栗野的視点(Kurino's viewpoint)

中小企業の活性化をテーマに講演・取材・執筆を続けている栗野 良の経営・流通・社会・ベンチャー評論。

カラー戦略で失敗したメグミルク

2006-06-02 18:22:37 | 視点
 カラー戦略が商品の売れ行きを左右する、と言われるようになって20年以上になるが、その傾向はますます強まっている。しかし、カラーの力が強まれば強まるほど色選びが難しくなっているのも事実。色による差別化を優先したばかりに失敗した例もある。その代表格が「メグミルク」だ。

 5月9日から全国一斉発売に踏み切った「好きメグ」では、シンボルカラーの赤色を少し変えて巻き返しに出たが、思惑通りにいくかどうか。今回はカラー戦略からメグミルクを見てみる。

それまでのタブーに挑戦し
牛乳パッケージに赤を全面使用


 いまから3年前、日本ミルクコミュニティが赤いパッケージの牛乳を発売して同業者の度肝を抜いた。それまで牛乳パッケージといえば白色が基調と決まっていたところに、赤色を基調どころか赤色で固めたパッケージを発売したのだから、まさに常識破り。業界多方面にカルチャーショックを与えた。マスコミはこぞって「赤いパッケージのメグミルク」のことを取り上げたから、宣伝効果は上々だった。

 しかし、結果は惨憺たるものだった。売り上げは目標をはるかに下回り、4工場閉鎖、社長引責辞任に繋がったのはご存知の通りだ。

 それにしても各社が牛乳を連想させる白を基調としたパッケージを使う中で、なぜ、あえて「赤色」を使用したのか。
そこにはそうせざるを得ない背景と理由があった。

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1 コメント

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Unknown (森 秀樹)
2006-06-09 09:41:41
とても参考になりました。

背景等考えると、起死回生のためにはまずは強烈に認知してもらわなければと...いう意志も伝わってきたし、わたしはあのデザインは良いと思っていました。

デザイナーとして陥りやすいところです...



認知に成功しても売れなければ、企業は成り立たないわけで。

デザインに直接かかわっているものとして、このことはデザインの役割をもっと深く理解するようにと改めて教えてくれているように思います。
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