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マンガ、アニメ、特撮の感想ブログです。

ヒーロー/ヒロインの呼称の整理

2010年04月06日 | 思考の遊び(準備)
【娯楽のハイエナ:主人公格キャラクターの“呼称”の整理】
http://www.tsphinx.net/manken/hyen/hyen0351.html

Twitterでの登場キャラクターのヒーローとかヒロインとか言った“呼称”の整理をする話題をまとめました。
何の話かって言うと(↓)下のウチダさんが作成した表を見て欲しいのですが、物語の主要/主人公格のキャラクターたちの呼称が多少煩雑かなあ…っと。具体的には“ヒーロー”、“ヒロイン”という物語の説明において頻繁に使われる“キャラクター属性”がありますが、これ相当色んな意味を含んでしまって「言葉」の体系としてけっこう座りが悪いなって話なんですよね。

http://docs.google.com/View?id=dctpcmdb_40cczvvwdb

※ちょっと僕なりに整理してみました。

 男性女性備考
物語主人公ヒーロー《主人公》ヒロイン《主人公》・この場合のは物語主人公のみを指す。
英雄的行動者ヒーロー《英雄》ヒロイン《英雄》※疑義あり・多くは物語主人公を兼ねるが必ずしも物語主人公である必要は無い。
恋愛的主体者ヒーロー《恋愛主体者》?※疑義ありヒロイン《恋愛主体者》・主体者は「受け手」の同調共感するキャラクターを指す。・多くは物語主人公を兼ねるが必ずしも物語主人公である必要は無い。
恋愛的客体者???ヒロイン《恋愛客体者》・客体者は主体者の“相手役”のキャラクターを指す。・主体者の従格キャラクターであり物語主人公とは成り得ない。

■“ヒーロー”という言葉が持つ意味
1.物語の主人公
2.英雄的行動者
3.恋愛的主体者(※)

※3については、これは必ずしもそう呼ばれるとは限らないですね。例えば「うる星やつら」の諸星あたるをヒーローと呼ぶのか?そう呼べるかもしれないし、違和感を感じるかもしれない。そもそも彼を主人公としてヒーローと呼んでいるのか?恋愛主体者としてヒーローと呼ぶのか?を明確に意識している人は少ないでしょう。

■“ヒロイン”という言葉が持つ意味
1.物語の主人公
2.英雄的行動者(※)
3.恋愛的主体者
4.恋愛的客体者(※)

※2の判断は難しいです。おそらく英雄的行動者を取る女性をヒロインと呼ぶのでしょうが、その“ヒロイン”の多くは物語主人公的要素ないし恋愛的要素も同時に兼ね備えているので、そこを分離してかつヒロインかどうかは難しいのですよね。GiGiさんがナウシカを上げていますが、彼女は物語主人公の要素は持っているので、より詰めた話として「クシャナをヒロインと呼ぶのか?」という話の方がいいかもしれない。
※4ヒーローという言葉が現状持っていない属性ですね。上の1~3までの属性は例外的な状況を除いて多くは主人公の持つ属性として語られているのですが、ここにおいてヒロインという言葉はそこを抜けて言葉を拡散的にしています。

この表の状況になった経緯はkichiさんが、(↓)けっこうズバリな指摘をしてくれています。単純に言えば女性キャラクターの“役割”や“在り方”が大きく広がって来たという事が言えそうです。
おそらく戯曲、劇作の時代には男主役はヒーローで当然、それに対する女主役(というか、女で一番目立つ役)はお姫様であるのが当然で、それに当て嵌めた言葉だったのが、物語が多様化する際、ヒーローは限定的に、ヒロインはより広い意味を含む言葉に変化した、のでしょうかねぇ?

さて、いろいろ述べましたがとりあえず解決したい問題は一つ。「恋愛的客体者の男性はなんて呼ぶの?」と言う事です。「ガラスの仮面」の速水真澄とかを何て呼ぶの?とか、「ベルサイユのばら」のアンドレを何て呼ぶの?とかそういう事ですけどね。(↑)上の表の赤の部分が埋まればいんですけと、あと青の部分も検討の上、なにか差し替えたくもあります。僕自身もや~っと漠然としたイメージの中で使っていたので、そこを明確にしたい。…そこで、英雄的行動者の女性は「女ヒーロー」でいいんじゃないの?(ヒロインと呼ぶのは違和感があるから)、恋愛的主体者の男性は「男ヒロイン」でいいんじゃないの?(ヒーローと呼ぶのは違和感があるから)という話が出てくるワケです。

かつ、恋愛的主体者の女性と恋愛的客体者の女性は同じく「ヒロイン」でくくっているので、恋愛的主体者の男性の呼称が定まればそれをそのまま当てはめれば良さそうな気がします。………「いや、何が?恋愛的客体者もヒーローって呼べばそれで解決じゃね?」という声が聞こえてきそうですが(汗)しかし、それはちょっと避けたい。なんでかって言うと、既にヒーロー、ヒロインという言葉はいろいろな意味を持ち過ぎていてしかも、物語分析において非常に主となる部分を兼ね過ぎな面があるんですね。情報伝達の整備としてここらで分けて置きたい所があります。

……と言っても皆!そうしろ!って話ではなくって、僕が僕自身の持っている「言葉」としてそうしたいのですけどね。「受信」する人がどう受け取るかってのは分からないものなんですが、少なくとも僕が「発信」するにあたってそれが一体何を差しているのか?は明確に意識したい。あと、このブログで書き留めておく事によって、少なくともLDがその「言葉」を使う時はその意味があるのだと、覚えておいてくれる人がいれば、その人に対しては伝達効率が上がるだろうと思うんです。

さて、では具体的にどうするか…ですが、僕は今まで空欄は“相手役”、“恋人役”と言ってきたのですが(まあ、しっくり来ていなかった)……これを両性両用で使うのも“手”なんですが、僕としては英雄的行動者としての「ヒーロー」と、恋愛的行動者としての「ヒロイン」は残したいのですよね。完全に馴染んでいる箇所は変えたくない。んで、まあ、色々悩んだんですが「プリンス」または「王子」という呼称を持ってこようかな?と、あとGiGiさんが「パートナー」という呼称を上げていましたが、より対となる相手同士の場合、こっちの呼び方を併用する事で文言的な違和感は軽減できるかな~~~っと。いや、分かりませんが(汗)それで英雄的行動者の女性は「女ヒーロー」でいいかな?と。表に直すと(↓)こんな感じ。なるべくガラっと言葉の体系を変えないようにしました。


 男性女性備考
物語主人公主人公主人公・物語の主人公としてはこう呼べば総て事足りますよね。
英雄的行動者ヒーロー女ヒーロー・英雄的行動者であれば主人公属性を求めない。
恋愛的主体者(主格)プリンス(主格)ヒロイン・恋愛的行動者であれば主人公属性を求めない。
恋愛的客体者(従格)プリンス(従格)ヒロイン・客体者は主体者の“受け手”、“相手役”のキャラクターを指す。

「プリンス」………オチとしてはいまいちですよねえ?(´・ω・`;)いや、素直に「男ヒロイン」にしておけば通りもいいんじゃないか?って話もあるんですけど、どうも「男ヒロイン」という「言葉」は別に使えそうというか遊べそうで…。実際、チャットの中でも遊ばれていますしね。
まあ、とりあえず暫定的にはこんな感じで僕自身は記述して行ってみようかと…w「プリンス」…使っていて恥ずかしくなったら止めますけど(汗)まあ、こういうのはシラッと使い続けるのがミソかなという気もします。