小説「新・人間革命」
【「聖教新聞」 2013年 (平成25年)11月20日(水)より転載】
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若芽26(11/20)
東京創価小学校の児童による「春が来た」の合唱のあとは、親子合唱であった。校歌はまだなかったため、山本伸一作詞の「お月さまの願い」を合唱した。歌詞は、創価女子学園の生徒が大きく書いてくれていた。
静かな 静かな 大空に
大きな 心を 持ちなさい
大きな 笑顔を 持ちなさい
みんなに 語って 満月が
静かに 静かに 顔出した
伸一も、教員たちも唱和した。元気な大合唱が、昼下がりの学舎に響いていった。
合唱が終わると、伸一は、校長の新木高志に語った。
「創価小学校にも、校歌がほしいですね」
「はい。皆で準備を進めておりますが、難航しています……」
新木は、こう言って、過ちを指摘された小学生のような、困惑した顔で伸一を見た。その表情にも、真剣さ、誠実さが感じられた。
このあと、校長らのあいさつがあり、伸一のスピーチとなった。
「今日は、初めての入学式であり、これから五十年、百年と続くであろう東京創価小学校の第一歩の日です。永久に、いっさいの原点となる日です。
私も、校長先生をはじめ、諸先生方と力を合わせ、必ず立派なお子さんに、立派な人に育て上げる決心でございます。その点は、ご安心していただきたいと思います。
しかし、大学や高校と違い、小学校の場合は、まだ、ご家庭と連携しながら、ともどもに守り、成長させていかなければ所期の目的は達成できません。
その意味において、学校としましても、全力をあげますが、保護者の皆様方も、二十一世紀の偉大な人材を、指導者を育てるために、絶大なるご支援、ご後援を心からお願いいたします」
学校と家庭――この両輪が円滑に回転してこそ、子どもの前進、成長があるのだ。
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