古森病院@福岡市博多区 病院管理者のブログ

ベイサイドプレイス近隣にある長期滞在型病院です。投稿記事は管理者の独自見解であり、医療法人の見解ではありません。

絶句・・・

2020-07-13 19:38:41 | 日記
古森病院@福岡市博多区です。

医療業界をゆるがす判決のニュースが飛び込んできました・・。

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【速報】乳腺外科医の控訴審判決は懲役2年
準強制わいせつ罪に問われた外科医、逆転有罪に
2020/07/13
増谷 彩=日経メディカル

 2020年7月13日、準強制わいせつ罪に問われ、一審で無罪判決となっていた柳原病院(東京都足立区)の非常勤外科医に対する控訴審判決で、東京高裁は一審無罪判決を破棄、懲役2年を言い渡した。弁護団は「このままえん罪を放置するわけにはいかない。当然上告する」と話した。

 本件は、同医師に右乳腺腫瘍摘出手術を受けた女性患者が、術後診察時に左乳首をなめるなどのわいせつ行為を受けたと訴えたもの。判決を受け、一貫して無罪を主張している被告医師は、「私はやっていないにもかかわらず、公正であるはずの裁判官に、公正な判断をしていただけなかったことに怒りを覚えている。一審が無罪になったことで世間の目が変わり、一度壊れた生活をやっと取り戻したところだった。今ある仕事が奪われてしまう」とコメントした。

 弁護団は「あまりに非常識で非科学的な判決だ」と強く批判した。一審では、麻酔薬や鎮痛剤の使用量やそれぞれの副作用、病室での女性の言動、当時の状況などから、女性患者がせん妄状態であった可能性を示す精神科医の鑑定意見書などを作成、提出している(わいせつ容疑の乳腺外科医の裁判、今日再開)。今回の判決では、せん妄の可能性について、検察側証人として出廷した井原氏の証言(「女性患者にせん妄はあったが、幻覚があったとは言えない」)などを受け、「仮にせん妄だったとしてもせん妄に伴う幻覚は生じていなかった」と、被害者とされる女性患者の証言の信用性には影響しないとされた。

 なお、女性患者がせん妄を来していたとする一審での看護師らの証言(準強制わいせつ容疑の医師「やっておりません」)は、病院関係者のため病院に有利な証言をする可能性があること、カルテに「覚醒良好」との記載があったことから退けられた。これに関して、弁護団は「カルテ記載は退院後にまとめて書いたもの、看護師だけでなく同室患者からも証言を得ていることから、排斥は非常識」と主張した。

 また、一審で大きな争点であったDNA量については、証拠鑑定を行った科学捜査研究所(科捜研)が、DNAの増幅曲線や検量図のデータを残していないこと、さらにDNA抽出液も証拠鑑定後に破棄したと主張したことから、客観的証拠が不足しており、一審判決では「証明力が十分であるとは言えない」とされた(準強制わいせつ疑惑の乳腺外科医に無罪判決)。このアミラーゼ鑑定とDNA定量検査についても、本判決では科学的厳密性には議論の余地があるとしつつも、女性の証言の信用性を補強できるとした。弁護団は「我々は怒りを通り越して、どうしていいか分からない。一審であれだけ議論して、今回の科捜研の手法は信頼性に欠けるものだという結論が出たのに、データは全て捨てても証拠として認められるという判決が出るとは思っていなかった。科捜研の技官に、『データはないがあなたのDNAが出た』と言われたら終わりということか。今後も、次々にえん罪が生まれるだろう」と強調した。

 弁護団は、「ご本人と相談しながら、さらなる戦いに進みたい」と話した

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もともとは

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わいせつ容疑で医師逮捕、病院が抗議声明
病院は「全身麻酔手術後患者の訴えのみを根拠とする不当な逮捕」と主張
2016/08/26
増谷彩=日経メディカル

 手術後で麻酔が残る女性患者に対し、術後診察に訪れた医師がわいせつ行為をしたとして非常勤外科医が逮捕された事件で、わいせつ行為が行われたとされる柳原病院(東京都足立区)がウェブサイトで「警視庁による当院非常勤医師逮捕の不当性について抗議する」と題する声明を発表した。新聞記事によると、医師は容疑を否認している。

 柳原病院は声明で「全身麻酔手術後患者の訴えのみを根拠とする警視庁による不当な逮捕」と主張。警察の謝罪、同医師の速やかな釈放を求めている。

 声明によれば、女性患者は2016年5月、柳原病院で右乳腺腫瘍摘出手術を受け、その手術直後、4人部屋の病床に医師が訪れた際にわいせつな行為をされたとして、友人を通じて警察に通報した。柳原病院は、警察署員の訪問に際して、医師との面談の場所を提供したり、事件現場とされる病床を案内するなどした。診療記録は警察に提出したという。

 柳原病院も独自に調査を行い、現場検証の記録などを検討した結果、わいせつ行為が行われたとされる場所は女性患者で満床の4人部屋であり、術後の経過観察のために看護師が頻回に訪れる病床だったことなどから、わいせつな行為はなかったと結論。捜査を速やかに終了するよう警察に求めた。しかし「7月7日以降千住警察からは一切の問合せもないまま、8月25日突然の逮捕となった」としている。

 柳原病院は声明の中で、女性患者の供述は「全身麻酔による手術後35分以内のことであり、その内容は、手術前の恐怖や不安と全身麻酔で行った手術後せん妄状態での幻覚や錯覚がおり混ざったものと確信する」と断言。院内での検証結果を警察に提示したにもかかわらず、女性患者の証言に信憑性があると判断して同医師の逮捕にまで踏み込んだことを批判し、「このようなことが許されれば、今後、施術医師が術後診察に病室を訪れることをためらう要因ともなり、正当な医療行為に制約を付すことになりかねない」と強調している。

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管理人を含め、医者と看護師は 院内感染対策上
臨床現場で「清潔」「不潔」の概念をとことん叩き込まれ、
血液汚染されている可能性の高い術後対側乳房は「不潔部位」の際たるもので
そのような部位をよりにもよって「なめる」などということは  
臨床を行っている医者であればあり得ないことです。

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ご本人の主張

男性外科医の罪状認否での発言【弁護側提供の要旨】

 私はやっておりません。医師として、私は、右乳腺腫瘍切除術を適切に行い、術後の診察をしっかり行い、何の落ち度もありません。現に乳房の変形もなく、術創もそれほど大きくなく、目立たないものと考えています。乳腺外科医のプライドにかけて無罪を主張します。わいせつ行為などありません。

 当日の病室は、4人部屋で、カーテンで仕切られているとはいえ、隣のベッドとは近接し、カーテンの下は広く開いており、そのようなことができる状況ではありません。術後の創部の診察は外科医であれば必須です。術後、創部の視診と触診をおこない、異常がないことを確認しました。

 検察から提出された資料に、アミラーゼ反応とDNA型検出があります。これが私を起訴した判断の一つになっていますが、乳腺腫瘍切除手術の術前にそれらが付着する機会は十分にあります。よって、そのような行為の証拠とすることはできません。また、私の当日の行動ついて、怪しむべきところは何一つありません。

 私事ですが、妻と子供が3人の5人家族です。私には、この家族を守る責任があります。しかし長期の勾留のためその責任が果たされていません。貯金が底をつき、借金、失業、報道に伴う被害と社会生活の危機に襲われています。

 私は院内関係者と結託して、口裏合わせなど一切いたしません。1日も早く、元の生活に戻ることを強く願っています。

 今後の裁判では、公正明大なご判断をお願いします。

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刑事事件では「推定無罪」の大原則があるはずで、最高裁できちんと判断されることを
医療従事者の一人として 切実に願っています。

https://komori-hp.cloud-line.com/

7月23日追記

文春オンライン
https://bunshun.jp/articles/-/39112

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「ニキビを潰す癖やヒゲを抜く癖もあるので……」

 男性医師はA子さんの左乳首に自身のDNAが多量に付着していたことについて、一審の公判で次のように述べている。

「事件当日は起床してから手を洗っていない。午前中、多数の患者を診察したが、それでも手を洗っていない。当時は慢性の鼻炎でくしゃみを連発し、口の周りをぬぐう癖があった。また、ニキビを潰す癖やヒゲを抜く癖もあるので、時々出血する。それらのDNAが付着する可能性もあった」

 また、手術の直前には両胸が露出した状態のA子さんを挟んで、マスクを着けない状態で助手とディスカッションしたと説明し、その際に両胸を触診し、左右の乳首を両手でつまんだことなどもDNAが付着した原因としてあげている。

 その結果、一審判決では「そうすると、いささか決定打には欠けるが、『疑わしきは被告人の利益に』の観点から、唾液の飛沫が乳頭付近に付着する可能性があるということになる」という理由で無罪になったのだ。

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にわかには信じられませんが、二審の判決文を読んでみたいと思いました。

「くしゃみを連発し(鼻水や唾液のついた)口の周りをぬぐったり 
出血したあとをぬぐって 患者に触れるときに
手を洗わない外科医がいるのだろうか・・・?」

追記その2

この事件も驚きました。
手術中に助手で清潔手袋をしているのに、
どうやって不潔分野を触ろうと思うのか・・・。
しかも手洗いに一番うるさいとされる整形外科で・・・。

おそらく初めてではないのではないかと思います。

https://news.yahoo.co.jp/articles/c70dabe32dc4483c7e98b1184726fe746c53b2e3
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医師が手術中の女性にわいせつ疑い 広島の福山市民病院勤務時期

7/28(火) 16:36配信
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中国新聞デジタル

福山市民病院

 広島県福山市蔵王町の福山市民病院での手術中に抵抗できない女性患者の下半身を複数回触るなどしたとして、福山東署は28日、札幌市中央区南一条西、医師大野晋太郎容疑者(37)を準強制わいせつの疑いで逮捕した。

 逮捕容疑は、同病院に整形外科医として勤務していた1月下旬、手術を受けていた全裸の30代女性が全身麻酔で抵抗できない中、下半身を複数回触るなどした疑い。

 同署などによると、大野容疑者は犯行当時、同病院の整形外科長。女性の主治医ではなく、手術には助手として参加していた。手術中、職員が大野容疑者の行為を目撃。同病院安全管理室に報告して発覚した。

 病院から2月に告発を受けた同署が捜査に着手。同署によると、大野容疑者は「触ったと思います」と供述しているという。

 同病院によると、大野容疑者は2017年4月から勤務。昨年夏、大野容疑者から申し出があり、ことし3月末で退職した。現在は、札幌市内の病院に勤務しているとみられる。

 福山市民病院の喜岡幸央院長は「当院の元医師がわいせつな行為で逮捕される事案が発生し、誠に申し訳ない。職員の倫理意識向上を徹底し、信頼回復に努める」などとコメントを出した。

中国新聞社

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追記

乳腺外科医師のお子さん 亡くなられたのですね。
合掌。
https://www.sentaku.co.jp/articles/view/20371?fbclid=IwAR24wwEHx3QxxLV2a7vaxHNlYKlboq4XW7RhJO7i3rBjeRjSN0ohxydv_n0




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