古森病院@福岡市博多区 病院管理者のブログ

ベイサイドプレイス近隣にある長期滞在型病院です。投稿記事は管理者の独自見解であり、医療法人の見解ではありません。

院外医療従事者への接種 

2021-05-17 13:18:06 | 日記
古森病院@福岡市博多区です。

先週水曜日 寝耳に水の手紙が
福岡県と福岡県医師会の連名でやってきました。

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話は1か月ほど前に遡ります。

当院は連携型医療機関と言って、当院以外の医療従事者に
新型コロナウイルスワクチンの接種を行う医療機関に手を挙げていて

3月末に 区の医師会から連携型のweb会議をするので 参加するようにと言われ
参加しました。
そこでリストが配られ、そのリストには各連携型医療機関に紐づいた 
院外医療従事者の所属機関(当院は23でした)と
人数が書かれていました。

その会議では「院外医療従事者のワクチン接種の調整は、委託事業者(コールセンター)が行うので
連携型はそのリストに則って、ワクチン接種を行えばいい」ということを言われました。

そんなこと、コールセンターに出来るのかなあ。。と思いましたが
まあコールセンターがやると言わないと、連携型に手を挙げないだろうなあ。

と思っていた管理人でしたが。。。

その後 何の音さたもなく、4月下旬ごろにいきなり
「そちらの院外と院内の医療従事者の接種に必要なワクチン数を発注せよ」
という話がきて、
「院外の人間のスケジュールも聞いてないのに、わかるわけない」
と言ったのですが 何が何でも発注せよ と滅茶苦茶なことを言うので

「じゃあ院外3バイヤル(15人分)」と申し上げ
院外がキャンセルになったら 当院の職員に打つという方針を職員に説明しておりました。

すると・・・
いつの間にか、当院の発注分は 当院内の職員に打つ分になってしまっており
急きょ院内職員のスケジュールを組んで どたばたと接種が始まりました。

その際も「院外の人はどうするのですか?」と事務職の方が聞いていたのですが
全無視の状態であったところ・・・

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先週の水曜日「着」の手紙に 院外医療従事者のコールセンターによる手配が
破たんしたので、連携型に調整を行ってもらい、水曜日中に発注せよ。そして
ワクチン1回目を今月中に医療従事者に打て。

えええええええ?
何言ってんの?

慌てて数えてみると 120名近くいます。
事務の人は 年配者のワクチン対応に忙しいので、
外来のない管理人が 23医療機関に電話をかけまくり、
忙しいところ、無理を言って できるだけ6人一組のグループを
作ってもらって、何とか翌日にワクチンを発注。

本日から接種を開始しました。
何とか今月中に1回目のワクチンを打ち終わる予定です。。。

最近って、本当にめちゃくちゃですよね。
せめて1週間くらい猶予をくれませんか?
どこもぎりぎりでやってるんですよ。

そもそも期間を決めて、この期間内でお願いしますって
コールセンターのマニュアルに書いておけば、他の施設も協力すると思うんだけど
そんなこともちっともしないで 丸投げだから失敗するんですよ。

何でもすみませんって言えばいいってもんじゃありませんよ。
やり方が雑すぎるんです。
水曜日に手紙を寄こして 水曜日中の発注を要求する県医師会にも
福岡県にもさんざん文句をいいました。

あとワクチンが余った場合、当院の入院患者さんに打ちたいって
言っても 県(医療従事者)と市(高齢者 地域住民)の管轄が違うのでダメって
ワクチン代をどれだけ無駄にしたいんでしょう。

さすがに今回のことで しぶしぶ認めたというか
仕方ないという風でしたので、余ったワクチンは入院患者さんに打たせてもらいます。
これもこまかい調整が必要で、結構大変なんですけど・・・。
外来だけでは難しく 入院施設があって良かったです。

本日 西日本新聞にこの件が載っていましたので、
引用させていただきます。
方針を決める方々には、きちんとやれば もっとうまく行ったはずで
少しは頭を使ってもらいたいです!!!!!

怒りの治まらない管理人です。

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https://www.nishinippon.co.jp/item/n/739309/

西日本新聞
2021年5月17日(月)

福岡


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“放置”された医療者ワクチン 配送手配役の業者さばけず

福岡
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“放置”された医療者ワクチン 配送手配役の業者さばけず
2021/5/16 6:00 (2021/5/16 11:44 更新)

下崎 千加

医療従事者向け新型コロナウイルスワクチンの移送の流れ
拡大

約7000回分の新型コロナウイルスワクチンを保管している超低温冷凍庫
拡大

医療従事者向け新型コロナウイルスワクチンの移送の流れ
拡大

約7000回分の新型コロナウイルスワクチンを保管している超低温冷凍庫

 新型コロナウイルスワクチンの医療従事者への接種が福岡県で滞っている。超低温冷凍庫のある拠点病院(基本型接種施設)から、医療従事者が接種を受ける中小規模の病院(連携型接種施設)への移送などを手配する県の委託業者がパンクしたためだ。拠点病院では大量のワクチンが眠ったままになっている。感染が拡大する中、医療従事者の4分の3が打てていない状況に、関係者から「接種計画が甘かったのではないか」との声も上がっている。

 医療従事者の接種は2月17日に全国でスタートした。ファイザー製は零下75度前後で保管し、2~8度の通常の冷蔵庫に移してから5日以内に接種しなくてはならないため、周到な段取りが求められる。

 福岡県は56病院を基本型に、618病院などを連携型に指定。県が業務委託した福岡市の広告代理店が地域の医療従事者の接種希望をまとめ、連携型と接種日程を調整し、基本型からの移送を手配する段取りだった。ところが2回目まで終えたのは7日現在、約5万2千人で、希望者約21万人の25%にすぎない。県によると、委託を受けた広告代理店の情報集約、手配業務が追い付かずワクチンの行き場が決まらないままになっているのが原因という。

 「みんな首を長くして待っているのに、大量のワクチンが放置されたまま『第4波』に入ってしまった。歯がゆく、情けない」。コロナ患者を受け入れている福岡市の拠点病院の医師が本紙「あなたの特命取材班」に訴えた。

 自身や同僚の接種は終えた。地元の中小病院やクリニックの医師や看護師、薬局の薬剤師、消防署の救急隊員用のワクチン約4千回分は、4月中旬から冷凍庫に保管されたまま。委託業者から一向に連絡がないため業を煮やし、電話をかけてもつながらないという。

 同市の別の拠点病院でも、4月上旬から中小病院向けの約7千回分を保管。連絡待ちの状態という。「医療機関のクラスター(感染者集団)を防ぐためにも一刻も早く打つ必要があるのだが」

 こうした状況を受けて県は10日、急きょ段取りを変更。委託業者ではなく連携型施設が、それぞれ地元の医療従事者の接種希望をまとめ、必要なワクチン量や接種日を委託業者にファクスで連絡し、移送してもらう手順に変えた。

 対応に追われているのは連携型施設だ。同県久留米市の中規模病院は13日、クリニックや薬局など約80カ所に片っ端から電話して希望を聞き取り、週末の22、23日に約400人に接種することに決めた。「ぎりぎりになって丸投げされた印象だ」と院長は憤る。

 平田泰彦福岡市医師会長は、高齢者の集団接種に携わるのに自身の接種ができていない医師もいるとして「今打っても抗体ができるのは5週間先。接種開始から3カ月たつのに今まで何をやっていたのか、県は検証してほしい」と求める。

 県の担当者は「接種希望の把握に想定以上に手間取り、業務が滞ったと業者から聞いている。こちらの事前準備が不足していたと言われても仕方がない。何とか5月末までに1回目を打てるようにしたい」と釈明している。 (下崎千加)

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