蒲田耕二の発言

コメントは実名で願います。

モハメド・アリの再来?

2016-09-24 | 社会
米フットボールのコリン・キャパニックなる選手が、アメリカで相次ぐ警官の黒人暴行に抗議して国歌演奏時に起立しないそうだ。いわく、「有色人種を抑圧する国の国旗に誇りを示すために起立するつもりはない」。

アメリカって国は全然好きじゃないが、こういうニュースに接すると、やはり民主主義だの表現の自由だのがしっかり根づいてるんだなと実感するね。

キャパニック選手の行動に対しては無論、猛烈な反発がある。昨夜見た映像では、白人のメタボ中年が狂ったような罵声を彼に浴びせていた。しかし一方で、君のような人物がこの国には必要だ、と声を掛ける人もいた。それも白人の中年男性だった。

キャパニック選手の所属するサンフランシスコ49ersも、「国歌を称える行為に参加するかどうか、個人が選択する権利を我々は認める」と声明したそうだ。

さらに印象深いのは、国の代表たる大統領が彼を擁護していること。「キャパニック選手は憲法で保障されている意見表明の自由を行使しているだけだ」

これが日本だと、どうだろう。

仮に坂本勇人とか菅野智之とかがボクは安保法制に反対です、などと宣言したとして、読売巨人軍は、選手個人が自分の意思を表明する権利を我々は認める、と声明するかね。

君が代斉唱に参加しない日教組の教師たちについて、彼らは憲法で保障されている意見表明の自由を行使しているだけだ、などと安倍が声明するかね。

このニュースを報じたのは昨夜のNHK NW9だが、事実上、政府の広報機関でしかない近年のNHKで働くスタッフは、どんな気持ちで放送したんだろうね。

ともあれキャパニック選手が体を張った意思表示によって、アメリカのイメージアップに大きく貢献したことは間違いないよな。
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