栗野的視点(Kurino's viewpoint)

中小企業の活性化をテーマに講演・取材・執筆を続けている栗野 良の経営・流通・社会・ベンチャー評論。

人事制度の基本は給与制度だ

2007-07-13 11:50:08 | 視点
 「企業は人なり」と言われるように、伸びている企業には優秀な人材が多くいる。
優秀な人材がいるから伸びているともいえるかもしれないが、やはり優秀な人材を育てる環境・制度が企業にあるからだ。
そのためには色々なものがあると思うが、その中の重要な一つに給与制度があるのは間違いない。

 私が初めて社会人になったとき、自分の給与は入社1か月後にもらうまで分からなかった。
きちんと面接を受けて入社したのだが、西郷さんに似た、毛深くて、図体がごつくて、熊襲とはかくありなんと思わせるような九州人の人体に、都会人の私は(う
そ、本当は岡山県の山奥で育った)恐れおののき、まるで虎の前の子ウサギのように縮こまって(?)給与のことを聞き出せなかったのだ。
 そして決めぜりふは「お前を青年実業家に鍛え上げる。そのためには日本一の石
川五右衛門になって、俺の頭の中を盗め!」。
かくして哀れな子ウサギは在籍中3時間ただ働きをする羽目になった。お陰で徹底的に鍛えられたが。

 今時こんな話は通用しない。
こんな条件で入社してくる人間はいない。
優秀な人材を採用するためにはそれなりの待遇、制度を整えることが必要だ。
「話はよく分かる。しかし、小企業は大企業のようにはいかない。待遇も考えたいが、現実的には無理だ」
 多くの社長が必ずこう言う。
本当に無理なのか。
本当にできないのか。
そうではなく自分一人が利益の配分にありつきたいと考えているからではないのか。

 ところが、小企業にもかかわらず成果報酬制度を導入している企業がある。
ホワイトスペースは地場の広告デザイン制作会社だ。
社員数は約30人。
広告デザイン制作会社の多くが10人以内ということを考えれば30人という人数は多い方だろう。
でも、人数の点を除けば仕事の中身は変わらない。
コピーライターがいて、デザイナーがいて、広告制作をしているという、どこにで
もある広告デザイン会社だ。

 違うのは給与を成果報酬にしていること。
それぞれが自分の労働成果に応じて配分を受けるのだ。
当然、よく仕事をする人はたくさん給与をもらうが、あまり仕事をしない人はその内容に見合った給与しか受け取れない。
そして同社にはボーナスはない。
代わりにあるのが決算賞与。
皆で利益配分を受けるという考え方に基づいている。

 経営者にとって一番頭が痛いのは給与をどうするかという問題だろう。
情実給与では公平感に問題があり、社員の間で不満が出る。
結果、優秀な人材からやめていく。

 では、同社はどのような方法で給与を決めているのか?
普通こうした話は外部にはなかなかしないもの。
しかし、今回はあえて具体的な内部資料を公開しながら給与の決め方を話してもら
う。

 自分の会社を変えたい!
少しでもよくしたい!
優秀な人材を採用したい、と思われている経営者の方はぜひご参加を。

●日 時:7月14日(土) 13:30 ~ 17:00
●場 所:農民会館(福岡市中央区今泉1-13-19)3F
       ビックカメラ(西鉄電車高架下)の裏
      1.西鉄今泉ビルの所の辻を、国体道路を背にして右へ入ると左手。
      2.国体道路・警固神社前の信号から今泉側へ入り、最初の辻を左。






最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。