くまわん雑記

時々問い合わせがありますが、「くまわん」というのは、ある地方の方言です。意味はヒミツです。知る人ぞ知るということで。

大成駒のお蔦

2008年05月27日 | Weblog
先日の先代幸四郎の「寺子屋」に続き、「一本刀」のDVDを拝見。

昭和59年のものだそうで、大中村(好きな役者でした)、故大成駒でそれぞれ、駒形にお蔦。それから脇は、播磨屋に、当代勘三郎。それから、懐かしいーあのしゃくれ顔、故延若。

おそらく、お蔦は大成駒のニンではないのだろう。むしろ故梅幸の方があっていたはずと想像してみるが、それでもさすがは、大成駒。今どき、あれだけの雰囲気を醸し出すお蔦役者がいるだろうか。設定された時代からタイムスリップしたか芝居絵から飛び出してきたようなお蔦。今ならせいぜい神谷町くらいか? だが、神谷町のニンでもない。

大成駒の芝居はまごうことなく近代歌舞伎だったのだろうが、「ラマンチャ」役者などとは違い十分な時代味があった。こうした味わいを出せる役者が、昨今実に少ない。玉三郎になるとすっかり近代いや現代だ。以前は時蔵に期待したものだが、正直、今のところは期待外れのままだ。やはりお蔦のニンではないが、故宗十郎のあのなんともあっけらかんとした、きっと江戸の頃の芝居はこうだったに違いないと思わせるような芸風の役者はもういない。

そして大中村の駒形。体の小ささはいかんともし難く、大柄な播磨屋と組んだ場面は滑稽ですらあるが、やはり巧い。私は晩年しか知らないのだが、数少ない舞台のうちに、何度笑い、泣かされたことか・・・。

当代勘三郎の若さとともに、かの名優たちの不在に、時の流れを否応なく実感させられた。

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小泉純一郎への複雑な思い: 彼は国賊、逆賊かもしれない、という不安

2008年05月27日 | Weblog
小泉元総理、首相の座を退いてもいまだその存在感に陰りを見せるなく、世間の人気も相対的に高いようだ。

私も今の政治の停滞を思うと、また政界再編というものを不可避と信じる立場からも、小泉氏に期待せぬでもない。

その一方で、氏には少なからぬ何とも拭い難い不信感もある。私は女系の皇位継承を許容しようとした氏に対しても「獅子身中の虫」、「君側の奸」との思いがしてならないのだ。女系を認めれば、それはいずれ皇統の権威を傷つけ、結果我が国の万古の国体を改変することになる。天皇制度消滅の因ともなりかねないと危惧する。天皇なき日本は、国家であり続けたとしても、もはやそれは「日本」ではありえない。女系の天皇も皇室の血を継ぐとはいえ、天照の神勅にそむくことになり、正統な天皇たりえない。正統ならざる天皇すなわち偽皇をいただく日本は、これまたすでに日本たる国体を損ね、日本たりえない。まさに亡国である。

すなわち、小泉氏は国をあやうく傾国宰相になりかかったわけだ。もしあの皇位継承の改悪が何者かも入れ知恵による煽動ではなく、氏の本意であったとするのであれば、私は氏を「国賊」、「逆賊」と呼んで躊躇すまい。(そう言えば、かつて「尊王斬奸」などという政治?スローガンもあった・・・。)

それゆえ、小泉という存在の影響力に期待をする反面、この「劇薬」かもしれない得体のしれない存在に強い警戒感を抱くのである。
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