
アサギマダラ
中瀬沼、姫沼散策を終えて車でグランデコスキーセンターのゴンドラ乗り場に向かいます。


時間はまだ10時半。 2時間くらいのトレッキングでデコ平湿原を一周して帰って来れそうですから、いい感じでしょう。
上の写真左のゴンドラで一気に380m登ります。 途中桧原湖がチラッと見えましたが、たくさんの沼や湖は見られませんでした。 天候が悪いせいではなく方向がちょっと違うみたいです。
標高1,390mの山頂駅から写真右のような山道をテクテク歩きます。 あまりきつくはないですが、途中上り下り、木の土留めのような階段もあります。


20分も歩くとデコ平湿原をグルッと周るコースと、桧原湖に向けて更に続くトレッキング道とに分かれます。 こういうコースを一日かけてゆっくり歩くと楽しいんでしょうけれどね。 クマの話など聞くと、もう少し大人数のグループとか、ガイドさん付きでないとちょっと不安です。 観光客がもう少し多ければ私たちだけでも大丈夫でしょうが、この日もこの先に行く人はほとんど見当たりませんでした。
上の写真がデコ平湿原の様子です。 一周するのに約35分です。 こちらもニッコウキスゲなど咲いているともう少し華やかなのでしょうが、ご覧のとおりです。 けど、冬には雪がたくさん積もるのでしょう。 この木の枝の少なくて荒涼とした感じが良いです。
けど、よく見れば小さなお花が咲いているんですよ。


ウメバチソウ ミズギク


ナガボノアカワレモコウ とんぼの後ろに青く見えるのはエゾリンドウ
さらに、こんなおもしろいものもあります。


左の木には「360度のブナ」という看板が付いています。 「雪の重みでこのような形になったと言われています」という案内付きです。
右の木の下には「熊の爪あと」という看板が付いていました。 恐ろしい威力です。 娘はこれを「妻の爪あと」と言って喜んでいました。 ( ̄▼ ̄*)


さて、ゴンドラ山頂駅近くのブナの森の下には上のようなお花が植えられています。 これは「ヨツバヒヨドリ」というそうで、ここでは遠く海を渡ってやってくる「アサギマダラ」と呼ばれるチョウを誘引する為に植えられています。 右の写真にはチョウが写っているのですが見えますか?
アサギマダラは「渡り」をすることはわかっているのですが、それ以外の実態はまだ謎なのだそうです。 そこで、日本各地でアサギマダラを捕獲マーキングして、その実態を観察しよう、という観察会が行われています。
ここグランデコで捕獲されたアサギマダラは9~10月くらいには静岡、大阪、和歌山、四国各地で確認され、11月には宮崎、12月には与那国島で確認されているそうです。 その距離2,191km。 すごいものですね。
この日も山頂駅では一般客に夏休みの自由研究として、観察会を催していました。
ゼッケンと網、虫かごを貸してくれて、チョウを捕獲したらまた山頂駅の係のデスクに持ってゆき、マーキングをして放す、という作業のようですが、多くの子供たちの中で、やっぱり張り切っていたのはお父さん達だったみたい。w


アサギマダラは羽の内側に水色の部分が多く、外側に茶色の部分が多いので、飛んでいるときには水色、とまっていると茶色のチョウに見えます。 胴体の黒地に白の水玉模様も絶妙です。
散策を楽しんだ後、わたしたちはゴンドラでスキーセンターまで降り、近くのホテルグランデコでお昼ご飯を食べ、東京に帰りました。
たった2泊3日であっという間でしたが、楽しかったなぁ。 娘はまた一緒に行ってくれるかなぁ、といつものように思っている私です。