玄倉川の岸辺

悪行に報いがあるとは限りませんが、愚行の報いから逃れるのは難しいようです

ばなな居酒屋論争(バナナ大戦編)

2009年08月23日 | 日々思うことなど
「全てを破壊し、全てを日本社会劣化論で繋げ!」「スピリチュアル?10年早ぇよ!」

「スーパー銭湯の世界」
「新幹線の世界」
「スーパーマーケットの世界」
「高級ブランド店の世界」
「中華料理店の世界」
「一つ星レストランの世界」
「病院の世界」
「家電配送業者の世界」

そして「チェーン居酒屋の世界」
9つの世界を巡ってきた「世界の破壊者」仮面ライダーバナナの旅もいよいよ最終章へ!
ついに勃発するバナナ大戦!
真の敵は誰だ?
最後に生き残るのはどのバナナだ!?




ディケイドを見ていない人にはぜんぜんわからないネタでごめんなさい。ディケイドとよしもとばななはぜんぜん関係ないけど「最初は期待されたのにどんどん駄作化」とか「通りすがった先でゲストキャラを道具扱い」とか「独りよがりな主人公」とか「○スボスが本人」とか似ているところも多い気がする(こじつけ)。

ネタ元
劇場版仮面ライダーディケイドみてきた. - triggerhappysundaymorning
あまりにもグダグダ! 映画『仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー』 - 俺の邪悪なメモ


シリーズ化して何度も書いてきた自分が言うのもなんだが、ばなな居酒屋論争の「事件」そのものは本当につまらないことである。社会にも、それどころか当の居酒屋にも実害はほとんど(まったく)なかった。たぶん居酒屋の店長は事件そのものを覚えていないと思う。酔った客がトラブルを起こすのは日常茶飯事だし、ばなな氏の文章を信じれば「みな怒るでもなくお会計をして店を出た」のだからむしろ物分りのいいお客さんである。「ばかみたいにまじめな」店長さんも、ネットで騒ぎになっていることを知ったらさぞ驚くだろう。

私にとって尽きせぬ興味を与えたのは、どうでもいいつまらない「事件」がなぜこれほどまでに多くの人の関心を集め、怒りに火をつけ、語りたい欲望を掻き立てるのかということだ。
最近マスコミやネットで超新星級の輝きを放った大事件といえば酒井法子覚醒剤問題である。この事件も今のところ社会への実害はほとんどない。CM契約していた企業や出演作がお蔵入りになったテレビ局映画会社レコード会社はお気の毒だが、一般人には関係ない話である。
ところが、4年ぶりの総選挙とか水害とか生活の根幹に関わる大問題よりも、シャブPのりP問題のほうがずっと話題性が高い。おもしろくて話し出したらやめられないとまらない。これを安っぽい野次馬根性とか愚民化とか批判するのは簡単だけれど、私は「人間ってあんまり合理的にできてないな、そこが面白いな、不思議だな」と思うのである。

前の記事でばなな居酒屋論争に火がついた理由を人の心の中にある「ズルさセンサー」の働きとして説明(妄想)したけれど、これって要するに「みんなをムカつかせたから叩かれた」ということである。わざわざ理屈を付けて説明(?)する必要はなかったのかもしれない。
だが、パソコンの調子が悪いときただ「具合が悪い、変だ、ダメなパソコンだ」と悪態をつくだけではつまらない。自分なりに調べて「グラフィックドライバーが悪さしてる」とか「メモリーが足りない」とか原因を探るのが面白い。デバイスマネージャーを開いたり、イベントビューアを眺めたり、さらには物理的にケースを開けてケーブルやコンデンサを確認したり。メカニズムやシステムの働きをすこしでも理解して説明できるようになると、自分がなんだか利口になったような気がする(たぶん勘違い)。

私は最近「心のモジュール論」とか「怒りや喜びのスイッチ」とか社会心理学的な考え方に興味を持っていて、世の中のいろいろなことに当てはめてみたくなる。のりP事件はともかく、麻生総理と自民党の不人気ぶりとか、惨敗必至の自民党がどんどん右翼イデオロギー色を強めている理由とか、もっともらしく楽しく説明できたらいいなと思っている。ただ思っているだけで考えるのがめんどくさくなったら投げ出す予定だけど(ダメすぎ)。