未来工業に見る、社員のやる気を引き出す経営

 「人と反対をすることにした--」

 過日、未来工業株式会社(岐阜県安八郡輪之内町)の山田照男相談役の講演を聴く機会に恵まれたが、冒頭、氏はそう切り出した。

「いいものを安くって言うけど、皆それで儲かってないんだから。儲かってない会社と同じことをしても儲かるわけがない。だから、人と反対をすることにした」

 人の行く逆に道あり、という言葉があるが、氏の話はまさにそれだった。

同社の経営はユニークなことで知られ、バラエティ番組などにも「ケチ経営」の側面が取り上げられていたりするからご存じの方も多いだろう。

 事務所の蛍光灯の紐一つ一つに担当者の名札が付けられ、席を外す時は自分の担当蛍光灯を消すなど徹底したケチぶりかと思えば、社員旅行は毎年海外に行っている。

それも社員の積み立てで行くわけではなく、全額会社負担で行っているわけだからケチどころか随分太っ腹だ。

◆ホウレンソウは食べない

 冒頭の他社と反対の中身が実にユニークである。

1.ホウレンソウを食べない。

2.ケータイ、残業禁止

3.成果主義ではなく年功序列

4.社員の副業バイトOK等々


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日本でいちばん社員のやる気がある会社 (中経の文庫)
山田 昭男
中経出版
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ニコンD7000が水没で修理不能も、保険で助かる。

 今月初めの休日、紅葉の写真を一人で撮りに出かけた。
渓谷の中程まで降りていき、川中の岩場の上に三脚を据え紅葉と水の流れを撮影し、さあ帰ろうとした瞬間、水と落ち葉に濡れた岩場で足を滑らせ、カメラを持ったまま水流の中にうつぶせに落ちてしまった。
幸い水深が浅かったので、すぐ起き上がることができたが、2m下流は小さな滝になっていたのでそちらに落ちていたらちょっと危なかったかもしれない。
後に弟から「出かける時は行き先を告げていかないと発見も遅れる」と注意されたが、携帯電話の電波も届かない所だったので頭でも打っていたら危なかった。
若い頃から危険な場所に敢えて近付きたがる癖があるだけに要注意。

 まあ不幸中の幸いで、水の中に落ちたお陰(?)でカメラとレンズはびしょ濡れになったが、岩に頭や体を打ち付けることはなく怪我はなかった。
 渓谷から這い上がり、三脚からカメラを外し、布でカメラ本体とレンズを丁寧に拭いたが、ズームレンゾの中に水滴が見えたのはちょっとショックだった。
本体からレンズを外し、カメラの電池を抜き、中を見る。
本体内部に水が入っているようには見えなかったがファインダーが曇っていたので、やはり水は中まで入っているのだろう。
レンズの中には完全に水が入っているのが見て取れた。

 もしかすると分解掃除ぐらいでは済まないかもしれない。
そんな予感がした。
休日明けに購入したカメラのキタムラに持って行く。
5年保証に入っていたが「水濡れ、水没は除外」と保証対象外だった。
カメラはニコンD7000。発売1年余り、購入1年未満。レンズは純正18-105mmズーム。
水没の場合、修理代は新品価格とほぼ同額か、どうかすると高くなる、という情報は得ていたが、キタムラでも同じ事を言われた。

 カメラが新しいこともあり、メーカー修理の方がいいかと考え、博多駅前のNikonサービスに直接持ち込んだ。
しばらくして点検した後、担当者は気の毒そうに言った。
「修理をすると新品をお買いになるよりも高くなります。ええ、レンズも同じです」
 淡い期待は跡形もなく消えてしまった。

 買い直すといっても今ニコン製品は一時期よりかなり高くなっている。
一眼レフはタイの工場で作っているため、タイの水害で品薄、価格上昇状態なのだ。
買い直すといってもこれでは当分無理だ。

 その時ふと保険代理店の話を思い出した。
たしか家財道具や所持品にも保険をかけており、カメラもその対象になっているから何かあれば言って欲しい、というようなことを言っていた。
その時は持ち物は大事にする方だし、ましてやカメラを壊すことなどないから、ほとんど自分には関係ない、と思っていたが。
早速、連絡して確認すると、補償対象だという。
物品補償ではなく、補償金をもらうことにする。
年明けまで待って価格が少し下がった時に買った方が手出し金が減るからだ。
いやー、こんな時に保険が役立つとは。







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TPP参加が中小・零細企業に与える影響と対応について

 TPPに対する日本政府の対応はなかなか決まりませんが、賛成、反対は別にして、今回の件がよかったのは、我々に考える機会を与えてくれたということでしょう。

 未だ対岸の火事程度の関心しか持ってない人もいますが、影響が身辺に及んでから悔やんでも遅いと思います。

 TPP議論で決定的に欠けているのが

1.農業分野以外への影響

2.中小・零細企業に与える影響と対策の話です。

 特に後者は弱小零細企業にとって死活問題です。

ただ単に反対と言っているだけでは問題は解決しません。

それでなくても「世界恐慌」の足音がヒタヒタと聞こえてきそうな気さえします。

 オリンパスの問題も然りです。

対応を一歩間違うと上場廃止、企業存続の危機にさえ直面します。

 気になるのは中国の景気と中国政府のTPPに対する考え方です。

幸い中国進出企業のトップからコメントも届きました。

その内容も当日披露します。

 こうしたことについて一緒に考え、意見交換をしていきたいと思います。



       --リエゾン九州11月例会--

●日 時: 11月19日(土)14:15 ~ 17:00
  <開始時間にご注意下さい>

◎場 所:正友ビル5F(福岡市中央区天神4丁目5-20)
       
       日本銀行(昭和通り沿い)とガーデンパレスの間の道を浜の方
    (須崎公園の方)に進む。
       「ほっともっと」の先の「光ビル」の向かいのビル。
   地図はこちら
     


●内 容:
1.自己紹介
   14:15-14:50

2.勉強会
  「TPP参加が中小・零細企業に与える影響と対応について」
   講師:ジャーナリスト 栗野 良


●例会参加は誰でも可能です。(但し、事前に参加申し込みをして下さい)
  参加費用:会員は 1,000円。
非会員は 2,000円。

●例会後、懇親会を予定しています。
   予算3,000円程度。



自由貿易は、民主主義を滅ぼす
エマニュエル・トッド
藤原書店
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福岡県産業デザイン賞応募商品展示会での気になった商品

 9日、西鉄グランドホテルで開催されていた「第13回福岡産業デザイン賞応募商品展示会」という長ったらしい、名称からだけでは目的がよく分からない(関係者には分かっているのだろうが)展示会に行ってきた。
 午前中はマリンメッセで開催された「しんきん合同商談会」に足を運び、午後3時頃にこちらに寄った。
阿津坂商事の阿津坂さんに声を掛けられていたからだ。


 阿津坂商事の商品は「メディカルパネル」。簡単に説明すると防音間仕切りパネル(写真上)だ。このパネル内に座ると周囲の騒音が遮断され、パネルの前に座っている人(例えばドクター等)の話し声が聴きやすくなる。しかも折り畳み式なので、不要な時はコンパクトに折り畳んで隅に置くことができ、場所を取らないのも特徴。


 これは段ボールで作った「折りたたみ式ポータブルトイレ」。九州大学芸術工学研究院・佐藤優教授の企画を九州パッケージが
製作したもの。
 阪神・淡路大震災の時から組み立て式のポータブルトイレの必要性を痛感していただけに、この商品は面白いと思う。
現代社会で一番困るのが排泄物だ。東日本大震災の時でも問題になったが、女性はトイレを我慢し膀胱炎などにかかる例も多いという。
 用途は色々あるが、問題は販売ルートと販売力だ。
製造業はこの2つが弱いだけに問題だが、販売力のあるところと組めば道は開けるだろう。


 この商品は籐製のリラックスチェア。「~おうちでリゾート~ゆったり籐リラックスチェア」というのがキャッチフレーズのようだ。
「~おうちでリゾート~」というキャッチフレーズは果たしてどうか、と思ったが、感心したのは価格設定と販路をきちんと考えていたことだ。
 鹿田産業の所在地は八女郡広川町。まあこんな言い方をすれば失礼かもしれないが、地方の製造業の製品は先に製品ありきで、価格や販路は後から考えるところがほとんどだ。作るだけ作ってどこに売ればいいか分からない、価格はいくらがいいだろうか等々。
 その点よく考えていたのには感心した。しかも価格は妥当な線だったし、話を聞くと価格面での戦略がしっかりできていた。


クリスマス特集【トイザらス】
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「しんきん合同商談会」会場で会った人達

 11月9日、マリンメッセ福岡で「しんきん合同商談会」が開催された。
福岡県、佐賀県の九州北部の13信用金庫が合同で行った商談会で中小企業300社が出展(主催者側発表)したようだ。
信用金庫主催の合同商談会は首都圏などでは開催されているが、九州地区では初めての試みである。

 出展企業のコンドー・マシナリー・近藤社長から案内をもらっていたので会場に足を運んだところ、多くの馴染み企業とも会場で会うことができた。
皆、少しでも販路拡大のチャンスを得ようと必死なのだ。
ただ、その割には見せ方の工夫が少なかったり、自社ブースの前に来た来場者にパンフレット等を積極的に配らず、ただ座っているだけのところもあり、まだまだ努力、工夫が足りないようだ。


 オアシス珈琲の石川社長とは7年近く前にリエゾン九州の例会で一度会っただけだったが、ブースの前に行くとすぐこちらに気付き「メルマガをいつも読んでいますから」と挨拶されたのは嬉しかった。
 実は同社が福岡市天神・警固神社前に店舗を出店したのを、1週間程前に発見したばかりだった。
私のメルマガを読んでもらっているから言うわけではないが、やはり頑張っている経営者は情報収集もよくやっているし、勉強もよくされている。

 同社のキャッチフレーズは「きれいなコーヒー」。
コーヒーが嫌いな理由を「飲んだ後、胃が持たれる」と言う人は多い。
なぜなのか、と考えた石川社長は輸入豆に突いている汚れや埃のせいだと気付き、輸入豆を洗う独自技術を開発し、特許も取得。
以来、「きれいなコーヒー」を広げるべく努力してきたが、店舗は主に福岡県飯塚地区だった。
それが天神地区に新店舗をオープンし、博多駅周辺にもう1店舗オープン予定らしい。


 この他にも会場ではリエゾン九州の会員企業・楽しい(株)や、グラノ24Kの小役丸秀一社長(10年程前に取材で会った切りなので、こちらは改めて名刺を渡すまで思い出さなかったようだが)、爪磨きの「キュピカ」で頑張っているアリーナの津野社長などに会った。


NEC Direct(NECダイレクト)
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「やらせメール」問題の対応に見る九電トップの奢りと勘違い(1)(2)

 九州電力(以下、九電)が「やらせメール」問題への対応で揺れている。

というより対応の仕方にガッカリした。これが九州を代表する財界トップの対応かと。

「九州を代表する財界トップ」と言っても九州経済に詳しくない人にはよく分からないかもしれないが、九州経済界にはいくつかの団体があり、そのうちの一つに九州経済連合会(略称、九経連)がある。

九電の現会長、松尾新吾氏は九経連の会長をも務めているのだ。

因みに九経連の代々会長は九電の会長が就任するのが慣例になっている。

 察しがいい読者はこの構図を見ただけで大体分かるだろうが、要するに庶民感覚などは全く持ち合わせていない人が九州経済界のトップに君臨しているわけだ。

 松尾氏は7代目会長だが、以前九経連4代目会長に九電本社でインタビューしたことがある。

            (中略)

「そんなことは君に言われる問題ではない」と怒って、突然立ち上がり、腕時計を見ながら「もう時間がないから」と退席しようとした。

これには驚いた。

 実はこの頃、私はよく財界トップを怒らせていた。

正確にはこちらが怒らせたのではなく、相手が勝手に子供じみた怒り方をしていたのだが。

            (中略)

 思い当たったのは地方財界人の取材不慣れと地方メディアの御用聞き化だ。

要は九州の財界トップはメディアを自社広報係としか見ていないし、メディア側も「ご意見を拝聴」する御用聞き取材が中心になっているということだ。


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