だって見たいんだもん!

映画と共に生きてきた私。大好きな映画と芝居と絵画をメモします。

ギアさまの闇

2007-06-29 19:57:12 | 映画
「インファナル・アフェア」(02)「インファナル・アフェア 無間序曲」「インファナル・アフェアIII 終極無間」(03)の監督、アンドリュー・ラウはカメラマン出身。チョウ・ユンファとダニー・リーの「友は風の彼方に」(86)や、アンディ・ラウとマギー・チャンの「いますぐ抱きしめたい」(88)、ユンファとチェリー・チャンの「いつの日かこの愛を」(89)などを撮影。

80年代、90年代の香港映画は、スターも多彩で私もかなり夢中になって見ていました。香港の中国返還(1997年6月30日~7月1日にかけて)が近づくにつれ、緊迫した雰囲気もあり香港映画の将来も心配されました。しかし、香港映画の底力を見せてくれた監督もいたわけです。

そのラウ監督のハリウッド進出第1作が、「消えた天使」(07)です。主演は、リチャード・ギアさま。うふふ。1949年8月31日フィラデルフィア生まれ。出演作の豊富さとヒット作・話題作の多さは、さすがギアさま。若い頃のハンサムぶりもよかったけど、今のいぶし銀の渋さは、たまりませ~ん♪

髪に白いものが混じり始めてからのギアさまは、ますますステキ!今度のギアさまは、性犯罪登録者の監視をする仕事を18年も務めている監察官エロル・バベッジ役。退職前の最後の仕事は、後任のアリスン・ラウリー(クレア・デインズ)の指導すること。

事件は、10代少女の誘拐・失踪から始まります。バベッジは、自分の監視する登録者の誰かではないかと疑うのですが、そのやり方を見たアリスンは反発します。彼女は個人的に捜査を始めるのですが…。やがて登録者、THE FLOCKと呼ばれる人たちの闇の部分に触れることになります。

全米の性犯罪の登録者は、50万人以上と言われています。監察官1人が監視する人数は、なんと1000人。2分に1人、女性や子供が犯罪の被害者になっている事実。この実体をミステリー・サスペンス映画として、アンドリュー・ラウ監督はどう演出するのか?

銀髪をショートにしたギアさま。ティーンアイドルから大人の女優になったクレア・デインズと、初共演。ギアさまのサイコ・サスペンス映画、楽しみです!
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ありがとう…

2007-06-27 22:50:50 | 特別
もう、1年と7ヶ月前になりますが、私の猫が亡くなりました。この子は実は捨て猫で、姪たちがとある公園で拾ってきたのでした。子猫はあっという間に大人になり、1年で子供を生みました。その後、避妊手術をしたのですが…。

生まれた子猫たちは、方々に貰ってもらったのですが、1匹だけ我が家に残りました。茶色の色の濃い三毛猫です。その子が今夜亡くなりました。

何ヶ月か前からやせ始めたのですが、もともと小柄な猫で、食欲もあり元気でした。しかし、さすがにもうお年。だんだんと食も細くなり、おむつもするようになりました。それは仕方のないこと。でも、日に日に弱っていくのは悲しいことでした。

そして今夜、家人に見守られて最後の息を引き取りました。わかっていても涙があふれ、こぼれ落ちました。でもある意味、これで苦しいことは終わり、天国で母猫(私の猫)に会えるのです。今頃はもう会っているかも。

いつまでも忘れません。いつまでも。今まで私たちを和ませてくれて、本当にありがとう。大好きでした。
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イコンの画家、ペルジーノ

2007-06-24 20:19:33 | 展覧会
メル監督の「アポカリプト」を見て、マヤ文明の時代に生きた人たちのナチュラルな、そして過酷な生き様をまざまざとリアルに見せつける、メルの想いを痛感!なんて力強い演出なんでしょう!こんな映画を作れるのは、メルしかいない。メルが描きたかった、マヤの世界…。そして家族への想いと恐怖。

メルは熱心なカトリック教徒として有名で、自宅近くに教会を建てたことや、私財を投じて「パッション」(04)を製作したことでもわかります。そのメルが1989年に設立した映画会社が、『アイコン・プロ』。映画の最初に出てくるイコン(英語読みがアイコン)の絵が、目印です。

私は絵画展にもよく行きますが、宗教画(イコン)も好き。先日知人からチケットをいただき、さっそく出かけました。場所は西新宿の“損保ジャパン東郷青児美術館”。展覧会の名前は「ペルジーノ展」。あまり馴染みのない画家ですね。調べてみました。

ペルジーノ(本名ピエトロ・ヴァンヌッチ)は、イタリアのペルージャに1450年頃生まれたそうです。バチカンやシスティーナ礼拝堂の壁画を担当したことで有名。今で言う、親方的存在だったとか。またラファエロの師といわれ、“神のごとき人”と呼ばれた宗教画の画家です。

聖母マリア、キリスト、天使、聖者など、いわゆる聖書の物語を中心に描かれた鮮やかな作品を展示。平面的な描き方の作品から、遠近法を使った作品など、当時の宗教画(板絵、キャンバス画など)を堪能できます。一部は壁画のコピーのパネルも展示されていますが、本物が見たくなります。

ペルジーノの作品は、16世紀の宗教革命以降に失われてしまったものが多いそうです。祭壇画などはバラバラになり、収蔵されている美術館もあちこちに…。今回、日本である程度まとまって見れるのはうれしいことですね。興味のある方は、お早めに。
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ロイド=ウェバーの新作を待つ

2007-06-23 21:51:48 | 演劇
映画大好きな私ですが、舞台も大好き。シェークスピアや海外の翻訳劇を中心に、お気に入りの劇団、役者さんの舞台を観劇。もちろん、ミュージカルも大~好き!ブロードウェイにはちょっとご無沙汰ですが、日本は居ながらにして話題の作品を見ることができる、天国です♪

ミュージカルの偉大なる作曲家の1人、それがアンドリュー・ロイド=ウェバーです。1948年3月22日生まれの英国人。主な作品には「ジョゼフ・アンド・アメージング・テクニカラー・ドリームコート」 「スターライト・エクスプレス」 「サンセット大通り」 「ホイッスル・ダウン・ザ・ウィンド」の他…

劇団四季で、「ジーザス・クライスト・スーパースター」 「「エビータ」 「キャッツ」 「ソング&ダンス」 「オペラ座の怪人」「アスペクツ・オブ・ラブ」が上演されていますね。

ロイド=ウェバーの最新作がやってきます。この冬、青山劇場で上演される「ウーマン・イン・ホワイト」がそれ。タイトルを聞いて、思わず大好きな「スーパーナチュラル」の第1話「悪夢のはじまり」を思い浮かべました。そうです、白いドレスを着た女性幽霊の都市伝説。

画家のハートライトは、裕福な地主の姉妹に絵を教えるために出向きます。屋敷に向かう途中、白いドレスを着た幽霊のような女性を見かけます。何者かに追われるようなその女性は、彼に助けを求め、謎の言葉を残して消えてしまいます。

屋敷に着いたハートライトは、マリアンとローラの姉妹に迎えられますが、ローラは白いドレスの女と瓜二つ…。はたして、その後の家族に訪れる“不幸”とは?謎の女の“正体”とは?ううっ~、おもしろそう♪この作品を演じるのは、笹本玲奈、神田沙也加、別所哲也、石川禅、光枝明彦、上條恒彦といったメンバー。

チケットは買いました。早く、11月にならないなかぁ~♪
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リンチさま、お待ちしておりました。

2007-06-22 22:18:44 | 映画
ローラ・ダーン、ジェレミー・アイアンズ、ハリー・ディーン・スタントン、ジャスティン・セロー、グレイス・ザブリスキー、ダイアン・ラッド、ジュリア・オーモンド、メアリー・スティーンバージェン、ローラ・ハリング、ナスターシャ・キンスキー、マイケル・パレ、ウィリアム・H・メイシー、そしてナオミ・ワッツ(声のみ)。

このキャスティングを見て、『うむ』とうなる人。『あっ!』と気付く人。そうなんです。共通項は、デイヴィッド・リンチ~~!!「ブルーベルベット」(86)、「ツイン・ピークス」のTV(89~91)や映画版(92)。「ワイルド・アット・ハート」(90)や「マルホランド・ドライブ」(01)。出演者の名前があちこちに!わくわくしま~す♪

このわくわくの最新作が、「インランド・エンパイア」(06)。“内なる帝国”とは?町の実力者で夫のピオトルケ・クロール(ピーター・J・ルーカス)と暮らす、ニッキー・グレース(ローラ・ダーン)。彼女は女優で、新作での再起を図ろうとしています。そんな時、『暗い明日の空の上で』という映画の主役に抜擢されます。

キングスリー・スチュワート監督(ジェレミー・アイアンズ)、フレディー・ハワード助監督(ハリー・ディーン・スタントン)、相手役はデヴォン・バーク(ジャスティン・セロー)と大喜びのニッキー。内容はポーランド映画『47』のリメイク。しかもこの作品、主演の2人が撮影中に殺害され、未完成という曰く付き…。

撮影中の映画と同じく、実生活でもニッキーとデヴォンは不倫を始めたり…。なにやら現実と映画の世界の区別が付かなくなるニッキー。50年代風の部屋に3人のウサギの耳を付けた人たち、1人TVモニターに見つめるロストガール…。部屋を囲む赤いカーテン。ううっ、興奮~!

リンチはこの幻想的な魅惑の世界を表現するのに、3時間かけました。前作「マルホランド・ドライブ」から5年。リンチ・ワールドは健在でした!喜ばし~い!前作以上に不条理な内容に、ク~ラクラしながら見ましょうね~♪

待ちかねた「ツイン・ピークス」のDVDもレンタルされるし、セカンド・シーズンのBOXも発売が決まっています。リンチ監督の再起動。なにより、ファン感涙の年になりそうです!
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黄金の襖絵

2007-06-21 20:55:43 | 展覧会
円山応挙、伊藤若冲、岸岱(がんたい)。3人の作品の内、香川県琴平町にある“金刀比羅宮”(こんぴらさん、ですね)に伝来する襖絵(ふすまえ)など、約130面が一挙、東京上野の東京藝術大学大学美術館にやってきます。しかも襖絵の展示ですから、かなり工夫を凝らしたものとなります。

金比羅宮 書院の美」と題した展覧会です。金刀比羅宮には、表書院と奥書院の2つがあり、ここに飾られている襖絵は、門外不出。当たり前ですが…。しかし今回、両院を飾る作品が可能な限り移動し、絵画空間を再現してくれます。つまり、部屋としてのありさまが見られるわけですね。

ちなみに表書院は、90面におよぶ円山応挙の作品が代表的。中でも“水呑みの虎”(1787年)は、重要文化財です。また、奥書院上段の間の“花丸図”(1764年)は、伊藤若冲の作。若冲らしく、部屋の四面を約200を越える濃密な花々が、整然と並びます。(通常は非公開です)

岸派の2代目、岸岱(がんたい)の作品は、奥書院柳の間の“水辺柳樹白鷺図”(1844年)にあるように、写生風に花鳥、人物、山水を描きました。ちなみに金比羅宮には行ったことがないですし、応挙、若冲は知っていましたが、岸岱は初めて知りました。

そんなわけで、上野に行った際にはちょっと寄ってみようと思っています。♪こんぴら船々、追風に帆かけて、シュラシュシュシュ♪と。
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帰ってきた、不良少年

2007-06-20 21:31:14 | 映画
予告編を見て、こんなに見たい!と思った映画は「300」以来。その映画とは、「リトル・チルドレン」(06)。タイトルに込められた意味は、“大人になれない大人たち”…。監督は、俳優として「ホーンティング」や「アイズ・ワイド・シャット」(99)などに出演し、「イン・ザ・ベッドルーム」(01)で監督デビューした、トッド・フィールド。

俳優時代にも脚本や音楽を担当していましたが、監督2作目の本作でも、製作・脚本・監督を担当。原作はトム・ペロッタ(「ハイスクール白書/優等生ギャルに気をつけろ!」(99未)も。面白い!)のベストセラーで、監督と2人で脚色。アカデミーの脚色賞にノミネートされています。

ボストン郊外のウッドワード・コートに住むサラ・ピアース(ケイト・ウィンスレット)は、夫のリチャード(グレッグ・エデルマン)と3歳の娘とともにこの街に越して来ました。“公園デビュー”の後も、近所の奥さんたちとは馴染めなくて、ちょっと孤独感を味わっています。

彼女たちの話題の的は、ハンサムな主夫ブラッド・アダムソン(パトリック・ウィルソン)。彼の妻は、ドキュメンタリー映像作家のキャシー(ジェニファー・コネリー)。しかし、幸せそうな町の人たちも、それぞれの問題を抱えていたのです。

そんな時、元犯罪者のロニー(ジャッキー・アール・ヘイリー)が釈放され、戻ってきます。アメリカには、性犯罪者にGPS(電子監視システム)を適用するという州法があるほど。そんな背景もあって、元警官のラリー(ノア・エメリッヒ)はロニーの存在をビラまきしたり、ロニーの家に嫌がらせをしたり…。

で、私がこの映画を見たい(!)1番の理由は、ロニーを演じるジャッキー・アール・ヘイリー!!この名前を聞いて、「がんばれ!ベアーズ」(76)を思い出した方。14歳の不良少年と45歳の現在の変貌ぶりに、言葉を失くすかも…。しかし、一目で分かるかしらん?

「ベアーズ」シリーズの他にも「世界が燃えつきる日」(77)などにも出演していましたが、人気が落ち、広告制作、ピザの配達員、守衛などの仕事を経験。スクリーンから遠ざかっていました。そこへ「オール・ザ・キングスメン」(06)への、出演の声がかかります。そして本作。ケイト(主演女優賞)と共に、アカデミーの助演男優賞にノミネートされました。見ましょう!
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踊る!バンデラス先生

2007-06-17 21:41:46 | 映画
ああ~、こんな先生がいたら…。私も社交ダンスを習うのに!ってもう、かなり遅いけど。しかし、バンデラスはカッコイイ!熱い!濃い!セクシー!たまりませ~ん!絶賛!あはは、バカみたい。でも私、バンデラス大~好きなんですもの。

1960年8月10日、スペインのマラガ生まれ。ペドロ・アルモドバル監督の「セクシリア」(82)で映画デビュー。その後も、「マタドール<闘牛士>炎のレクイエム」(86)「欲望の法則」「神経衰弱ぎりぎりの女たち」(87)「アタメ」(89)と、コンビは続きます。「マンボ・キングス/わが心のマリア」(92)でハリウッド映画に初出演。この映画も大~好き!

アーマンド・アサンテ兄貴と弟のバンデラス。これだけでもクラクラしそうなのに、“マンボ“ですもの!(また、DVDで見ようっと)ホント、バンデラスってダンスが似合う~!そして最新作の「レッスン!」では、なんと社交ダンス!さらにこの映画、実話なんです。

NYのスラム街で、社交ダンス教室を経営しているピエール・デュレイン(バンデラス)は、ある日車を破壊する高校生を見かけます。将来の夢や希望もなく、授業をサボる彼ら。そこでピエールは高校に出向き、『生徒達の更正に貢献したい』と申し出ます。

オーガスティン校長(アルフレ・ウッダード)は、生徒には否定的な態度。しかもピエールの申し出は、なんと社交ダンス。今時のHIPPOPしか理解しない子供たちに、タンゴ、ワルツ、サルサ、メレンゲなどを教えようというのです。しかも最終目的は、シティ・ダンスホールで行なわれる社交ダンス大会への出場。

はじめは反発していた彼らが、コロっと態度を変えるきっかけが“タンゴ”だというのも納得。バンデラスが美女と踊るタンゴを見たら~♪考えるまでもありません。何かを通じて生徒たちを更生させる物語は、今までもありました。「天使にラブ・ソングを2」(93)では、コーラス。「陽のあたる教室」(95)では、バンド。「コーチ・カーター」(05)では、バスケットボールなどなど。

「レジェンド・オブ・ゾロ」(05)以来のバンデラスは、キュッと締まって美しさが増しています♪やはりスマートな体で踊って欲しいもん!ああ~、早く見たい!
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黒に魅せられて…

2007-06-15 21:26:49 | 展覧会
オディロン・ルドンという、画家がいます。たぶん、作品を見ると「うっ」という感情が湧くと思います。1840年4月22日、フランスのワインで有名なボルドー生まれ。生後すぐに里子に出され、家族から遠く離れ、親戚の老夫婦に育てられました。日本では、あまり馴染みのない画家かも知れません。1916年7月6日没。

木炭画や銅版画、石版画(リトグラフ)などの代表作が有名です。黒を基調にしたモノクロームの絵は、その異様な姿に見る人を不気味な、そして魅惑的な世界へと誘います。ルドンといえば“黒”です。そのルドンの展覧会が開催されます。渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムでの、その名も「ルドンの黒」というもの。

生い立ちの孤独で閉鎖的な想いが、“黒”という色に集約されています。若い頃、アルマン・クラヴォーという植物学者と知り合い、顕微鏡下の不思議な世界に魅せられます。また、怪奇作家のエドガー・アラン・ポーの作品に触れ、ますます怪奇な世界に入り込みます。

岐阜県美術館のルドン・コレクションの中から、素描や版画などの作品が紹介されます。また、ルドンはモノクロームの作品ばかりではなく、1880年の結婚を機に、鮮やかなパステル画や油絵も残しています。詳しい紹介のサイトはこちらをどうぞ。

私も一部の作品しか知らなかったので、この夏は渋谷に行ったら寄ってみようと思ってます。
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モノクロームな世界へようこそ!

2007-06-14 21:43:24 | 映画
近未来を映像化する時、“レトロフューチャー”という描き方があります。直訳すると“懐古的未来”とでも言いましょうか。映画の中にも、そんな世界がたくさんあります。私が何より好みなのが、「ブレードランナー」(82)。リドリー・スコット監督、ハリソン・フォード主演作。

他にもフリッツ・ラング監督の「メトロポリス」(26)、デイビッド・リンチ監督の「デューン/砂の惑星」(84)、テリー・ギリアム監督の「未来世紀ブラジル」(85)、リュック・ベッソン監督の「フィフス・エレメンツ」(97)、ヴィン・ディーゼル主演の「リディック」(00)や、ジュード・ロウ主演の「スカイキャプテン/ワールド・オブ・トゥモロー」(04)なんていうのもありました。

製作年の違いはあれ、やはり近未来のイメージで1番に思い浮かぶのは、「ブレードランナー」の映像世界。雨が降りしきる(しかも酸性雨)陽のささない暗い情景。空間を走る(飛ぶ)車。発達した機械が存在するも、その造形はレトロなイメージ。ちょうど屋台のそば屋が、空を走りながら商売するみたいな…。

SFX(特撮)やVFX(視覚効果)を使った映画は、私たちに『多分、こうだろうな~』という近未来を見せてくれます。大好きなジャンルです。で、フランスから素晴らしい映画がやってきます。しかもアニメーションで…。“デジタル・アニメ”、正しくは“デジタル・モーション・グラフィック”というそうで、見たこともないモノクロームの世界が展開します!

ルネッサンス」(06)は、フランス/イギリス/ルクセンブルグ合作。監督はデザイン・原案も担当した、クリスチャン・ヴォルクマン。これがデビュー作です。2054年のパリ。医療関連企業体のアヴァロン社の研究者イローナが誘拐され、カラス警部が事件を追うことになります。次第に誘拐の背景に迫る警部。そこには、人類の未来に関わる危険な研究と陰謀の影が…。

この映画の見どころは、なんといってもその映像!そして声の出演者。ダニエル・クレイグ、キャサリン・マコーマック、ジョナサン・プライス、イアン・ホルムらが、並びます。まずは、サイトの予告編をご覧あれ!そして劇場へ!
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