ゴズリングは「ラ・ラ・ランド」（１６）が代表作のように言われますが、お気に入りはデレク・シアンフランス監督…

「プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ／宿命」（１２）と、ニコラス・ウィンディング・レフン監督との作品たち。ぜひ見ましょ。

大金と２人の死体、あなたなら？

『カリコレ』（カリテ・ファンタスティック！シネマ・コレクション２０２２）での上映作品です。カナダのドゥニ・アルカン脚本、監督…

「魅惑のマネー哲学」（１８）が、それ。哲学の博士号を持つ３６歳のピエールポール・ダウ（アレクサンドル・ランドリー）は…

配達員の仕事をしながら、その日暮らしの生活を送っていました。そんなある日、配達先へ向かうと強盗事件の現場に遭遇してしまいます。

そこには大金が入ったボストン・バッグと、２人の男の死体が地面に転がっていたのです。哲学の博士号を持つという有識者の男の選択は？

彼の決断は、大金の行方を追うギャング、謎の女アスパシア（マリピエ・モラン）、元ギャングで裏社会の金の動きを知り尽くしたシルヴァン…

（レミー・ジラール）、そして社会福祉活動のボランティアまでも巻き込んで、事態は思わぬ方向へ。果たして、大金を前にした男は？

実は、ドゥニ・アルカンは「みなさん、さようなら」（０３）の監督。第７６回アカデミー賞外国語映画賞を受賞。見逃していました。

同じく未見ですが「モントリオールのジーザス」（８９）という作品も。タイトルが気になって調べてみたら、ぜひ見たくなりました。

アカデミー賞外国語映画賞とカンヌ国際映画祭のパルムドールにノミネート、審査員賞を受賞しました。教会からジーザスの芝居の上演を…

依頼された主人公と、上演依頼した教会側との対立から生まれる混乱と想定外の結末。今年８０歳の監督作品に注目したいです。

インドとゾウと森の神

新宿ピカデリーは、インド映画の上映で有名です。ホント、都内ではたぶんここだけ？あっ「インディアンムービーウィーク２０２２」上映の…

キネカ大森もでした。失礼しました。話を新宿ピカデリーに戻すと、あの大ヒットを記録したＳ・Ｓ・ラージャマウリ監督「バーフバリ 伝説誕生」（１５）、

「バーフバリ 王の凱旋」（１７）もここから日本に。他にもたくさんのインド映画を見ましたっけ。これからもファンのため、上映よろしくです。

その「バーフバリ」シリーズで暴君バラーラデーヴァを演じたのが、ラーナー・ダッグバーティです。本作はインド南東部のテルグ語、

南インドのタミル語で制作されていました。ラーナー・ダッグバーティの最新作が公開です。ヒンディー語、テルグ語、タミル語で制作。

それがプラブ・ソロモン脚本、監督「ハーティー 森の神」（２１）です。ダッグバーティは、製作も兼ね、１５キロ減量しての主演とか。

人里離れた深い森で、野生のゾウの群れを見守りながら１人で暮らしているスミトラナンダン（ラーナー・ダッグバーティ）。

森を愛し、動物たちと家族のように暮らす彼は『森の神』と呼ばれていました。ある日、役人の後ろ盾を得た大企業が森を占領、リゾート開発を開始。

森とゾウを守るため、開発を阻止しようとする森の神は、罠に嵌められ投獄されてしまいます。ゲリラ的な戦いを挑む仲間たちと違い…

平和的に解決しょうとする森の神。果たして？インドのゾウと言えば、ガネーシャ（富の神様）。インドでゾウは、神さまなのです。

フィリピンのゾンビは、ダイアナ・ロス？

２０１５年の１２月、とっても楽しい映画に出合いました。それがハンガリー映画、ウッイ・メーサーロシュ・カーロイ脚本、監督…

「リザとキツネと恋する死者たち」（１４）でした。１９７０年代のハンガリーの首都ブダペストを舞台に、元日本大使未亡人の看護人として…

働く日本大好きのリザ。彼女にしか見えない幽霊の日本人歌手、トミー谷が友だち。彼は日本の昭和歌謡曲がお得意。ところがリザの周りで…

奇怪な連続殺人事件が起こり…。というお話。当時、１番見たい作品でした。トミー谷って、まるでトニー谷？って大受け。知らないですよね。

そして今度は、フィリピン映画「恋するボクとゾンビの呪い」（１１）が、気になります。脚本、監督は初めましてのジェイド・カストロ。

タイトルの感じも「リザとキツネと恋する死者たち」見たいなファンタジー感いっぱい。こちらは、ファンタジー・コメディ＆ホラー作品です。

フィリピンの小さな町に暮らす５歳の少年レミントン。少年は、ゲイをからかったためにある呪いをかけられてしまいます。１５年後。

２１歳の誕生日を前にレミントン（マーティン・エスクデーロ）は、偶然出会った女の子ハンナ（ローレン・ヤン）に一目惚れ。そんな時、町では…

連続殺人事件が発生！レミントンの母で警察官フェが、捜査に乗り出します。被害者は、爆発ヘア、つけまつげ…とまるでダイアナ・ロスのよう。

いったい何が起きているの？それにレミントンにかけられた呪いとは、果たして？フィリピン映画ってあまりないので、すごく気になります。

フランスの里親制度とは？

トッド・スティーヴンス監督「スワンソング」（２１）は、監督が１７歳の時、小さな町で初めて出会ったゲイバーのミスター・パットを…

モデルに描いた作品。実話なんですね。フランス映画、長編２作目になるファビアン・ゴルゲール脚本、監督「１６４０日の家族」（２１）も…

監督自身の実体験を基に描いているそうです。映画化される作品には、原作もの、オリジナル脚本のもの、そして実話の映画化が主です。

しかし、忠実に描くには映画には制限時間があり、さらに実在の人物の人権も。色々な制約があるのは仕方ありません。それが脚色ですね。

本作は監督自身の物語で脚色も監督だから、心配はいらないのかも。生後１８カ月のシモン（ ガブリエル・パヴィ）を里子として…

迎えたアンナ（メラニー・ティエリー）と夫のドリス（リエ・サレム）。シモンは、２人の兄弟、長男のアドリと次男のジュールと…

実の家族のように育ち、幸せな４年半が過ぎます。ある日、月に１度の面会交流を続けていたシモンの実の父親エディ（フェリックス・モアティ）が…

息子を手元で育てたいと申し出たことで、彼らが家族でいられる時間にタイムリミットが訪れます。動揺するアンナとドリス。

シモンも２人の父親の間で揺れ動きます。果たして、家族の決断とは？フランスの里親制度を描いた本作。養子縁組制度とは違う…

この制度のサポート組織や里親の役割、制限などを知る機会ですね。しかし、４年半里子だった監督自身の経験は、どんなだったでしょう。

ウド・キアの“白鳥の歌”

ＴＶシリーズ「刑事コロンボ」に「白鳥の歌」（７３）というエピソードがあります。宗教団体の宣伝歌手トミー（ジョニー・キャッシュ）。

彼は独立し歌手になる夢のため、妻の教主（アイダ・ルピノ）を殺害。原題は“ＳＷＡＮ ＳＯＮＧ”。彼の歌声と共に忘れられません。

ところでウド・キアがドイツ人と知りませんでした。１９４４年１０月１４日ドイツのケルン出身、７７歳。１８歳の時、イギリスに移住。

１０歳で南フランスに移住と言うのは間違いだとか。それはともかく１９６６年にデビュ―以来、なんと１５０本以上の作品に出演。

ラース・フォン・トリアー監督作品の常連です。最新作は、日本初登場のトッド・スティーヴンス監督「スワンソング」（２１）です。

脚本も。弟のクリスが音楽担当。オハイオ州の小さな村サンダスキー。かつてヘアメイクドレッサーとして活躍したパトリック・ピッツェンバーガー…

（ウド・キア）。最愛のパートナー、デビッドを早くにエイズで亡くし、現在は老人ホームでひっそりと暮らしています。

そんなパットに、元顧客で親友のリタ（リンダ・エヴァンス）が亡くなり、遺言で死化粧を彼に頼むという依頼が。一度は断ったものの…

リタの元に行く決心をするパット。忘れていた仕事への情熱、そしてリタへの複雑な感情、果たして？リンダ・エヴァンスは…

ＴＶ「バークレー牧場」（６５～６９）、「ダイナスティ」（８１～８９）に出演。共演は、ジェニファー・クーリッジ。見ましょ。