栗野的視点(Kurino's viewpoint)

中小企業の活性化をテーマに講演・取材・執筆を続けている栗野 良の経営・流通・社会・ベンチャー評論。

ベンチャー企業が陥りやすい罠

2007-03-28 23:03:48 | 視点
 今夕、(社)全国産業廃棄物連合会青年部協議会近畿ブロック会の招きで講演してきた。
場所は神戸市下山手通のホテルモントレ神戸。
講演タイトルは「ベンチャー企業が陥りやすい罠」。
青年部というのは50歳未満の人達で構成されるのが一般的だが、最近は諸事情の関係で50歳を過ぎても所属を認める組織が増えている。
上記組織も同じような状況で2、3人50歳過ぎの人がいたが、精神的には若く、元気溢れた人達だった。

 講演を依頼された当初、私が用意したタイトルは「宮本武蔵と変化の時代の経営」。
皆が分かりやすい話がいいだろうと思ったのと、産廃業界とベンチャーが結びつかなかったからだが、先方の依頼は「ベンチャーに興味があるので、ベンチャー関連の話しを是非」ということだった。

 そこで、そもそもベンチャー企業とはどういう企業のことをいうのか(定義)から始まり、ベンチャーという言葉そのものは英語ではなく日本人が作った和製英語が出発であり、現在は第3次ベンチャーブームである。
第3次ということは1次、2次があったということであり、1次、2次ベンチャーブームと3次はどこが違うのか、と続き、危機は1年目、3年目、5年目、上場前後に来ると話していった。

 大体昔から人間が失敗するのは「バクチと女」と相場が決まっている。
特に女が危ない。若くて、きれいな美人秘書を雇い出すと会社は例外なくおかしくなる。ライブドアも美人秘書がしゃしゃり出だした時に、あっ、この会社はダメになると思った、というくだりでは皆大笑い。
「××さんとこ大丈夫か」「○○会社の社長がそや。若いかわい娘秘書にしとったで。ゆわれる通り潰れてしもたがな」
身近に思い当たる例があるらしく皆納得顔で口々にしゃべり出した。
女は危ないというこの話しが結構受けて、懇親会でもその話しで盛り上がっていた。

 内容的には結構難しい話しをしたが、時にジョークを交えながら話したので好評だったようだ。
それと同時に皆さんの真面目さには逆にこちらが驚かされた。
懇親会の席でも皆さんがそれぞれ挨拶に来られたし、中には新規事業を立ち上げようと思っている、ファンドを作ってベンチャーを応援しようと思っているという話しまであり、こういった企業が九州にいるなら一緒にやりましょうと即座に声をかけたのにと正直思ったものだ。

 やはり競争が激しい所の方が人は成長する。
九州の企業はなんだかんだといってもノンビリしているし、甘いなと感じもした。

 <講演の要約はこちら



USBメモリーに入れて持ち歩ける人気の「リモートソフト」

2007-03-27 22:15:15 | 視点
 ADSLや光ケーブルなどの高速回線の普及でインターネットを利用した情報のやり取りはここ数年激増している。
空港や列車内でもノートパソコンを広げている人は増えているし、ちょっとした出張でもノートパソコンを持って行く人は多い。
それどころか小さなUSBメモリー1本を持ち歩き、出先のパソコンを借りて社内や取引先と連絡取る姿さえ見かけだした。

 それと同時に情報の漏洩が大きな問題になっている。
ノートパソコンを置き忘れたり、盗まれて、大事な社内情報が漏れたとか、顧客情報が漏れたというニュースは後を絶たない。

 最近、流行っているのUSBはメモリーにストラップを付けて持ち歩くスタイル。これなら荷物にならないし、落とす心配もほとんどない。
 取引先で説明するときも楽だ。
先方のパソコンを借りてUSBメモリーを差し込み、その場でプレゼン資料を見せることができる。
ただ、問題は先方のパソコンにアクセス記録が残るということだ。

 ところが、先方のパソコンにアクセス記録が一切残らないだけでなく、打ち合わせをしながら、その場で見積もり数字やデザインの変更もできる便利なソフトがある。
 USBメモリーの中には会社のデータは一切入ってなく、入っているのはIDとパスワードだけだから、仮に紛失しても即データの漏洩などという事態にはならない。
セキュリティ上も安全だ。

 国内外の出張が多いビジネスピープルや取引先との打ち合わせや、やり取りが多いウェブデザイナーやプランナー、アートディレクター、印刷関係、設計関係など、時間を上手に使っている人達の間で好評で、利用者が急増している。

 このリモートソフトの名称はCS Microserver
 ソフトの詳しい説明は4月14日(土)、リエゾン九州の例会で。




スカイプはヘッドホンよりハンディホンが便利

2007-03-23 18:28:32 | 雑感
 旅行に出る時、私が必ず持って行くものの中にノートパソコン、デジカメ、カードリーダー、スカイプ用のハンディホンがある。
デジカメは荷物に余裕があるときはニコンの一眼デジカメD50。リュック一つで出かける時はニコンクールピクス5700かペンタックスのコンパクトデジカメ330GSだ。
大きさと性能で一番活躍しているのはクールピクス5700だ
光学8倍ズームでレンズがf2.8-4.2と明るい。なぜ、このカメラを本格的な一眼レフ仕様にしなかったのかと思う。ファインダーで覗いている先が液晶画面なので戸外の明るい場所ではどうしても見にくいのが唯一の欠点といえる。

 カメラのことはさておき、旅先のホテル、特に海外で威力を発揮するのがスカイプだ。
国際電話のように通話料を気にすることなく話せるのがいい。
ただヘッドホンは荷物になるので、海外に出かける時以外は旅先でスカイプを使うことはほとんどなかったが、スカイプ用のハンディホンを買ってからは必ずハンディホンを持ち歩くようになった。なんといってもコンパクトで嵩張らないのがいい。
写真を見てもらえば分かるが携帯電話のような大きさなので持ちやすいし、操作も携帯電話とほとんど同じだ。
 ヘッドホンを使っていた時はコールが鳴ってからヘッドホンを装着して、と時間もかかっていたが、ハンディホンにしてからはその辺のタイムロスもなくなった。
 あとは携帯電話にスカイプを組み込んで欲しいが、いずれどこかの電話会社が組み込むに違いない。





地震安全地帯ではなくなった福岡

2007-03-23 00:20:15 | 視点
 福岡西方沖地震から2年--。
喉元過ぎれば熱さを忘れる、ではないが、福岡市民の間でも地震のことが話題になることもすくなくなり、ホームセンターや量販店の店頭で防災グッズを見かけることもなくなった。
 いつ、どこで起きても不思議ではないといわれる地震だが、九州は過去大きな地震に見舞われたことがほとんどない地域だけに、私を含め人々の意識に地震対策という考えが希薄だ。

 ところが、福岡市民に2年前の恐怖を思い出させるような調査結果が19日発表された。
政府の地震調査委員会によれば、今後30年以内に福岡市内でマグニチュード7.2程度の地震が起きる可能性が6%の確率であるという。
6%の確率というから大したことはないと思いがちだが逆で、地震が起きる可能性が高いグループに入るとのことだ。

 2年前の地震は福岡市中心部を走る警固断層の海側で起きたが、その後の調査で筑紫平野から福岡市沖までと、当初考えられたよりはるかに長いことが分かっている。しかも、かなり活動的な断層というから注意が必要だ。

ないものはない!お買い物なら楽天市場

「変化の時代の経営者の在り方」講演

2007-03-21 12:46:59 | 視点
 3月10日、九州経済産業局・佐伯心高産業部長に「新経済成長戦略と変化の時代の経営者の在り方」と題して、リエゾン九州3月例会で講演していただきました。

 素晴らしい内容でしたし、非常に好評でしたので、上記講演内容の後半部分「変化の時代の経営者の在り方」の概要をホームページに収録していますからご覧下さい。

 リエゾン九州のHP http://www.liaison-q.com

 リエゾン九州はベンチャーサポート組織です。
製品や商品を開発したが、いまひとつ販路の拡大ができない、認知度がいまひとつだ、消費者の意見を聞いてみたいなどとお考えの方は、リエゾン九州の例会で商品発表をしてみませんか。




東急ホテルグループのグリーンコイン

2007-03-15 19:59:20 | 視点
 今回の東京出張は先月と同じく新橋愛宕山東急インに宿泊した。
同ホテルを選んだのは単に翌日の会議が行われる霞ヶ関に近いという理由と、室内でインターネットに接続できるということからだったが、宿泊して感心したことがある。
浴室に「グリーンコイン」(写真右上)が置いてあったのだ。
 そこには「地球環境保護のために」という言葉に続いて「対象のアメニティグッズを一つも使用されなかったお客様は、このグリーンコインをフロントまでお持ち下さい。お客様のご厚意を地球環境保護活動のために役立てて参ります」と記されてあった。

 グリーンコインの横には「ホテルで日々使い捨てられている歯ブラシやカミソリなどの使用量を削減することにより、身近なところから地球環境への負荷を軽減していくことを目的としています」と記されていた。
 私が宿泊した部屋では歯ブラシ、カミソリ、シャワーキャップが対象になっていた。

 東急インが「グリーンコイン」を導入したのは2001年。以来、「グリーンコイン」1枚につき苗木1本をオイスカによる「子供の森」計画に支援し、植林に協力している。
 元アメリカ副大統領・ゴア氏の「不都合な真実」でも警告されているが、地球温暖化は急スピードで進みつつある。
「小さな苗木を植えたところでどうなる」とか「割り箸を使わなないとマイ箸を持ち歩いても、そんなものは何の役にも立たない」という人がいるが、決してそうではない。
雨だれの一滴でも続けば岩に穴があく。
嘆いたりバカにする前に、我々ができるところから始めることが重要ではないだろうか。

不都合な真実

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補助金の上手なもらい方

2007-03-14 23:38:55 | 視点
 金はあっても困るが、なくても困る、といわれるように、本当に資金不足で研究開発や商品開発がストップしそうな企業や、ここでもう少し資金があれば飛躍できそうという企業にとっては国の補助金は大いに助かるだろう。
なんといっても銀行融資と違い無利子、無担保で、おまけに返済の義務もないのだから願ってもないことだ。

 補助金を欲しいと思っている企業はたくさんいるに違いない。
自己資金の問題はなんとか解決するしかなさそうだが、そのほかにも補助金をもらうためにはある種のコツがいる。

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成長する会社とダメな会社の経営者はここが違う。

2007-03-11 12:13:29 | 視点
 伸びる会社の経営者はおしなべて勉強熱心である。
変化の兆しを感じ取るために常に情報収集を心掛けているからだ。
それも生の情報収集を!
そして自分の感性を常に磨いている。
感性を磨いていなければ、せっかくの情報もキャッチできない。

 逆に、成長できない会社の経営者は鈍感。
時代を読めず、勉強もあまりせず、社外の人ともあまり会おうとしない。
時間の使い方が下手で、仕事にかまけて自己研鑽の時間も作らない。
これでは成長できないのは当たり前。

 運は人を介してやってくる。
だから幸運をつかもうとすればできるだけ多くの人に会うしかない。
それもよい出会いをどれだけ多く持つかでその人の運が決まる。

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日本語を上達しよう。

2007-03-08 09:36:45 | 視点
 小説家の誰かの文章が参考になると思っている人が多いが、これは逆だ。
小説家=正しい文章、きれいな文章ではない。むしろ悪文に類する人が多く、そんな人の文章は参考にならない。といっても、その人の小説の価値を否定するものではないので誤解のないように。
 悪文家を挙げるのは問題があるが、美文家は有島武郎が広く知られているし、山本周五郎の文章は無駄を省いた、きれいな文章であり、私が好きな作家でもある。総じて最近の作家の文章は無駄が多すぎる。説明しすぎるのだ。

 それはさておき、文章技術が上達する参考書を一冊挙げろといわれれば、本多勝一氏の「日本語の作文技術」(朝日文庫)を即座に薦める。これほど見事に文法を解説し、文章の作法を示した本はないだろう。

 最近目障りなのはマルを妙なところに付ける文章がやたら多いことだ。
マルは文章の最後に付けるものなのに、「」の前にマルを付けている文章を最近よく見かけるが、この箇所にマルは要らない。

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