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大学教授キョトンC日々アラカルト便り!!
こども手当と保育所待機児童問題。
民主党主導の政治がそろそろ始まる。
誰もが大きな期待を寄せている。
マニフェストに書きこんだ<公約>を速やかに実行する社会的責任がある。
まずは、少子化に対する社会対策。
<子ども手当>を目当てにしているご家庭も多い。特に、多子家族では、期待大である。初年度は月額、一人につき13000円。次年度からは26000円。
スウェーデン同様、所得に関係なく、全ての子どもが中学校を卒業まで、支給される。
そのことと引き換えに、これまでの児童手当は廃止され、配偶者控除も廃止される。
子どもの生活の質を上げるための手当てであるが、あの定額給付金同様、貯蓄に回される可能性も高い。
子どもをめぐる最大の問題は、 保育所待機児童問題。
2万5000人の子どもが、保育所に行けず、立ち往生している。
保育所設置の条件を出来る限り緩和することが不可欠だ。
あるいは、廃校となった校舎全体を積極的に活用するなどして、保育所とグループホームを同じ場所につくるなどリユースも進めるべきである。
あるいは、少子化の影響で不要になった小中学校の空き教室を保育所用に改造してリユースすればよい。
こども手当より先に、この待機問題を解消すべきではないだろうか。
保育所問題という直接的な少子化対策のメドを先につけることが必要不可欠だ。
こども手当も、中所得世帯以下に限定すべきである。
まあ、財源が確保できずに、結果的に所得制限することになる確率も高いが。
コメント ( 3 ) | Trackback ( 0 )
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ただ、保育所が足りない地域と逆に子供が足りない地域という格差も存在しているようなので、単純に少子化の影響で不用となった空き教室の再利用というのもむずかしい物もあると思います。ある程度、子供が大きくならなければ無理ですし、親の出勤時間のフレックス制度の拡充化など問題山積だとは思いますが、親と一緒に通勤して親の職場の側の保育所に預けるというパターンも検討の余地ありだと思います。
それと、廃校や採算割れしている商業施設の老人施設化なんかも有効に思います。名古屋在住時代個人的には駅そば立地でオレンジのマークのスーパーが病院兼老人施設なんかになったらいいのになと願っていました。栄のネオン街や金山の駅前にそんな施設があったらあの当時のあのスーパーより、集客力もあるし、世のため人のためだと思ったのですが。
ちなみに、こどものいない世帯も税金を多く納めて子育て支援するというこども手当の発想にも賛成ですし、こちらも選挙得票のためだけの企画といわれないようにがんばっていただきたいと思います。まあ、高速道路無料化はいろいろ複雑で一概には実現して欲しいとは言えませんが、ともかく、実質的に戦後初めての政権交代でいろいろ楽しみだし、期待しています。
世田谷区では、すでに空き教室利用の<保育所>が開設されています。
コストカットにもなるし、この取り組みをもっと広げていってほしいと思います。
ネックは、セキュリティの関係で、18時閉店になっていることです。
同じ世田谷区役所なのに、開設にあたって、福祉課が教育課に文書を作成し、許可してもらわないとオープンできないという縦割り行政の問題もあります。
便利な駅前、瑛周辺に高齢者ケア施設ができた方が望ましいと思いますが、土地代が高くつきますね。
成城大学前に、成城アルテンハイムという特別養護老人ホームが30年ほど前に開設されました。
今もそこにあります。頑張れば、便利なところにも、高齢者ケア施設が作れるというモデルケースかと思います。
3年前、韓国に調査に出かけた時に、廃校になった小学校を改装して、老人ホームとして使っていました。場所は、やや奥まった所にありましたが、このような取り組みを日本でもさらに広げる必要があります。
特別養護老人ホームへの入所を希望している高齢者が約40万人もいますので。
保育所も特別養護老人ホームもできる限り設置基準を緩和して、あるいは地域特性を考慮して、リユースできるようにする必要があります。
<すでにあるものを最大限活用する>
この発想が、全ての原点になければいけないと思っています。