これから書いていくことは半ばフィクションである。
生徒のことを考えなよ、周りの迷惑を考えなよ!
3月25日 MKは職員会議で挙手をし、自分は部活の顧問をしない旨を発言した。
会議はその間、ミュートであった。
そして、あと、淡々と進んだ。
会議が終了し、一人の教員がMKに歩み寄ってきた。
「ねえ、あなたさあ、生徒のこと考えたことあるの?一生懸命部活をやっている生徒のことだよ。それから、あなたがやらなければ誰かがやるんだよ、その迷惑をどう考えているの?」
突然、MKはこう返した。
「あなたと私の関係は何です?」
「えっ!」突然こう言い返されて、相手は言葉に詰まった。何ていってよいのか、だいたい、こんな返事を予想していなかった。
「いいですか!もう一度いう。あなたと私の関係はなんだ!法的関係だ!」
この男の欠点は、多少人を馬鹿にしたような言い方をするところなのだが、このときも、薄笑いを浮かべてこう言った。
困って、黙っていると、さらに続けた。
「民法的には、私人と私人だよ。ということは、この会話はお互いの同意で成立するわけだ。」
「・・・・・・」(遅れたが、MKは30代前半、相手は50代)
「雇用関係でいえば、同僚だな。あなたは私の上司ではない。そうだよな」
「だから、なんです?」
「上司でもないあなたに、職務についての口出しをされる筋合いはない。」
「・・・」
「つまりだ、この会話を私的な会話としてしたいなら、お断りだ。で、職務についての命令を出したければ、上司を通せ!」(笑)
「・・・」
「ここから先の会話は録音しますよ、どいてください」
Mkはくるりと彼に背中を向け、彼を後にしたのです。
全員管理職というまなざし地獄
みなさんに間抜けなお尋ねをします(笑)。この人、いったい何しに来たんでしょうか?
もちろん、「職務命令」ですよね。
「つべこべ言わないで部活の顧問をやれ!」
です、もちろん。
しかしですよ、彼は最後に黙りましたね、なぜだと思いますか?ふつう黙ります。
それは、当たり前ですが、
「職務命令じゃない」
からです。
多くの人たちはこの職務命令ではない職務命令に怯え、仕事ではない部活の顧問を、仕事として、引き受けるのです。
しかし、これは職務命令ではないのです。
じゃあ、この人は何のためにMKに迫ったのか?
おわかりでしょうか?
生徒のためでも、迷惑をかけるということでもありません。