10月15日は大阪よみうり文化センター主催の「茶の湯にまつわる芸能を名料亭竹茂楼で楽しむ」に参加しました。
会場は二階の大広間です。
講師の日本舞踊西川流師範の西川影戀先生から今、京都国立博物館で開催中の特別展「茶の湯」のお話や芸能を紐解いて解説して下さいました。
その後、もうひと方スペシャルゲスト大蔵流狂言師・茂山茂さんから能や狂言の歴史、また、狂言の見た方などを解説され、新作狂言「宗旦狐」の一部が演じられました。
能は難しいですが狂言は有声で演じられ、一定の"決まり事"を知っていれば楽しめます。
いよいよ懐石料理を楽しみます。
① 呈茶
菓子は竹茂製わらびもち、お薄は中村茶舗の中の白です。
②先付
鯖寿し、海老木の葉揚、蓮根、銀杏、いちょう玉子、柿と木耳の白和え
小さな器の中之島には秋の味覚が満載です。
② 椀物
鱧真薯、松茸、みつば、柚子
名残りの鱧に初物の松茸、、、
松茸だけでも感動ものですね。
お出汁も"和食"の真髄を感じる美味しさです。それにみつば、柚子、、、五感で美味しく、また、季節のうつろいを感じる"和食の中の和食"の一品です。
④ 向付
鯛、戻りかつを、土佐醤油、岩塩
鯛と鮪、イカの組み合わせが多いですが第二の旬"戻りかつを"を使われている点がいいですねー。
その時、その時の旬の素材を吟味されているのを感じます。
欲を言えば岩塩ではなく藻塩で鯛を頂きたかったですね。
器には真っ赤に紅葉したもみじが描かれていて、ここにも"秋"を見つけ事が出来ます。
⑤焼物
子持ち鮎塩焼、木胡椒、酢立
僕の大好きな子持ち鮎の塩焼きです。
近年、漁獲量が減って来ていて湖北産に頼っているのが現状のようです。
四十数匹を仕入れるのも大変な事だったと思われます。
⑥鉢物
海老芋、秋茄子、紅葉麩、人参、小松菜、あんかけ
⑦強肴(しいざかな)
占地(シメジ)、舞茸、平茸、京水菜、柑橘酢
秋のきのこの収穫祭ですね。
柑橘系のお酢との相性も抜群です。
⑧ 松茸ごはん、赤出汁、香の物
松茸に筍のスライスがたっぶりと入っていて、ごはんもふわふわに焚かれています。
美味しさにおかわりをお願いしてしまいました。
⑨ 水物
最後の水物は梨、キウイ、小豆にジュレ仕立てです。
松茸に子持ち鮎、秋茄子、柿、梨と食材だけでも秋を感じ、食すればより一層に秋を感じるのが"和食"の大きな魅力です。
その後、女将さんにお願いして奥にある「合掌館」を見せて頂きました。
昭和45年、富山県越中五箇山から移築された民藝風の部屋です。
この雰囲気の中で食事をされる方も多く人気の空間だそうです。
室内や廊下には河井寛次郎や棟方志功の作品が展示されていてミニ美術館のようです。
二階には多目的ホール合掌館「雪」もあるそうです。
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