
3月15日は、所属している京都古文化保存協会の「第37回特別拝観の集い」で天龍寺に来ました。



































先ずは天龍寺の宗務総長をされている小川湫生(しゅうせい)さまから法堂にて天井に描かれている「雲龍図」についてのユニークな解説がありました。
平成9年(1997)天龍寺開山夢窓国師650年遠諱記念事業として日本画家加山又造画により「雲龍図」が描かれました。


天井(縦10.6m 横12.6m)に厚さ3cmの杉板159枚を張り合わせ全面に漆を塗り、さらに白土を塗った上に直径9mの二重円相内に直接墨色で躍動する見事な八方睨みの龍が描かれています。
その秘密は龍の左目が円相の中心部に描かれているので、見る方が位置を変える度に龍の顔も付いて来る様に見えるのだそうです。
現在の法堂が移築された当時は明治期に活躍された鈴木松年画伯の雲龍図が描かれていたが紙に描かれていた為に損傷が激しく、現在ではその一部が保存されており、毎年2月に大方丈にて一般公開されています。
大方丈旧「雲龍図」特別公開 鈴木松年 画伯筆



期間:2025年3月1日(土) ~ 3月23日(日)
時間:午前8時30分 ~ 午後4時45閉門 [受付終了午後4時30分]
場所:天龍寺 大方丈

また、3月15日(新暦)はお釈迦さまが亡くなられた日で法堂内には涅槃図が架けられていました。



次に庭園、諸堂は各自の自由拝観になっています。
京都五山の第一位に列せられた「天龍寺」は、後醍醐天皇を供養するために室町初期(1339年)に臨済宗として創建された禅寺です。
開基は足利尊氏、開山は、日本初の作庭家ともいわれる臨済宗の禅僧・夢窓疎石(むそう そせき)です。
夢窓疎石が堂舎を建て、池を整備したことは確かですが、作庭までの行った確証はないそうです。
しかし、こちら曹源池庭園の石組、借景、龍門瀑は見事です。
観賞して楽しむ庭園では無く、あくまで禅僧の修行の為の庭園です。

昼食は天龍寺境内にある「篩月(しげつ)」で精進料理を頂きます。







ここまでご案内して頂いた小川宗務総長とはお別れです。
団体なので「篩月」には入り切れないので、元修行道場だった建物内で天龍寺ご自慢の精進料理を頂きました。










動物性の食材を一切使わずに、この味が出せるのは日本人の知恵、禅僧の知恵で世界に誇れる和食だと思います。
写真を撮り忘れましたが、最後にはフルーツの水物まで付いている充実ぶりです。
天龍寺を堪能し、次に天龍寺の開山堂・臨川寺を拝観します。
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