今年の台湾の天気、今時のものとしては「異常気象」ですね。先日上海、香港出張の同僚も、「雨ばっか」、「寒い」、「かぜひいた」とぼやいていましたが、こちらも、どうなっているのでしょうか。
林書豪報道もウンザリです。それしかないのか? といいたい。 それに当の本人、しゃべる時の声のトーンはもうすっかりアメリカ人じゃないですか。オリジンがどうであれ、本人のアイデンティティーはもうアメリカに随分傾いていると思いますよ。大陸と台湾で「おれたちのものだ」みたいな奪い合い合戦しても意味ないのに・・・。
それはさておき、台湾はこれからどうなるのか、現地で時間があれば取りとめもなく思いをめぐらしています。
確実に発展はしています。毎年来ていますが、来るたびに台北のバスは新しくなっています。運転も・・・、昔に比べればよくなりました。MRTも年々便利に。
その一方、「格差」の問題はどうでしょうか。このままではいかんと思いますよ。台北の町を走っている車を見てみましょう。ベンツ、BMWが目につきます。レクサスも。アウディやその他の高級車は少ないですね。まあ、中華圏に昔から科学技術をめぐる「徳国信仰」があるとはいえ、大陸、韓国同様「見たくれ重視」の文化があり日本人どころではないブランド好き傾向があるとはいえ、いわゆる高級車が多いです。でも、グレードが上の方のものは意外と少ないんです。それから高級車とそうでない車の「間」が少ないですね。これってやはり格差を示唆するものだと思います。
人の身なり、住居を見ても、上下の差は年々目につくようになっています。
加えて、台北圏(台北とその周辺)とその他を比べても、やはり格差は明々白々です。もっとも、台北の突出は今に始まったことではありません。高雄はがんばっています。都市開発も進んでいます。でも、台北に比べると雲泥の差があります。他の町に行くとなおさらです。特に東海岸つまり太平洋岸の地方都市に行くと、町の様子は私も映像でしか知らない東京オリンピック以前の日本の地方都市を見ているように貧しく、雑然としていて、しかも不潔です。地方に行くと、台湾はまだまだ発展途上国なのだと思わざるを得ません。
交通網もまだまだです。台湾海峡沿いは高速道路網も発達し、高鉄もあり問題ないのですが、東西と東部の南北の交通網は大変遅れています。鉄道の未整備は、国民党政権時代、70年代まで電化に本腰を入れてこなかったツケをいまだに払いきっていないのでしょうか。あの小さな島で台北から台東まで最速でも4時間半もかかります。島の中央をしめる山岳地合いを超えて東西を車で行き来するのは、今でも容易ではありません。車に弱い人は酔ってしまうでしょう。
確かに台湾東部には発展の余地はなかなか見当たりません。産業資源もないですし、地理的条件が悪すぎます。原住民が多いということも、政府側に心理に何らか影響するところがあるのかもしれません。それでも、あの遅れは台北の発展が目立つだけにますますひどくなっているように思えます。
高雄は頑張っていると書きましたが、南部でも高雄は例外中の例外。その他の農業地帯は今大変です。
馬政権に果たして国内の格差問題を解消する知恵と手腕があるのでしょうか。どれだけのブレーンが馬総統のまわりにいるかということも大きいですが、馬総統自身にそれほどの政治脳と手腕があるとは思えません。それなりに優秀な人だとは思いますが、国のトップとして現今の内外問題を打開できる人ではないと思います。かといって、民進党にも「人」はいませんけど。
もっといえば、馬総統がどれほど格差問題に敏感かとという点も個人的には疑問視してしまいます。下層の人間に対してシンパシーを持てるような育ち方をした人ではありません。「貴人情けを知らず」といいます。もっとも馬総統は家柄的にも「貴人」ではありませんが、外省人エリートとしての道をひたすら歩んできた人に本省人や原住民の下層の境遇をどれだけ斟酌し、それを政策に生かせるでしょうか、総統にそれほどの鋭敏性はないと思います。構想力も。
既に専門家の指摘もあるように、両岸関係もこれから大変だと思います。大陸も今年政権交代です。大陸との交渉もこれまでのようにはいかないでしょう。大陸もこれまで与えてきた「アメ」の代償を求めてくるでしょう。現政権は「成果」を欲しますし、新政権も「新」だけに台湾問題で国内世論や政敵の批判を受けるわけにはいきません。国内的にも、台湾世論の欲するところはあくまでも現状維持です。それを超えた両岸融和の方向性を馬政権が示せば、馬総統は
大陸と国内世論の板挟みになるでしょう。そのあたりのかじ取りを総統にできるでしょうか?
じゃあ、蔡英文ならなんとかできるとも思いません。でも、今の格差の原因は両岸関係とも無関係ではないです。
大陸との経済関係でもうけた連中、またそのおこぼれにあづかる連中とそうではない連中。馬政権の大陸傾斜は、不可避の選択では決してなく、少し度が過ぎたと思います。もっとも経済的傾斜は李登輝の警告を無視した陳水扁の時からのものですけど。
林書豪報道もウンザリです。それしかないのか? といいたい。 それに当の本人、しゃべる時の声のトーンはもうすっかりアメリカ人じゃないですか。オリジンがどうであれ、本人のアイデンティティーはもうアメリカに随分傾いていると思いますよ。大陸と台湾で「おれたちのものだ」みたいな奪い合い合戦しても意味ないのに・・・。
それはさておき、台湾はこれからどうなるのか、現地で時間があれば取りとめもなく思いをめぐらしています。
確実に発展はしています。毎年来ていますが、来るたびに台北のバスは新しくなっています。運転も・・・、昔に比べればよくなりました。MRTも年々便利に。
その一方、「格差」の問題はどうでしょうか。このままではいかんと思いますよ。台北の町を走っている車を見てみましょう。ベンツ、BMWが目につきます。レクサスも。アウディやその他の高級車は少ないですね。まあ、中華圏に昔から科学技術をめぐる「徳国信仰」があるとはいえ、大陸、韓国同様「見たくれ重視」の文化があり日本人どころではないブランド好き傾向があるとはいえ、いわゆる高級車が多いです。でも、グレードが上の方のものは意外と少ないんです。それから高級車とそうでない車の「間」が少ないですね。これってやはり格差を示唆するものだと思います。
人の身なり、住居を見ても、上下の差は年々目につくようになっています。
加えて、台北圏(台北とその周辺)とその他を比べても、やはり格差は明々白々です。もっとも、台北の突出は今に始まったことではありません。高雄はがんばっています。都市開発も進んでいます。でも、台北に比べると雲泥の差があります。他の町に行くとなおさらです。特に東海岸つまり太平洋岸の地方都市に行くと、町の様子は私も映像でしか知らない東京オリンピック以前の日本の地方都市を見ているように貧しく、雑然としていて、しかも不潔です。地方に行くと、台湾はまだまだ発展途上国なのだと思わざるを得ません。
交通網もまだまだです。台湾海峡沿いは高速道路網も発達し、高鉄もあり問題ないのですが、東西と東部の南北の交通網は大変遅れています。鉄道の未整備は、国民党政権時代、70年代まで電化に本腰を入れてこなかったツケをいまだに払いきっていないのでしょうか。あの小さな島で台北から台東まで最速でも4時間半もかかります。島の中央をしめる山岳地合いを超えて東西を車で行き来するのは、今でも容易ではありません。車に弱い人は酔ってしまうでしょう。
確かに台湾東部には発展の余地はなかなか見当たりません。産業資源もないですし、地理的条件が悪すぎます。原住民が多いということも、政府側に心理に何らか影響するところがあるのかもしれません。それでも、あの遅れは台北の発展が目立つだけにますますひどくなっているように思えます。
高雄は頑張っていると書きましたが、南部でも高雄は例外中の例外。その他の農業地帯は今大変です。
馬政権に果たして国内の格差問題を解消する知恵と手腕があるのでしょうか。どれだけのブレーンが馬総統のまわりにいるかということも大きいですが、馬総統自身にそれほどの政治脳と手腕があるとは思えません。それなりに優秀な人だとは思いますが、国のトップとして現今の内外問題を打開できる人ではないと思います。かといって、民進党にも「人」はいませんけど。
もっといえば、馬総統がどれほど格差問題に敏感かとという点も個人的には疑問視してしまいます。下層の人間に対してシンパシーを持てるような育ち方をした人ではありません。「貴人情けを知らず」といいます。もっとも馬総統は家柄的にも「貴人」ではありませんが、外省人エリートとしての道をひたすら歩んできた人に本省人や原住民の下層の境遇をどれだけ斟酌し、それを政策に生かせるでしょうか、総統にそれほどの鋭敏性はないと思います。構想力も。
既に専門家の指摘もあるように、両岸関係もこれから大変だと思います。大陸も今年政権交代です。大陸との交渉もこれまでのようにはいかないでしょう。大陸もこれまで与えてきた「アメ」の代償を求めてくるでしょう。現政権は「成果」を欲しますし、新政権も「新」だけに台湾問題で国内世論や政敵の批判を受けるわけにはいきません。国内的にも、台湾世論の欲するところはあくまでも現状維持です。それを超えた両岸融和の方向性を馬政権が示せば、馬総統は
大陸と国内世論の板挟みになるでしょう。そのあたりのかじ取りを総統にできるでしょうか?
じゃあ、蔡英文ならなんとかできるとも思いません。でも、今の格差の原因は両岸関係とも無関係ではないです。
大陸との経済関係でもうけた連中、またそのおこぼれにあづかる連中とそうではない連中。馬政権の大陸傾斜は、不可避の選択では決してなく、少し度が過ぎたと思います。もっとも経済的傾斜は李登輝の警告を無視した陳水扁の時からのものですけど。
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