まろの公園ライフ

公園から世の中を見る

風ぬるむ日

2012年02月25日 | 日記

雲一つない澄み切った青空。
でも、冴え冴えとした寒気がウソのように消えた。

ふんわりと明らかに風がぬるんでいる。
油断しているとまた強烈な寒さの「しっぺ返し」を受けそうだが
走っていて汗ばむ陽気はうれしい。

昨夜来、風が強かったせいか「楓」の実がいくつも落下している。
楓(かえで)ではなく楓(ふう)の実と読む。
いが栗のようなトゲトゲにくるまれていて触るとこちょっと痛い。

春の訪れを待ちかねたように「ミツマタ」の白い花が咲いている。
「コウゾ」とともに手漉き和紙の原料になる・・・と学校で習った。
取材で何度も「手漉き和紙」づくりには挑戦したことがあるが、ことごとく失敗した。
器用な人間だと思って来ただけに自分の不器用さに呆れた。

ボケの花も可憐な蕾をつけている。
例年にない寒さで開花が遅れているが、もうじきポッと弾ける。
それにしても「ボケ」という名前はいかがなものか・・・

   ボケの花 名前を聞くたび 頬ゆるむ (杉作)

せめて文字だけは「木瓜の花」にしてあげたい。

ロウバイは咲きくたびれて「老婆」のようになってしまっている。

ジョギングコースでは半袖で走っている人もいる。
この陽気で梅の花も一気にふくらむ筈だ。
走りながら風に乗って梅の香りがほのかに漂ってくるうれしさは格別だが・・・

うーん、まだちょっと固いか・・・
東日本大震災からもうすぐ年だが
その頃にはおそらく梅林は馥郁たる香りに包まれるのだろう。

グランドで黙々と(?)凧上げをしているオジサン。
その胸中は推し量り難いが・・・
推し量り難いと言えば東日本大震災の追悼式だ。
なぜ東京の国立劇場なのか、なぜ被災地ではないのか!
誰も何も言わないし、マスコミの論調もないが
どういう大義名分があってそういうことになったのか皆目わからない。
被災地が分散しているからか、それとも警備上の問題か?
それならば同じ被災地である仙台でやればいい
ボランティアの警備を全国から総動員してやればいい、と思う。
天皇陛下は入院される前から追悼式への出席を熱望しておられたが
ただでさえ苦境にあえぐ被災者の皆さんを
わざわざ東京に呼びよせるような追悼式を果たして望んでおられただろうか。
この時期に無理をされずビデオの出席で十分だと思う。

そう言えば、「復興庁」の設置も東京に決まったらしい。
本当にどうしてなのか・・・
東日本大震災を契機に日本は大きく変わらなければならないと思う。
従来の「中央集権」ではなく、小賢しい官僚の浅知恵ではなく
根本から「国造り」を考え直す好機だと思うのだが
この国はそれとは反対の方向へ突き進んでいるような気がしてならない。
風ぬるむ日に・・・心は冷え冷えと凍てつく。