派手なパフォーマンスと短い言葉で思考停止状態の国民に受けた小泉元首相が次期衆院選には出馬しないという。
それどころか首相を辞めた時からやる気がなかったのだという。
それならもっと早く辞めるべきだったろう。
小泉氏が自民党総裁になり、首相になれたのは彼が「自民党をぶっ壊す」と言ったからで、その言葉に自民党員を含め、多くの国民が「もしかすると」という幻想を抱いたからに他ならない。
しかも、バブル崩壊後、この国の民はまるで虚脱状態に陥ったように、自分の頭で考えることをストップしていた。
だから難しい数式を解くことはもちろん、ものごとの背後にあるものさえ見ようとしなくなり、ひたすら分かりやすい言葉や現象ばかりを求めていた。
それはある部分ではコンピューター普及の影響でもあった。
コンピューターの世界は1と0からなる2進法の世界であり、確率5分の世界にも通じていた。
こうした背景が小泉政治を受け入れる素地として存在していた。
そこにポリティカルな、2進法的な発想のリーダーが現れたものだから、この国の民は1種の信仰のように彼をあがめ、支持したのだ。
それが幻想だとは気付かずに。
結局、小泉氏が「ぶっ壊した」のは自民党ではなく、郵政事業であり、日本にそれまで多少なりともあったセーフティネットだった。
彼が「変えた」のは人々の頭であり、お祭り騒ぎが好きな人間ばかりが増殖した。
結果、地方は疲弊し、格差は広がり、ワーキングプアと呼ばれる人々が増え、中流社会がほぼ消滅し、上流と下流社会に2極分解したが、多くの人はそれが小泉改革の結果だとは未だ気付かず、小泉信仰にすがっている。
元々、郵政民営化の隠れた司令塔はアメリカであり、彼らは巨額な郵貯の資金が財政投融資に回されていることを問題視していた。
というのは、米金融機関は日本市場への進出を虎視眈々と狙っていた、というか米政府は事ある毎に日本市場の開放を戦後ずっと要求し続けており、金融市場の開放を要求していたが、その際に邪魔だったのが郵貯の存在である。
郵貯という巨象が米金融機関の前に立ちはだかっていたわけだ。
こんな巨象がライバルでいたのでは日本市場に進出しても米金融機関に勝ち目はない。進出前にこの巨象を解体しておかなければ、というのが彼らの考えだったのだ。
つまりアメリカの狙いは郵貯という巨象の弱体化だったのだが、アメリカの意を汲んだ小泉・竹中コンビが郵政事業の解体化までやってしまったということだ。
一連の金融システムの「改革」はアメリカの方が「そこまでやるのか」とビックリするぐらいアメリカの意向を汲みすぎていた。
一連の改革は小泉・竹中が逐一アメリカに相談し、彼らの思い通りにやってきたものである。
小泉氏が「ブッシュのポチ」と揶揄されていたのはこうした背景があるからだ。
結局、小泉氏が「ぶっ壊した」のは郵政事業だけで、政治家の世襲制度さえ「ぶっ壊す」ことができなかったどころか、自身の後継に次男を指名したのだから、かれは旧態依然とした政治家に過ぎない。
せめて「身内は後継者に指名しない」とでもいえば、少しは革命者然と出来ただろうに。
それどころか首相を辞めた時からやる気がなかったのだという。
それならもっと早く辞めるべきだったろう。
小泉氏が自民党総裁になり、首相になれたのは彼が「自民党をぶっ壊す」と言ったからで、その言葉に自民党員を含め、多くの国民が「もしかすると」という幻想を抱いたからに他ならない。
しかも、バブル崩壊後、この国の民はまるで虚脱状態に陥ったように、自分の頭で考えることをストップしていた。
だから難しい数式を解くことはもちろん、ものごとの背後にあるものさえ見ようとしなくなり、ひたすら分かりやすい言葉や現象ばかりを求めていた。
それはある部分ではコンピューター普及の影響でもあった。
コンピューターの世界は1と0からなる2進法の世界であり、確率5分の世界にも通じていた。
こうした背景が小泉政治を受け入れる素地として存在していた。
そこにポリティカルな、2進法的な発想のリーダーが現れたものだから、この国の民は1種の信仰のように彼をあがめ、支持したのだ。
それが幻想だとは気付かずに。
結局、小泉氏が「ぶっ壊した」のは自民党ではなく、郵政事業であり、日本にそれまで多少なりともあったセーフティネットだった。
彼が「変えた」のは人々の頭であり、お祭り騒ぎが好きな人間ばかりが増殖した。
結果、地方は疲弊し、格差は広がり、ワーキングプアと呼ばれる人々が増え、中流社会がほぼ消滅し、上流と下流社会に2極分解したが、多くの人はそれが小泉改革の結果だとは未だ気付かず、小泉信仰にすがっている。
元々、郵政民営化の隠れた司令塔はアメリカであり、彼らは巨額な郵貯の資金が財政投融資に回されていることを問題視していた。
というのは、米金融機関は日本市場への進出を虎視眈々と狙っていた、というか米政府は事ある毎に日本市場の開放を戦後ずっと要求し続けており、金融市場の開放を要求していたが、その際に邪魔だったのが郵貯の存在である。
郵貯という巨象が米金融機関の前に立ちはだかっていたわけだ。
こんな巨象がライバルでいたのでは日本市場に進出しても米金融機関に勝ち目はない。進出前にこの巨象を解体しておかなければ、というのが彼らの考えだったのだ。
つまりアメリカの狙いは郵貯という巨象の弱体化だったのだが、アメリカの意を汲んだ小泉・竹中コンビが郵政事業の解体化までやってしまったということだ。
一連の金融システムの「改革」はアメリカの方が「そこまでやるのか」とビックリするぐらいアメリカの意向を汲みすぎていた。
一連の改革は小泉・竹中が逐一アメリカに相談し、彼らの思い通りにやってきたものである。
小泉氏が「ブッシュのポチ」と揶揄されていたのはこうした背景があるからだ。
結局、小泉氏が「ぶっ壊した」のは郵政事業だけで、政治家の世襲制度さえ「ぶっ壊す」ことができなかったどころか、自身の後継に次男を指名したのだから、かれは旧態依然とした政治家に過ぎない。
せめて「身内は後継者に指名しない」とでもいえば、少しは革命者然と出来ただろうに。