新しい、有楽座

日比谷と銀座の間、そこは有楽町。大昔（？）日劇があった所は今、マリオンに変り映画館や百貨店が入った、人気のエリアとなっています。向かいにあった映画館を覚えていますか？「ニュー東宝シネマ」　
以前は地下にも劇場があり、「ワイルド・アット・ハート」で来日挨拶のデヴィッド・リンチ氏を見ましたっけ。それはともかく、今年４月９日リニューアルオープンし、劇場名も変りました。なんと「有楽座」！

映画ファンにはお馴染みのその名前は、永久欠番のような由緒ある、伝統ある名前。今の日比谷シャンテのビルの所にありました。大きな劇場（７０ｍｍの映写が可能）で東宝系の映画でも、大作話題作が上映されていました。何度通ったか知れません！大好きな劇場でした。お隣の日比谷映画劇場、千代田劇場と共に消えてしまいましたが…。

新「有楽座」ですが、オープニングは「名探偵コナン」　現在上映中の２本目が、「ザ・インタープリター 」 映画と劇場を見に出かけました。う～む、きれい！かつての劇場が年季物だったので、なおさら感動。全体的にボルドーカラーで、重厚な豪華さ。満足！

イスも変って座り心地もｇｏｏｄ！何よりこんなに広かったかしら？と思えるくらい、面積いっぱい利用している感じ。トイレの位置も変り、壁さえ美しい。かなり気に入りました。チケット売り場もロビーも上品で○

あっ、映画の方ですがこの作品はオスカースター２人の共演が話題。国連で同時通訳をしているシルヴィアは、自国の大統領暗殺の計画を聞いてしまいます。ニコール・キッドマンが演じています。通報後のシルヴィアを調査、保護するシークレット・サービスのケラー捜査官を、ショーン・ペンが演じています。監督はやはりオスカー受賞のシドニー・ポラック。すごい！上司役で出演。

舞台のほとんどがＮＹの国連本部。私も観光で内部ツアーに参加しましたが、国際会議を行なうあの大きな本会議場の上部に位置する、同時通訳のブース。なんだかあの時の感動を思い出しながら、見てしまいました。それにしても撮影は大変だったでしょうね～。厳重な警備が行なわれている所だもの！

キッドマンはアフリカ出身の複雑な経歴の持ち主を、違和感なく演じています。さすがのうまさです。一方、ペンは数週間前に妻を亡くした過去から、立ち直れないでいる捜査官。苦悩する演技は抜群！しかし上手すぎ！最後まで苦悩している。最後くらいは吹っ切れて欲しかったのが、私の感想。もちろん、ペンのファンです。

貴方も映画と有楽座を見に行きませんか？

ニア・ヴァルダロス、ご存知？

昨日書いた記事の続き。「マイ・ビッグ・ファット・ウェディング」（０２）で日本にもその名を広めた、ニア・ヴァルダロスですが、この映画は自分自身がモデル。美人でもないし、スタイルも服装もいまいちのギリシャ人の主人公が、理想の結婚を目指して大変身する、シンデレラ・ストーリー。見終わって気分最高で帰れる、大ヒット作です。

その彼女が、次にヒットさせたのが「コニー＆カーラ」（０４）。ただいま、ＤＶＤ発売中！早く買いに行かねば。映画は最高に楽しく、ニアの映画人としての力量に改めて感激しちゃいます。ニアは、製作・脚本・主演を兼任。

まだブレイク前に書いた「マイ・ビッグ・ファット・グリーク・ウェディング」を一人芝居として上演。その舞台を見た、トム・ハンクス＆リタ・ウィルソン夫妻が映画の製作を買って出たというもの。で、今回の「コニー＆カーラ」もニア自身の他、ハンクス夫妻も製作者に名を連ねています。ムフ、面白さ保障つき！

主人公は幼なじみのコニー（ニア・ヴァルダロス）とカーラ（トニ・コレット）（←「シックス・センス」の母役）２人は大きくなったら、ショービジネスの世界で有名になりたいと願っています。やがて大人になった２人は、空港のラウンジで歌手に。無関心の観客の前で…。

ところが、ある殺人事件を目撃！ここからは「天使にラブソングを…」に、似てるかな。コニーとカーラは、逃げるにことかいてロサンゼルスに。人混みにまぎれるという意味では、正解かも。でも、ここでも２人はドジなんで～す。

隠れ場所に選んだのが、なんとゲイ専門のナイトクラブ！もともとショービジネスに憧れている２人ですから、女なのに女装した男に変身。ん？どうなるの？その上、男装した（？）コニーに惹かれたストレートの男性（Ｘファイルのデヴィッド・ドゥカヴニー！）も現れ、ぐちゃぐちゃに！

とにかくメチャメチャ楽しめること、請け合い！「マイ・ビッグ・ファット・ウェディング」と共に、スカッとしたい人にお勧めです！見てください！

エルヴィスは、不滅！

もう、映画の公開は終わっていますが「マイ・ビッグ・ファット・ウェディング」（０２）楽しかったですね～。ご覧になりました？主演コンビの２人は大人気！ニア・ヴァルダロスは「コニー＆カーラ」（０４）でも、製作・脚本・主演の大活躍。相手役のジョン・コーベットもちょっと濃い目のイケメンで、一目惚れしたファンもいるかも！

「マイ・ビッグ・ファット・ウェディング」のジョエル・ズウィック監督の最新作が、「トラブル ＩＮ ベガス」です。主役はキム・ベーシンガー。ブロンド美人で、しかもオスカー助演女優賞を受賞した実力派。「８ｍｉｌｅ」や「セルラー」にも出演。シリアス・ドラマもいけますが、実はラブコメもお得意♪

一方のコーベットは、ＴＶ「セックス・アンド・ザ・シティ」のレギュラーや映画「ボルケーノ」「セレンディピティ」などに出演。主にＴＶの活躍が目立つ俳優ですが、これからが楽しみでもあります。

ところでタイトルの「ベガス」で、何を思い浮かべますか？ギャンブルの街、ネオン輝く不夜の街、それとも街中がテーマパークと化したレジャーの街？いろいろありますね。でも、やっぱりベガスと言えば、エルヴィスでしょう！この映画もエルヴィスが絡んでます。

キムはピンクのキャデラックのオープンカーに乗った、化粧品販売員。彼女が通り過ぎた所には、なぜかエルヴィスのそっくりさんの死体が…。なぜ？やがて出会った男性は運命の人！？惹かれながらも、もしかして…？と疑いの気持ちも。だって、彼はエルヴィス用の衣装を持っていたのです！

今年は、エルヴィス生誕７０周年。映画の音楽はもちろんエルヴィスの曲がいっぱ～い♪「ラブミー・テンダー」「ハート・ブレイク・ホテル」など、３０曲近い名曲が山盛り。映画ももちろんだけど、バックに流れる音楽にも耳を傾けましょう！エルヴィス・ファンには、たまらないですね！

２人のデイムの競演。

イギリスで保護された「ピアノマン」　もう貴方もご存知ですね。本当に不思議なお話。これだけ騒がれていて、家族や親戚、友人、知人の名乗りがないなんて…。でも、早く身元が分かって家に帰れると良いですね。なんて、今日は「ピアノマン」の話ではありません。ＴＶでも取り上げられていた映画、「ラヴェンダーの咲く庭で」です。

内容は、ＴＶでも紹介されていたのでご存知かも知れませんが、１９３６年イギリス、コーンウォール地方。嵐の後の浜辺に、ある青年が打ち上げれていました。物語は青年を看病する２人の初老の姉妹の心模様を描いています。

私は例の「ピアノマン」で、この映画が注目される前から絶対見たい！と思っていました。何より主役の２人の素晴らしさ！これに尽きます。姉ジャネットはマギー・スミス。妹アーシュラはジュディ・デンチ。豪華～！マギー・スミスは１９３４年１２月２８日イギリス・イルフォード生まれ。デイムの称号を持つ、英国を代表する名女優です。主な出演作品には「ミス・ブロディの青春」「ナイル殺人事件」「眺めのいい部屋」「天使にラブソングを…」「ムッソリーニとお茶を」「ハリー・ポッター」シリーズなどなど。

ジュディ・デンチは１９４３年１２月９日イギリス・ヨーク生まれ。デンチもデイムの称号を持つ名女優です。ちなみにデイムは男性のサーに当たります。主な出演作品は「眺めのいい部屋」「ハンドフル・ダスト」「Ｑｕｅｅｎ Ｖｉｃｔｏｒｉａ至上の恋」「ムッソリーニとお茶を」「恋におちたシェークスピア」「アイリス」「リディク」など。「００７」シリーズのＭ役でも有名。もちろん２人ともオスカー女優でもあります。素晴らしい！

映画の青年は、ヴァイオリンが上手という設定です。なんの変化もない姉妹２人の、平和で退屈な生活に突如現れた青年に心寄せるアーシュラ。でも青年は突然いなくなるのです…。果たして？物語の結末は映画で確認しましょう。本国、イギリスのロイヤルプレミアには、エリザベス女王もいらしたそうです。ひとときの話題性もありますが、やはり名女優２人の共演、競演に酔いしれたい！

オーリー？ファレル？

２月に公開された「アレキサンダー」と、公開中の「キングダム・オブ・ヘブン」。昨年、公開された「トロイ」もそうですが、最近のハリウッドは歴史大作が大流行です。映画好きはどれも見逃せない作品ですね。で、「キングダム・オブ・ヘブン」ですが、オーリーこと、オーランド・ブルームが主演ということで大変な人気。「ロード・オブ・ザ・リング」のレゴラスは、きれいだし、これからの演技が楽しみ！と思っていました。

でも、この映画はオーリーの成長振りがうれしい作品になっています。物語は１２世紀のフランス、鍛冶屋のバリアンは子供と妻を亡くし絶望の中、暮らしていました。そこへ父と名乗る十字軍の騎士ゴッドフリーがやってきます。バリアンは騎士として生きる決意をし父に従いますが、追っ手に襲われ父は負傷。バリアンに４つの誓いを残して亡くなってしまいます。

それからのバリアンは、父の治める国を継ぎ、十字軍の騎士としてエルサレム王に忠誠を誓うのです。後は敵国サラセン帝国の大軍との戦闘が、じっくりと描かれていきます。この辺は歴史劇の醍醐味！なにより監督のリドリー・スコットは、映像の巨匠。リアルで壮大で華麗な画面作りを堪能できます。私は監督の大ファンで、この作品もオーリーよりも監督の映像が見たくて、楽しみにしていました。

リドリー・スコット監督の作品には、「デュエリスト」（７７）「エイリアン」（７９）「ブレードランナー」（８２）「ブラックレイン」（８９）「テルマ＆ルイーズ」（９１）「白い嵐」（９６）「ブラックホーク・ダウン」（０１）「ハンニバル」（０１）そしてオスカーを受賞した「グラディエーター」（００）があります。どの作品を取っても素晴らしい作品で、特に映像の美しさ、素晴らしさには定評があります。

ただ「アレキサンダー」と比べてしまうと、ちょっと物足りない感じでした。何がと言うと…ひとことでは良い難いのですが、たぶんオリバー・ストーンとリドリー・スコットの違いでしょう。ファレルとオーリーの違いとは言いません（？）違いは貴方の目とハートで、確認してくださいませ。あっ、ちなみにマイブログの「アレキサンダー」も、ぜひご覧くださいね♪ヒントがあるかも…。

サンドラの、きれいで元気が出る映画よ！

女性なら一度はなってみたい（？）ミスなんとか。ガチガチの男勝りのＦＢＩ捜査官が、事件の予告を受けて潜入捜査に。しかも事件現場は、ミス・コンテスト！すっぴんで服も髪もお構いなしの彼女は、ＦＢＩが用意した美容スタッフのおかげで、ぴかぴかのミス・ニュージャージーに変～身！それが２００１年の「デンジャラス・ビューティー」でした。

主役のグレイシー・ハートを演じるのは、サンドラ・ブロック！サンドラ、大好き♪日本で言う気風のいいお姉ちゃんって感じで、いつ見ても清々しい。その上、すごく美人！スタイルも抜群で、ダサいカッコのＦＢＩ捜査官から、ボディコンの超ミニドレス姿になった瞬間、男性でなくても目が釘付け。オリジナルの見せ場はまず、そこ。ミスコンの裏側もしっかり紹介して、映画は大ヒット！！

そしてその続編「デンジャラス・ビューティー２」が、公開中。ミスコン事件ですっかり有名人になってしまい、銀行強盗の捜査中にも関わらず、名前を呼ばれてしまう始末。トホホ。ＦＢＩは考えた挙句、グレイシーを「ＦＢＩの顔」に。つまり、セレブにしてしまうわけ。今やシャネルを着こなし、メイクやヘアや笑顔に気を使うグレイシー。

でも、事件は起きます。相棒は馬が合わない、気の強い黒人女性（レジーナ・キング）、セレブに仕立てた美容スタッフたちと、誘拐されたミス・アメリカたちを捜索するのです。がんばれ！グレイシー！ちなみに私はスタッフのジョエル（ディードリッヒ・ベイダー）がお気に入り♪かわゆい。

前作に続いて、サンドラは製作も兼ねていて面白い映画作りに手腕を発揮。ビジネスウーマンとしてもすごいのです。舞台は華やかな夜のラスベガス。キャストも上司のアーニー・ハドソン、ミス・アメリカのへザー・バーンズ、コンテストの司会者、ウィリアム・シャトナー（カーク船長～♪）など前作からのキャストも登場。うれしい♪

この映画の魅力はなんと言っても、サンドラ。今回はいきなりセレブになってしまいますが、性格は変んない。きっと貴方もグレイシーの魅力に惹かれるはず。ジャッキー・チェンばりのラストのＮＧシーンまで、楽しませてくれます！日頃のうっぷんを跳ね飛ばそう～。

スキンヘッドの迫力！

最近はすっかりスキンヘッドのまま、映画に出演するようになったブルース・ウィリス。反対に髪の毛のある役だと、どうしても目がそっちに行ってしまうのは、私だけ？でも、ファンなんです。はい！

ブルース・ウィリスの最新作は「ホステージ」　ウィリスの役は、ＬＡＰＤで特殊部隊１０年、人質交渉人として７年も活躍してきたプロ。ＬＡＰＤとは、ロサンゼルス市警察のことです。しかし、ある立てこもり事件で失敗したことで退職し、犯罪の少ない小さな町に移り、警察署長となります。

そして、事件は起こります。小高い丘の上に立つスミス邸、そこには数々のセキュリティ・システムを導入した豪邸でもあります（←「パニック・ルーム」みたいなの）。そこへ武装した若者集団が侵入。家族を人質に取ってしまいます。署長として、交渉人としてやって来たタリー署長（ウィリス）ですが、もうひとつの事件が同時進行していたのです！

それは署長家族の人質事件。信じられませ～ん！町の住人を助けるのか、自分の家族を助けるのか、いったいどうしたらいいのか…。後は映画を見ましょう！そう、事件解決の鍵を握るのは人質事件のスミス邸にいる、８歳の長男。果たして？

オリジナルは、ロバート・グレイスの原作。映画のプロモーションでウィリス本人が、明日２２日来日も決定。またＴＶにいっぱい出てくれますね♪そう、「ホステージ」には、前妻デミ・ムーアとの間の長女ルーマーが、娘役で出演しています。楽しみ♪

六本木に、絵を見に行こう！

六本木ヒルズには、電車１本で行ける私。六本木ヒルズがオープンした時は、異常な賑わいで大騒ぎでしたが今はもう落ち着きを取り戻しました。もちろん日曜日などは混みますが…。その六本木ヒルズにある森タワー５２階の「森アーツセンターギャラリー」、もう行かれました？

６月から公開の「フィリップス・コレクション展」は、サブタイトルを「アートの教科書」というくらい、美術好きなら感涙の、あまり絵を知らない方でも、どこかで見たような作品がいっぱい展示されます！その作品のご紹介。まずは、ルノワールの「舟遊びの昼食」（ポスターの絵です）いかが？見たことあるでしょ？

他にもドガの「稽古する踊り子」、ゴッホの「アルルの公園の入り口」、モネの「ヴェトゥイユへの道」、セザンヌの「ザクロと洋梨のあるショウガ壺」、グレコの「悔悛の聖ぺテロ」、ロダンのブロンズ像など、もうすごい作品たちばかり。で、コレクターのフィリップスとは？

ダンカン・フィリップス氏（１８８６～１９６６）は、アメリカの裕福な実業家の息子。美術史を学び、自ら本物の絵画を集めることで「アメリカのプラド美術館」を目指したと言われています。さすが、財力のある人は素晴らしいですね～。当初は自宅（邸宅の２部屋）で公開していましたが、コレクションが増え、邸宅全体を美術館にしたそうです。（ヒュ～）

先の画家の他にも、シャルダン、ピカソ、マティス、ジャコメッティの彫刻も展示されます。１７世から１９世紀の名作を一同に見ることができる、展覧会ですね。９月まで…行かねば。

貴方に近づきたい…

マイク・ニコルズ監督といえば、「卒業」（６７）？それとも「イルカの日」（７３）？もしかしたら最近の「パーフェクト・カップル」（９８）を思い浮かべますか？私はやっぱり「卒業」です。それに代表されるように、マイク・ニコルズ監督の作品のイメージは、若者の生き方を赤裸々に描くということ。

最新作は「クローサー」　オリジナルはパトリック・マーバーの戯曲「ＣＬＯＳＥＲ」　現在３０ヶ国語に翻訳され、ロンドン、ブロードウェイ、東京などで上演されています。今回の映画化も、作者自身が映画の脚本に書き直したもの。それだけに注目作品です。

出演者も豪華！ジュリア・ロバーツは写真家のアンナ。ジュード・ロウは小説家のダン。ナタリー・ポートマンはストリッパーのアリス。クライブ・オーウェンは医者のラリー。４人の男女のそれぞれの「愛」が、赤裸々に描かれていきます。まさにマイク・ニコルズ流。

豪華なキャストの中、ナタリー・ポートマンとクライブ・オーウェンは、本年度ゴールデン・グローブ賞の助演女優賞と助演男優賞を受賞しています。特にポートマンは天才子役のイメージを脱ぎ捨て、「ＳＷ」のアミダラのイメージも超えて、ストリッパーという役を見事に演じ、さずが！の評価を得ています。きれいに成長しましたよね～。

４人の生き方、愛し方は観客のそれと重なるはず…とのこと。貴方は誰と重なるでしょう？そんな風に見るのもおもしろいかも。私？どうかな～。いるかな～？誰だと思う？まっ、それはともかく撮影前に４ヶ月ものリハーサルを重ねた上での撮影。それだけこの映画の心理部分に力を入れて、描いている証拠だと思います。運命の恋か、嘘か、真実か、とにかく見るしかないです。

今年、７４歳のマイク・ニコルズ監督。どんな風に今の若者を描いているのか、楽しみ♪

ウェス・アンダーソンの世界にようこそ！

「ライフ・アクアティック」は、傑作！本当に楽しめました。だって、監督はあの「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」の、ウェス・アンダーソンですもの！前作も素晴らしかったけど、今回の「ライフ・アクアティック」の方が、より優れていると感じました。もう、手放しで『大好き！』

今回の主役は、ビル・マーレー。「ロスト・イン・トランスレーション」でも素晴らしい演技を見せてくれて、当初のあくの強いコメディアンから、すっかり演技派に。アンダーソンの作品すべてに出演していて、今回の主役は当初からビル・マーレーを想定して書かれました。魅力的だもん！

で、マーレーは海洋探検家及び、ドキュメンタリー映画監督として名高いスティーブ・ズィスー役。ファンクラブやオリジナルグッズなどもある有名人。しかしこの１０年ほど、ヒット作がない。次回作品を監督中、長年の右腕エステバンがサメに襲われ死亡。しかもそのサメは「ジャガーザメ」！？ホント？

いいんです。この映画には他にも不思議な生物がゾロゾロ。どんな生き物かは映画をご覧いただくか、ＨＰを確認してくださいね。素晴らしいクリエイトぶり！ジャガーザメの他、ペイズリーダコ、クレヨン・タツノオトシゴ、キャンディガ二、ケンケンカエル、ウミサソリなどなど！描いたのはヘンリー・セリック。ティム・バートンの「ナイトメア・ビフォア・クリスマス」を手がけました。さすが！

映画の素晴らしさは、すみずみで紹介したいところですが長くなりそうなので…。とにかくその独特の世界観でしょう！ズィスーの船ベラフォンテ号を縦割りにして、キャラクターがその中を動き回ったり、お揃いのシルバーのスイムスーツ、赤い帽子、イニシャル入りのセーター、などなど見ていて楽しくなること請け合い！とにかく理屈は捨てて、無心で見ること！お勧め！

なお、出演者も豪華。オーウェン・ウィルソン、アンジェリカ・ヒューストン、ケイト・ブランシェット、ウィレム・デフォー、ジェフ・ゴールドブラム、マイケル・ガンボン、バッド・コート。お見事！見応えあり。ちなみに音楽も映画にぴったり♪また、見たい～！