flow Trip -archive-

「漂い紀行 振り返り版」…私の過去の踏査ノートから… 言い伝えに秘められた歴史を訪ねて

亥鼻城

2014-07-09 00:00:00 | 城郭・城下町

(千葉城 千葉市中央区亥鼻)
 市街地の南部、北北西に張り出したその地形から、亥鼻と呼ばれた丘陵に存在したのが、この亥鼻城である。大治元年(1126)千葉常重が築いたとされ、以後二百年以上に渡って千葉氏の城として栄えた。源頼朝の挙兵の際には、三代常胤(つねたね)が参陣、その功により下総国守護となっている。康正元年(1455)十六代胤直のとき、十四代満胤の次男、馬加康胤(まくわりやすたね)及び分家の原胤房の叛乱によって胤直は亥鼻城を追われ、志摩城(香取郡多古町)に篭るが自害、千葉宗家は断絶した。その後、馬加氏が千葉宗家を継いだが、居城を将門山城(印旛郡酒々井町)に移したため、亥鼻城は廃城となった。現在、神明社の鎮座する場所が主郭跡であり、三の郭跡に建つ天守は、昭和42年(1967)に築造された千葉市郷土館(昭和58年からは千葉市立郷土博物館)の模擬天守であり、往時を再現したものではない。また主郭北側には「お茶の水」があり、千葉氏祖、平良文の子忠頼が生まれたときに湧き出し、以後千葉氏の産湯の水として使われたという。
         

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