古森病院@福岡市博多区 病院管理者のブログ

ベイサイドプレイス近隣にある長期滞在型病院です。投稿記事は管理者の独自見解であり、医療法人の見解ではありません。

「熱心すぎる」ご家族様

2022-01-29 20:09:43 | 日記
古森病院@福岡市博多区です。

昨日 同業者の悲しいニュースを聞きました。

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https://news.yahoo.co.jp/articles/bc1009d502f46ea9c7d9e49e9e710e6e54ada8c7

容疑者、母の治療でトラブルか 医師と食い違い 埼玉立てこもり
1/28(金) 21:11配信

毎日新聞

立てこもりがあった容疑者宅の周辺を調べる捜査員ら。家の前には大人用おむつが散乱していた=埼玉県ふじみ野市で2022年1月28日午前8時57分、梅村直承撮影

 埼玉県ふじみ野市大井武蔵野の民家で27日夜、散弾銃を持った住人が、この家を訪れた医師の鈴木純一さん(44)=東京都港区=を人質にして立てこもった。住人は無職の渡辺宏容疑者(66)で、埼玉県警は約11時間後の28日午前8時前、家に突入し、身柄を確保した。鈴木さんは保護されたが、胸の辺りを撃たれ、搬送先の病院でまもなく死亡が確認された。県警は渡辺容疑者を殺人未遂容疑で緊急逮捕し、東入間署に捜査本部を設置した。

【写真】捜査車両に乗った容疑者とみられる人物

 県警によると、鈴木さんは在宅医療に携わり、渡辺容疑者の92歳の母親への診療を担当。母親は26日に死亡し、鈴木さんが死亡確認をした。鈴木さんは27日、容疑者に呼び出される形で理学療法士の男性(41)ら複数の関係者と一緒に容疑者宅を訪れ、事件に巻き込まれたとみられる。鈴木さんのほか、理学療法士も腹付近を撃たれて重傷を負った。いずれも容疑者に襲われたとされ、県警が状況を調べている。

 渡辺容疑者は母親と2人暮らしで、地元の東入間医師会によると、昨年1月から今月24日にかけ、渡辺容疑者から母親の診療を巡って15回前後の電話相談があった。鈴木さんと意見や見解が食い違うという内容といい、容疑者が母親の死などを巡って不満を募らせていた可能性がある。

 27日午後9時15分ごろ、近隣住民から「バンバンという音がした」と110番があり、警察官らが駆け付けると、渡辺容疑者宅の玄関先で理学療法士が倒れており、容疑者が立てこもっていることがわかった。県警は固定電話を通じて鈴木さんを解放するよう説得を続けた。

 渡辺容疑者は具体的な要求をせず「(人質は)大丈夫。救出してもらいたい」などと話していた。しかし応答がなくなり、鈴木さんの安否が確認できないため、県警は突入を決断。あおむけの状態で倒れている鈴木さんを見つけた。渡辺容疑者は特に抵抗するそぶりは見せなかったという。県警は容疑者宅などから散弾銃2丁を押収した。

 事件発生後、ふじみ野市は市立中学校の体育館に避難所を開設し、一時は約130人が避難した。現場付近の三つの小中学校が休校となった。【成澤隼人、岡礼子、春増翔太】

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管理人は、入院面談に同席しますので、数多くの患者様のご家族様と
お会いしてまいりました。

ご家族様の中には、療養環境の構築に熱心な方がおられ、
できるだけご要望には沿うようにはしているのですが・・・

ごくごく少数ですが、中には熱心を通り越して、ある意味 
病的な印象を受けるかたもおられます。
医療介護従事者なら 誰しも経験があると思います。

どうみても、医学的に誤っている、やめたほうがよい治療(や介護(主として摂食やリハビリテーション))を、どうしてもしてくれと ごり押しするご家族様・・・

当院に来られるまでに受けられた治療についての医療従事者の説明不足とか、元気だった親御さんが些細なことをきっかけに、寝たきりになったり 認知症が進行したりという現実についていけないとか、あるいは親御さんの年金がご家族様の生計を立てるためにどうしても必要で、親御さんの生存が必要不可欠という方にも、上記のようなことを要求されるご家族様はおられますが、そういう方々とは一線を画しておられます。そういう方々は 当方が真摯に説明すれば、なんとか理解はしてくださいます。

一線を画した方について
管理人の印象としては、そうですね・・・

小児科医ではないので、あまり接することはありませんが
子供への虐待を繰り返す親御さんと おそらく共通するものをお持ちです。

ご自分のなかにある自身への承認欲求を満たすために、弱者を利用するというか・・・

児童虐待の場合は、
ご自身の承認欲求のため、弱い者いじめの手段として
こどもを利用しますが、

親御さんの場合は、
要介護者を盾に、無理な要求や治療(要介護者が望んでいるかどうかもわからない)を
医療介護従事者に対してリクエストし、社会的(順番を守るとか)医学的に
正当な理由で要求が通らないと激昂されますが、

それは「単純に」自分がバカにされたような、否定されたような 
そういうお考えで 激昂されるのであって、決して親御さんのことを真摯に思っての
激昂ではありません。不思議な事ですが、この組み合わせは 少なくとも 管理人が
知る限りは一つしかなく、母-息子 の組み合わせです。心理学的には
当たり前なのかもしれませんが、、

(医療従事者は基本的には、その患者さんの病態を考え、急いで診療しないといけないと
判断した場合は 外来の順番を飛ばして、先に見るということは行っています。)

またご自分が好む方法で 育児や介護をするために、施設ではなく
在宅に抱え込み、外部からの介入を許さないというのも特徴的です。
いずれにしても、関わる関係者は 理不尽なクレームに
巻き込まれて疲れ果て、契約解除になるパターンも少なくありません。

ですので、その対象の方が 例えば児童相談所に保護されたり
(この場合は、児童相談所に日参して、子供を返せと訴えることになります)
あるいは死去された場合、急にご自身の承認欲求を満たす対象がいなくなって

他にご自身の承認欲求を満たす対象がない場合に、ご自身の居場所や存在意義を失い
こういった形で 火を吹くことがあるのだろう・・・

と思います。

亡くなられた鈴木先生のご冥福をお祈りいたします。

https://komori-hp.cloud-line.com/




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