栗野的視点(Kurino's viewpoint)

中小企業の活性化をテーマに講演・取材・執筆を続けている栗野 良の経営・流通・社会・ベンチャー評論。

台湾メーカー・エイサーが米ゲートウェイを買収

2007-08-28 12:53:20 | 視点
 27日、台湾メーカー・エイサーが米パソコンメーカーのゲートウェイを買収した。
1年前にはIBMが中国のパソコンメーカー、レノボに買収されたばかりだから、米パソコンメーカーの相次ぐ中国企業への売却というか、中国パソコンメーカーの相次ぐ米パソコンメーカーの買収ということになる。
それだけ中国企業が力を付けてきたということだし、もはや中国企業の力を無視できないということでもある。

 ゲートウェイはアメリカの地方から成長したベンチャー企業で、同時代の米ベンチャー企業にはヒューレッドパッカード社やデル社などがいる。
その中でゲートウェイは高性能パソコンメーカーとして知られ、日本国内でもファンが多かった。
 一時期、日本法人も設立し、東京、大阪、福岡などの主要都市に直営店を設けたこともあったが、直営店展開後1年ほどで日本から撤退した。
 その後、米本国での立て直しに注力していたが、2004年3月、低価格マシーンの販売で急成長していたeMachinesを買収し、再び攻勢に打って出た。
 そして今回のエイサーへの売却である。
どうもゲートウェイの戦略は常に時代から半歩遅れていたように思う。

 私事だが、私のデスクトップパソコンはeMachinesである。
数年前に九十九電機の通販で買ったものだが、当時、本体のみで6万円台か、6万円弱で買ったように記憶している。
いまでもメーンパソコンとして活躍している。
そういえば今春買い換えた液晶ディスプレーはエイサー製品だった。


九十九電機

先手を打った小池大臣

2007-08-25 06:06:16 | 視点
小池防衛相、留任しない意向表明
 「政界渡り鳥」「権力と寝た女」--。
かつてマスコミから小池百合子氏に冠された名称である。
日本新党時代は細川首相(当時)に、新進党、自由党時代は小沢党首に擦り寄り、自民党に入党後、小泉政権では小泉氏に擦り寄った。独身の小泉首相のために手作り弁当を届けたり、わざと「あなた」と呼んだという話さえマスコミが報じているほどで、常に時の権力者に擦り寄っていたのは間違いなさそうだ。

 ただ風向きを見るのは上手なようで、環境大臣になった時は「クールビズ」を打ち出し、ノーネクタイの軽装というだらしない格好を国会、特に与党に浸透させてしまった。
 服装が乱れれば規律、規範が緩むのはいつの時代も同じで、結果が与党議員の相次ぐ不祥事である。まあ、そんな奢りと緩みのお陰で、安倍内閣でも内閣総理大臣補佐官、防衛大臣に就いたのだから、してやったりというところだろう。

 ところが、「初の女性防衛大臣」という地位に浮かれすぎた。
就任直後に訪米し、ライス国務長官と会談した際、自らを「マダム・スシ」とジョークを飛ばすなど得意絶頂だったが、まさに好事魔多しで、強引な事務次官人事で墓穴を掘った。

 一方の安倍首相はといえば、自らは首相の椅子にしがみついているが、ほかは様子見人事で、党内の大勢をじっと見ているだけ。今回の事務次官人事を巡るゴタゴタでも明確な指示を出さなかったのは、どうせ次の内閣改造で小池防衛大臣を交代させ、田中真紀子外相の時の前例に倣い、喧嘩両成敗人事をする腹づもりだったに違いない。
 それが、与党内で小池氏の交代を巡り賛否両論が噴出し、首相のリーダーシップがますます薄れることに。
そうした流れを敏感に読み取ったのが小池氏で、色々いわれた挙げ句に交代させられるよりは自らの意志で再任を拒否し、そのことで安倍の次につなげることを選んだのである。
すでに第2次安倍内閣は短命と読んだ上での行動で、まさに「権力と寝る女」の面目躍如というところだ。

 参照:リエゾン九州HP内の「栗野的視点」の
    「権力に擦り寄る女達が見せたパフォーマンス」





たかがメールアドレスと侮るなかれ。

2007-08-19 17:26:03 | 視点
 つい4、5年前まで、名刺に記されているEメールアドレスを見ても、「社長、ご自分でメールは見られますか、それともどなたか社内の人が開かれますか」と聞いていたものだ。
いまはよほど相手がご高齢でない限りそんな聞き方はしない。
もう電話やFAXのように、誰もがEメールのやり取りをするのが当たり前の時代になっているからだ。

 このようにEメールが通信手段として広まってくればくるほど、Eメールアドレスがある種市民権に似たものを持ってくる。
名刺にも電話、FAX番号と同じようにEメールアドレスを書くようになるし、ちょっとした連絡等はEメールでやり取りすることが多くなる。
そうなると、たかがEメールアドレスといえなくなる。

 ところが、たまに驚くようなアドレスを付けている人を見かけることがある。
例えば社員10人前後の社長がboss@と付けたり、oyabun@、shachou@と付けたりしているのにお目にかかったことがある。
ともに堅気の人で、その筋の人ではない。
恐らく社内で「ボス」とか「親分」と呼ばれているのをそのままEメールアドレスに付けたのだろうが、知らない人が見ればビックリするに違いない。
純然たるプライベート用のEメールアドレスならまだ話は別だが、仕事用のEメールアドレスとくれば、その人の常識をちょっと疑わざるをえない。
たかがメールアドレスと思っているのかもしれないが、Eメールが一般的になりつつある現在、ふざけたメールアドレスは信用を失墜させるだけだろう。


シマンテックストア

頑張る企業とダメな企業の違い(1)

2007-08-18 01:13:43 | 視点
 職業柄いろんな企業経営者に接してきたが、なるほど伸びるはずだと納得できる企業がある反面、これはダメだと逆の意味で頷ける企業もある。
一体両者はどこが違うのだろうか。
結論から先に言えば、ダメな企業はダメなこと自体に気付いていないのである。

 例えば当事者意識が薄いというか、どことなく話が他人事に聞こえる経営者。
当然、業績が上がらないのも部下の責任で自分の指導や指示がまずいとは全く気が付
いていない経営者は結構多い。

 また少し手を打った方がいいのではないかと思い、それとなく数回メッセージを送っているのだが、一向にそのことに気付かない経営者もいれば、こちらが一生懸命指導しているのに、常に言うことが評論家的で真剣さが感じられない人等々。

 こういう人達に共通しているのは「ありがとう」という言葉を言わないことである。別に誰かに感謝しろと言っているのではない。そういうことではなく、なんらかのサポートなり、アドバイスをもらったと思えば感謝の言葉を口にするのは当たり前のことである。それを言わないということはアドバイスをアドバイスと感じていないということであり、そのこと自体にすでに問題があると思うのだが、それに気付くようならダメ企業ではないか。

 さて、以下に伸びる企業とダメな企業の違いを列挙してみよう。

   記事全文


『格安航空券のスカイソルック』
割引運賃が無い時期でも安く!

燃費を改善するエコオイル「大魔神」で注目されるトライボロジー

2007-08-16 19:53:00 | 視点
 8月からレギュラーガソリンがリッター142円、ハイオク153円(福岡市)になった。全国平均は145円を超えているそうだ。
一時はリッター100円を切ったこともあっただけに、最近の高騰には驚く。しかも当分下がる見込みはないというから、何らかの対策をと考えている人も多いに違いない。
 ところで、全国一ガソリンが高い県はどこかご存じだろうか。
長崎県だそうだ。
離島が数多いため輸送コストがかかるのが一因らしい。
レギュラーガソリンがリッター151円10銭(8月6日)だから、ほとんどハイオク並みの高さだ。

 福岡市内のセルフスタンドは大体142円(レギュラーガソリン)。フルサービスの有人給油所はもう少し高いかもしれない。
それにしても遠出が増えるこの時期にガソリンの高騰は痛い。
「燃費効率を考えて高速は時速80kmで走るように心がけています」とTVのインタビューに答えていた人もいたが、できるだけエコ走行に徹したいが、炎天下のドライブではエアコンを切るわけにはいかないし、走行時間も短くしたい。

 走行時間か、燃費か、いろいろ悩むところだが、「当社のエンジンオイルを使えば燃費は確実に向上します」と胸を張るのは(株)トライボロジー(福岡県筑紫野市大字山家4545番、tel092-919-7280)の平島龍弥社長。

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こんなところにも人手不足の波が

2007-08-08 16:18:34 | 視点
 行き付けの理髪店が福岡市天神に支店を出して半年。
客の入りはどうかと、髪をカットしてもらいながら、世間話程度に尋ねてみた。
オーナーの表情はいまひとつ冴えなかったから、目論見通りには行かなかったのだろうと思った。
ところが返ってきた言葉は案に相違して
「従業員の確保が難しくて、そちらの方が頭が痛いです」
だった。

 この店は高宮地区に2店舗持っており、天神の店は3店舗目ということになる。
オーナーはまだ30代半ばぐらい。
カット料は1,000円と安いこともあり、学生からサラリーマン、中には女性客もおり、結構繁盛している。
天神は家賃も高く、高宮以上に客が入らなければ大変だろうと思っていたが、それ以前に理容師の確保ができないというのには少し驚いた。
そういえば年中無休だったが、今年に入って毎週木曜日が店休日になったのも従業員対策だったわけだ。
昨年後半から人手不足が言われだしていたが、こういう業界にまで人手不足の波が押し寄せてくるとはかなり深刻だ。






 

弱小企業から脱するために、ピンチをチャンスに変えよう!

2007-08-07 18:51:35 | 視点
 チャンスさえあれば・・・。
そう思っている企業経営者は多い。
特に中小企業の中でも規模の小さな企業ほど、そう思っている。
だが、本当にチャンスはなかったのだろうか。
それともチャンスをチャンスと気付かなかっただけなのか。

 視点を変えたり、発想を変えれば簡単に実現できることがある。
ピンチと思っていたことも、発想を変え、別の角度から見ればチャンスになる
ことはよくある。
しかし、固定観念に捕らわれていれば、見えるものが見えなくなってしまう。
そして案外、こうした固定観念に捕らわれている人は多いものだ。

 例えばK社の場合。
先代社長はとりたてて世話好きというほどではなかったが、人望も厚く、頼まれれば業界内外の役員を引き受けるなど面倒見のいいことで知られていた。
ところが2年程前、胃にポリープが発見され、入院・手術することになった。
幸い早期発見だったこともあり、ポリープの切除は内視鏡手術で行われ、結果も良好だった。

 それから1年あまり後、突然お亡くなりになった。
後継者はご子息のM専務で、年齢は40前。
突然、バトンを渡されたM専務の苦労は大変だったに違いない。


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ボナパティ(ボンラパス店内レストラン)で食事をしてきた。

2007-08-04 16:09:17 | 視点
 昨夜、ボンラパス花畑店に行き、店内に併設の「旬食レストラン ボナパティ」で食事をしてきた。
白を基調にした店内は明るくてなかなかオシャレな雰囲気。
メニューはフレンチA、B、Cコースもあったが、注文したのは週末の金、土、日、祝祭日、祝祭前日限定のディナーバイキング。料金2,400円。

 カジュアルフレンチ中心のメニューは豊富で味付けもグー。
「薄味でおいしく、好きですね」とは食事中の女性客の弁。
バイキング方式のレストランは比較的近くに「木の花ガルデン野間大池店」がある。
同店と比較して尋ねてみたが、「木の花ガルデン」は和食なのに対し、「ボナパティ」は洋食中心に和食メニューもあり好みとのこと。
このように女性客に好評であり、スタートはまずまずだ。

 さて、私の感想である。
レストランの印象、食事の感想は90点。
ただし、全体的な評価は80点だ。
なぜ感想と評価の間に差があるのか。
残り20点の問題は何なのかについては稿を改める。
「まぐまぐ」から配信中のメルマガ「栗野的視点」で紹介する予定なので、そちらを一読して欲しい。

 ところで、オープン記念サービスとして「10%OFF」のサービスチケット(8月末まで有効)を配布中なので、これを利用するといいだろう。





赤城農相辞任で一件落着とはならない。

2007-08-01 17:50:45 | 視点
 赤城農相が今日辞任した。
安倍首相が首相官邸に呼び辞任するよう求め、それに応じて辞任したようだが、遅きに失した。
遅きに失したというのは辞任した赤城農相のことではない。
辞任を迫った安倍首相の方だ。

 赤城氏は不明朗な事務所費の明細について明らかにすべきで、まず辞任ありきではない。
いわんや、これで幕を引こうとしているならとんでもないことだ。
 安倍首相の方は何を今更という感じである。
当初、あれだけ赤城氏に代わり弁明に終始し、守ってきたのに、今ごろになって参院選に負けたのはお前のせいだ、とばかりに辞任を迫るのは、桝添議員が言うように「とかげのしっぽ切りみたいな感じで、かえってマイナスイメージになる」だろう。

 ただ、自民党内にはまだまともな神経の持ち主もいると見え、自民党総務会では「割りを食う青木幹雄参院議員会長が辞任して、敗北の原因を作った側がそのままというのはおかしい」(加藤紘一氏)、「『私を選ぶか民主党の小沢一郎氏を選ぶか』と訴え、その結果、小沢氏が勝った。挙党一致では説明にはならない」(石破茂氏)、「参院選で政権選択を迫ってしまった。道は一つしかない。ご決断した方がいいのではないか」(野田毅氏)、「続投の発表が早すぎる。議論を順序立ててする必要がある」(深谷隆司氏)という意見が続出したのがせめてもの救いだろう。

 たしかに赤城農相がもっと早く辞任していれば状況は変わっていたかもしれないが、状況を悪化させたのは他ならぬ安倍首相本人である。
赤城氏に限らず、それ以前の問題閣僚も当初発言を問題視せず守ったのも安倍首相自身である。
つまるところ、今回の敗北の原因は安倍首相自身ということになる。

 結局、赤城農相の辞任、内閣改造で一件落着とはいかないだろう。
ジタバタした挙げ句に追い詰められて安倍氏本人が辞任ではなんともみっともない。
「美しい国」づくりどころか、見苦しい動きである。




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