写真の表は昨年末に、あるお肉屋が年末セールとして売り出した販売結果を表したものである。
年末特有のご馳走的な消費者の雰囲気の中での結果であり、これが一般的な傾向であるとは責任は取れないが、販売傾向の一例として貼り付けたものである。
上の表は、時節柄すき焼き肉の消費が総重量及び総価格ともに最も高く、いずれも全体の30%以上となっている。
意外であったのは、重量比で2番目に内臓・すじが24.3%と21.2%の焼き肉用を上回ったことと、ステーキが僅か3.2%と低調であったことである。
内臓等の割合が高いことは、このところの牛肉消費が今一であったことを裏付けるもので、消費者は安価な部位を選択したことが伺える。
本来の精肉部位(すき焼き肉・しゃぶしゃぶ・焼き肉用・ステーキ)は、全体の64.3%であった。
また、下の表ではすき焼き肉と同部位であるしゃぶしゃぶを加算したものを販売単価(100g当たり)別の販売重量及び販売価格の割合を示したものであるが、重量比では単価500円(写真)が32%で最も高く、次いで700円、900円と続いている。
お肉屋によると前年度より10数%の売り上げ増になったが、従来正月用には高級牛肉の消費がこの数字より2~3倍はあったが、その分価格帯の安いものになっているとのことであった。
その安価な部位としては、全国的に人気の高い内臓肉に表れている。
肥育生産者のサイドからの要望としては、枝肉基準値のAランクである72%以上の精肉の消費が実現してくれることである。