栗野的視点(Kurino's viewpoint)

中小企業の活性化をテーマに講演・取材・執筆を続けている栗野 良の経営・流通・社会・ベンチャー評論。

TPPを考える場合に重要な視点(3)(4)(5)

2011-10-20 23:03:19 | 視点
 いま行われているTPPの議論は間違っている。

農業等の第一次産業VSその他の産業という構図でも、国内農産物VS輸入農産物という対立構図でもない。

もちろん関税率の問題でも、日韓の競争力という問題でもない。

こうした対立軸を設定することがそもそも間違いで、本質を隠していることになる。

アメリカが急にTPPに参加すると言い出した背景をとらえないと本質を見誤る。

アメリカはなにがなんでも韓国との間にFTAを、日本をTPPに参加させなければいけない事情があるのだ。

早い話が経済の問題としてとらえないといつまでたってもTPPの問題は分からないだろう。


6.輸出主導の景気回復はあるのか

7.関税ではなく通貨安こそが問題

8.食料自給率の低下は国の形も変える

9.デフレ下の自由貿易はマイナス



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TPPを考える場合に重要な視点(1)(2)

2011-10-17 09:59:58 | 視点
 TPP参加問題が「にわかに」クローズアップされたのは菅直人氏が首相の時に唐突に言い出してからだろう。「平成の開国」と。

 とにかく驚くというかガッカリしたのはこの人物である。

 それはさておき、なぜTPP参加がこんなに問題にされるのか(マスメディアは皆参加を煽っている)。

 以下、TPPを考える場合に重要な視点を示しておきたい。

 結論から先に言えば、TPPにおけるアメリカの標的は日本であり、アメリカは戦後一貫して<自国農産物の輸出を弱い国に押し付け>てきたが、今回もその延長線上の戦略であり、それに菅前首相はまんまと乗ってしまった、あるいは現政権も乗せられようとしているのである。

 物事を考える時に重要なのは歴史的な視点である。

この視点が欠けると原因も背景も経過も見通せず、思考が現象的、短絡的になる。

まさに菅前首相がそうだった。目先のことにはすぐ飛び付き、反応も早いが、歴史的な視点、時間軸がないから、しょっちゅうブレる。一貫性がない。

1.スタートは小国間の貿易協定
         (略)

2.アメリカが参加した背景
         (略)

3.アメリカの狙いはどの国か
         (略)

4.ドル安・輸出倍増がアメリカの政策
         (略)

5.米韓FTAの危険な中身
         (略)


 



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迫り来る食糧危機~読者の投稿より

2011-10-13 10:29:49 | 視点
 今回も読者から投稿があった「TPPって、なんのため」の続きを紹介します。

 TPPがにわかにクローズアップされたのはアメリカが参加すると表明した後からです。
もう1つは在任中の成果を欲しがっていた、権力欲だけが強い菅前首相が「第2の
開国」などと間違ったメッセージを発信したからです。
それに、いまだ新自由主義的思想から抜け出られない人達(格差社会の拡大再生産
を目論む人達)が乗ったという構図です。

 エコノミストの欠点は歴史を勉強しないことです。
戦後、アメリカは一貫して自国産業の強引な輸出を行ってきました。
その結果、日本のミカン、酪農などはアメリカ産オレンジ、牛肉などにことごとく
市場を奪われました。
こうした例は日本だけでなく、世界中で見ることができます。

 小泉政権の時には金融、特に郵貯を狙い撃ちにしました。
アメリカの金融機関に日本の市場を開放せよと。
郵政民有化は郵貯解体を狙ったアメリカの戦略にのっとったものです。

 今度のTPPは農業だけが問題ではないということです。
にもかかわらず農業問題に矮小化された議論、攻防が起きていることこそが問題で
す。
 アメリカは自国経済危機のため、なにがなんでも輸出拡大を狙っています。
そのターゲットはどこあろう日本です。
TPPでアメリカが狙っているのは実は日本なのです。
 にもかかわらず、この国の人達は「黒船来航」になぞらえ、呑気なことを考えて
います。
 今回の投稿は要点を非常に簡潔にまとめてあり分かりやすいと思います。

 全文は「まぐまぐ」に載せていますから、ぜひお読み下さい。

                          栗野 良

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【2】迫り来る食料危機

(1)増大する世界人口
       (略)
(2)高騰する食料価格
       (略)
(3)食料輸入を期待できない時代
       (略)
(4)農地争奪戦(ランドラッシュ)と水争奪戦
       (略)


【3】これからの「農」と「食」

(1)大規模化を進める農業政策
       (略)
(2)農産物輸出と企業参入の問題点
       (略)
(3)農業の果たす役割
       (略)
(4)「農」を支える覚悟
       (略)





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「TPP」って、なんのため?~読者からの投稿

2011-10-11 11:43:05 | 視点
 今回は「TPP」に関する投稿をお送りします。
日本の農業をダメにした張本人と言うのは言い過ぎかもしれませんが、その片棒を担いだのがJA系と農機具メーカーだと、私は考えています。
 もし彼らに少しでも反省の気持ちがあれば、TPPに関して意見を述べるべきだと思い、彼らにも投稿を呼びかけましたが、彼らからの投稿はありませんでした。

 今回投稿があった梅村制作室の梅村幸平氏は編集事務所を経営している方で、その一方で都市と農業を結ぶユニークな活動を続けています。

 問題にどう向き合うかはその人の生き方の問題、哲学の問題です。

持てる者は持っているものを守ろうとします。

持たざる者は他者に手を差し伸べようとします。

富者は他人から奪うことを考え、貧者は他者と分かち合って生きようとします。

過去にも何度か触れましたが、ボランティアや寄付をする人は持たざる者です。

 さて、以下は梅村氏から寄せられた投稿です。
TPPに関する問題点がほぼ網羅されています。
TPPとは何なのか、何が問題なのかをこの機会に整理し直してみませんか。
 投稿は長文だったので、何回かに分けて配信しています。

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 今年の初め、栗野さまから「TPP(環太平洋連携協定)」について、何か投稿してください、という依頼をいただきました。
有機農家と都市住民の体験交流活動を、福岡市近郊の筑紫野市で15年間続けている「むすび庵で農と旬を語ろう会」という会があります。その事務局を私が担当していることから、「農」と「食」の方向からTPPについて感じることを気軽に書いてみて、ということでした。

 しかし、3月11日に東日本大震災が起こり、これからの日本のあり方が問われる事態となり、気軽にTPPへの感想を語るわけにはいかなくなり、延ばし延ばしにしてきました。栗野さま、すみませんでした。 
東日本大震災に見舞われ、原発事故におびえながら、いまなお厳しい環境で生活されている被災地の状況に心が痛みます。被災地域の生活が一日も早く平常に戻ることを心からお祈りします。

 今回の震災被害の復興と原発事故の収束には、長い年月が必要となることでしょう。
震災の以前と以後では防災対策、産業構造、エネルギー問題はもちろん、さまざまな分野で価値観の変換が求められるはずであり、日本のこれからの行方と暮らし方に大きな影響を与えることでしょう。なかでも、国の基盤である食料の安定確保は最も重要な課題となっていくはずです。
 その意味から考えると、昨年の夏に急浮上したTPPへの参加問題についても、震災以後では捉え方が大きく変わってくるのではないでしょうか。
 以下、要点のみを簡潔にまとめてみます。

【1】不思議なTPP論議

(1)「バスに乗り遅れるな」キャンペーン
         (略)

(2)「韓国に遅れをとるな」キャンペーン
         (略)

(3)「国益と農業の対立構図」キャンペーン
         (略)

(4)「問題だらけのTPP」
         (略)



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総形バイトで、複雑な加工形状の切削加工が得意な中原鉄工(1)

2011-10-07 11:55:53 | 視点
 岡山市に中原鉄工株式会社というユニークな企業がある。

 何がユニークかというと、まず技術がユニーク。

とにかく他社が敬遠したがるような難しい仕事をやりたがる。

というのは言い過ぎかもしれないが、少なくともそうした仕事にチャレンジしたがる傾向があるし、

またそうした難しい加工仕事をこなしてきている。次に経営者(の経歴)がユニークだ。

自慢はバイト(刃物)を作る技術です。

 なぜか岡山には社名に「鉄工」と付く会社が多い。

仕事内容は大物加工から小物部品加工、精密加工まで千差万別。

だから社名を聞いただけではその会社の内容は想像すらできない。

これは岡山の特徴(?)ではないかと思っている。

というのも、他の地域で「○○鉄工」といえば大物加工をするところが多いからだ。


 それはさておき、同社の主要事業は工業用ゴム金型の加工。

もう少し具体的にいえばベアリングシール用ゴム金型、自動車エンジンガスケット用

ゴム金型の加工、工具鋼・ステンレス鋼・アルミ合金などの小物精密部品の切削加工である。

 大量生産品ではなく小ロット、特注品の加工を得意としている典型的な町工場。

ただし、ちょっとスマートな町工場・・・・


   続きは「まぐまぐ」内の「栗野的視点」で