順序が逆になってしまいましたが、4月7日の初めは京田辺市にある大御堂観音寺を訪ねました。
この地域は行政区分では京都府になりますが奈良の北部に位置し、奈良仏教の影響を大きく受けた地域です。
"南山城"と呼ばれ、京都にはない天平仏が残るなど魅力ある地域です。
例年だと参道の桜と菜の花との共演が見れますが、今年の桜の早い開花に刺激されたのか?菜の花も開花が早かったようです。
残念ですが桜は既に葉桜の状態でした。
少し残っている桜の花が参道を華やかにしています。
大御堂観音寺の歴史は遠く天武天皇の御代にまで遡ります。
聖武天皇の御願により良弁僧正が伽藍を整備され、僧正の高弟・実忠和尚が第一世となられています。和尚は東大寺二月堂の修二会を始められた方として有名な方です。
数度の火災や戦乱で伽藍は失われますが"興福寺の北別院"とされており藤原氏の庇護のもと、規模は縮小されながらも法灯を伝えています。
ご本尊さまは国宝・十一面観音菩薩立像で天平時代独特の技法である木心乾漆造りで作られています。
天平16年(744)にこちらのお寺に安置された記録があるそうです。
頂上仏や手指などに後世の修復がありますが、日本で七体しか現存しない国宝の十一面観音さまのおひとつです。
境内のミツバツツジも満開です。
石碑にあるように東大寺二月堂のお水取りで使われる籠松明の材料となる真竹の一部はこの周辺から採取され、二月堂まで運ばれています。
他にも酬恩庵一休寺や寿宝寺、蟹満寺、海住山寺、禅定寺など魅力ある寺院が多く点在しています。
僕のお気に入りの地域です。
次に京都の名残りの桜を求めて京都京北に佇む常照皇寺へと向かいます。
観音さまの写真はHPから転載させて頂きました。
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