高校公民Blog

高校の公民科(現代社会・政治経済・倫理)教育に関連したBlogです

英語力 2 英語がむずかしいってのがおかしいのだ

2007-01-02 15:36:59 | 授業・教科指導

 私は、常々思っているのだが、数学や物理が難しいというのはわかるが、それと同様に英語が難しいと言われることはちがうのではないか、と。ちがうというより、まちがっている、あるいはもう少し正確にいうと、その時点で英語教育は失敗している、のではないか、ということだ。

「だって、ことばだろ?」

私が英語教員に、あるいは、既存の英語教員を超える教員にほしい、生徒への第一メッセージがこれなのだ。

英語はことばだ。むこう(英米)のやつらの、三歳児は立派に話しているのだ。何で三歳児が文法もへちまもないのに話せるのが、いい年した人間が、それも日本語を文法など習わずにしゃべることが出来る人間が操作できないのだ

そうすると、英語の先生はとたんに言い訳をはじめるのだ。

私はもう、その言い訳は聞きたくないのだ。うんざり!!!だから、競争原理を入れて、英語教師になりたい人の規制を緩和した方がいいとかんがえているのだ。

「だれか!英語はことばじゃねえか、むずかしいことは何もない。ことばは単純に時間なのだ。ふれていればできるのだ。能力の問題でも、文法の問題でもない。だれにでもできるのだ。こういうメッセージを発し、生徒を引きつけ、ケータイを思わず置かせてしまう教員志望の人はいないか?」

私がほしいのは、こういうメッセージと方法論だ。英語を何が何でも高尚にして、何が何でも普通の人間には努力を要するとして、できないことは当然などというデマゴギーしか垂れ流せない人間を消し去るストリームがほしいのだ。

「だれか手を挙げてくれ。単位制高校静岡中央高校はそういう教員のボランタリリィな売り込みを歓迎したい。既存の教師を乗り越えようとする人、手を挙げてくれ」

繰り返そう!!こういう英語教員を静岡中央高校では公募します。

英語はことばだ。君は日本語を、とりだてて文法だぁ、何だあ、こむずかしいことを並べて修得したか?ちがうだろう?何で英語だけがそうなのだ?オレのクラスへ来い!英語をたのしく、楽に身につけさせる!その自信がある!来てくれ!

【参考】
英語力 1 問題の所在
英語力 3 英語はゼニになるぞ
英語力 4 ルサンチマンを超えて


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5 コメント

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むりやりでもメッセージを送れ!私の授業は身になる! (Kimura Masaji)
2007-01-02 15:50:49
■僕は自分の周囲をみていて生徒がどうしたら、興味を持って英語に取り組むか、とか、どの教材が適切かといった研究をしている英語教員におめにかかったことがない。断言する。だから、隙間、ニッチ、なんだ。ただ、アホのように英語の映画を見せる、それだったら、英語の教員に高額なカネを払う必要がないではないか。■英語という言葉の仕掛け、教材の精選、それを生徒が聞くというレベルで研究すること、それこそが、これからの生命線なのだ。このまえ、さる予備校の英語の授業を受けた。その講師は名物講師だそうだ。しかし、直感、静岡中央高校では使い物にならない、と思った。こういうニーズで静岡中央高校は成り立っていないのだ。■生徒の数はどちらが多いのだ。カネはどちらにころがっているのだ。こういうえげつないいいかたをして、だから、研究しなければいけないと私は思っている。Japan Times のおもしろくもない記事を読んでたってしかたないのだ。要は動機付けだ。一にも二にも動機付けなのだ。
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あれば誰かがやっているだろう。海外で。軍隊で。 (Unknown)
2007-01-02 19:20:35
母国語習得と同条件におかれれば苦労したという実感無しに言語習得は可能だといわれています。10歳ごろ(臨界期)までに、親かそれと同じように接してくれる話者、更にその他の話者(兄弟、祖父母、近所の人、友人等々)も近くにおり、彼らがシャワーのように言語を浴びせかけてくれるというのがその条件。10歳ごろまでというのも重要な条件、言語学者(チョムスキー)はLAD(言語獲得装置)とよび、10歳ごろ以降にはLADが機能を失うといわれています。アマラとカマラやビクトール(狼に育てられた子供たち)、親による虐待で幽閉状態に置かれて10歳ごろまでに言語習得できなかった子供たちが、その後言語を他の成人並みに習得できなかった例を見ても、わかると思います。
返信する
ドキュメンタリ-1 (ザ・中学教師)
2007-01-10 23:14:23
プロフェッショナル 仕事の流儀   2006.9.7pm10時 NHK総合で放映

①カリスマとスパルタ
子供のやる気を魔法のように引き出すマジシャンと呼ばれる中学校の先生。
「授業というのは本当は楽しくて、子供達を変える力がある」
生徒達を虜にするのは中学教師 田尻悟郎(48)。
人呼んで、英語のマジシャン。
英語教育界の最高の栄誉とされる「パ-マ-賞」を受賞。
一年の生徒は「勉強なのに、何でここまで一生懸命になれるんだろう」と不思議がる。
VTRをみた脳科学者茂木健一郎は、とにかくやかましい、歌を歌っている者もいる。でも、子どもが生き生きとして活発に授業に参加している姿を見て、「新鮮な驚きを感じた」という。田尻が注目を集めたきっかけは、島根の片田舎の公立中学校で、英検の合格者を大量に出したからだ。
研修会を開けば田尻の授業の秘密を知ろうと現役教師が押しかける。
参加した教師達は「今まで、自分で何を教えていたのかな~」「感動でした。涙がでました」感嘆の声はあとを絶たない。
プロの教師を驚かす魔法のような授業。その陰には壮絶な失敗があった。
恐怖のスパルタ教師。生徒から恨まれた。田尻は当時を「あんな惨めな思いはないでしょうね」と語る。
1980年代前半全国的に校内暴力が問題となっている頃、田尻は角刈りにサングラスをかけ、なめられないように自らもツッパった。
教科書は1ペ-ジづずつ黒板に書いて明日までに覚えることを生徒に要求した。
しかし、生徒達はついてこず、腹が立ち毎日怒鳴りまくった。
家に帰り、中に入った瞬間ボコ-ンと壁を殴って突き破った。授業で結果を出せずイライラした毎日を過ごした。

②エンタ-ティナ-
人口14000人の島根県八束郡東出雲町。
東出雲町立東出雲中学校、ここが現在田尻が勤務する学校だ。
大都市にある有名進学校からの誘いをすべて断り、公立中学校一筋。
田尻は、故郷、島根で教えることにこだわっている。
1年4クラス。英語をはじめて本格的に学ぶ生徒達。
授業も最も難しい学年だ。授業に臨むとき田尻が常に心がけていることがある。
●教師=エンタ-ティナ-
学年が上がるにつれ沈思黙考の場面も増えてきますが....。
といいながら、本来漫才が好きな田尻は、鏡の前で「表情」や「声の出し方」を練習する。
道具も半端ではない。
カルタ(英単語)をとるための「ハエたたき」も生徒分用意している。
覚えてくると手が速くなる。手と手が交錯し合いケガ予防のためという。
いつのまにか「bagと bug」の区別も確認し合いながら予習をしているという。
干物とカニがでてくるが、裏を返せばハガキ。田尻はこれを利用する。
カニをみせて「What is this ?」 「crab」と答えると裏を返して「postcard」という。
今度は干物をみせて「What are these ?」
慎重になっている生徒に裏のハガキをチラチラとみせる。
複数形に気づくと笑顔がでる。「driedfish」こんな具合だ。

授業を始めても教科書は開かせない。人気アニメキャラクタ-のプリント。「Who is this ?」
田尻は説明もせずいきなり英語で質問を始めた。名前当てゲ-ム。
生徒達は一気に乗ってきた。大げさなリアクションでゲ-ムを盛り上げる。
生徒を心から楽しませる。これはいわば準備運動だ。
15分後おもむろに教科書を開かせた。例文をもとに読み上げる時間をストップウオッチ
ではかる。そのスピ-ドをグル-プごとに競わせる。
他のグル-プに負けまいと生徒達は必死になる。競わせ夢中にさせることで、勉強であることを忘れさせる。そして英語を身近なものにする。

③カレ-ライスとマンツ-マン
田尻の授業は、ひとつ譲られないこだわりがある。
●答は自分で見つけさせる。
時折まだ教えていない英語の難しい意味を生徒に問いかける。
答は教室で、自宅で調べさせる。
田尻は正解を教えない。生徒が答をみつけるまで待つ。
「調べるべし」
正解を言わないまま「See you! 」授業を打ち切ることも珍しくない。
「そんなホッタラかしでいいんですか?」「子ども達がストレスが溜まったりして...」
外部の声にも田尻は平気でこう言い放つ。
「ああ、いいですね~。是非溜めてもらいたいもんですね~」
わからないから必死で探す。そうしてみつけた答えなら簡単には忘れない。
●カレ-ライス方式
「教えてくれないの」→「すごく気になる」→「家でやる」
カレ-ライスは、じっくりねかした方がおいしい。
英語もじっくり考えさせた方がおいしい。
週3時間。興味を持てない生徒がいる。
「飽きた」「英語は特に嫌だ」楽しそうに英語の話をする同級生の会話になかなか入れないでいた。英語に対する興味も学力も一様ではない。
田尻は、そんな生徒達を「その気」にさせる方法は一つしかないと考えた。
●1対1で向き合う。
田尻の授業には名物がある。
1対1で行う小テストだ。テストしながら生徒と直接話しながらやる気を引き出していく。
一定の課題をクリア-すると、その生徒にはある役割が与えられる。
「先生役」となり先生と同じように他の生徒のテストをおこなう。
ただし、この1対1の小テストは希望する生徒にのみおこなう。

返信する
ドキュメンタリ-2 (ザ・中学教師)
2007-01-10 23:15:30
④心の扉を叩く
英語に興味をもてない生徒は、この小テストを受けようとはしなかった。
生徒をその気にさせるために田尻が考えた秘策がある。
まず、「先生役」の生徒に1対1の小テストをすべてまかせる。その間、田尻は授業に積極的でない生徒達に直接指導する。1対1でじっくり向き合う。直接言葉を交わし合うことで生徒の心の扉を叩く。
「1対1で話す場面をつくらないと彼らは信用してくれない。信用というのは短い時間ではできないから、地道に地道に子ども達に信用してもらうために動くしかないんですよ」
田尻のこの言葉の意味は重い。
信頼関係を築くことが授業に目を向ける第一歩である。
いつも教室に教科書を置いて帰る生徒が、教科書を持って帰った。
生徒から「あ~あしんど、あ~しんど」と言われても「先生さようなら!」と言われると
明日も頑張ってしまおうと思う。
「バカだよね~ホントに」田尻の顔は、笑っている。

⑤カリスマ教師暗黒の10年
1980年代、授業で結果を出せない田尻は、部活動野球に入れ込む。
徹底的にしごいた。まるで、軍隊のようだと噂された。それでも、神戸市の大会で優勝した。田尻は報われたと思った。
卒業間際、野球部の慰労会が催された。そこで田尻は予想だにしない言葉を向けられた。
「頑張る力となったのは先生への恨みです」
それぞれの立場で部員達が田尻に向かって不満を口にした。強くするために、なぐる、蹴るとやってきたことの後悔、情けなさ、言葉にできない情念が体を突き刺す。
田尻は、愕然とした。体に力が入りワナワナと震えてきた。顔はうつむいたまま上げられなくなった。
「もっといい先生になってほしいねん...」
そのために部員の保護者は、言いたいことがあれば先生に直接言わせることを選んだ。
田尻は心の中で必死に叫んでいた。「ゴ.メ.ン」
彼の転機は、この壮絶な失敗によっておとずれた。「謝らなければならない子ども達ばっかしですよ。部員達にも、どっかで謝りたい、間接的に自分を高めることによって埋め合わせをしたい」当時を振り返り、そう田尻は語る。

⑥出会い
アシスタント、日系カナダ人コンノマナスとの出会いが、その後の田尻の人生を大きく変えた。彼は型破りな企画を次々と提案した。外国人と生徒達が一緒になって料理をつくる授業。キャンプにバ-ベキュ-、その中でゲ-ムを取り入れていく授業。
田尻はそんな「遊び事」でどんな英語の力がつくのかいぶかしんだ。
しかし、任せてみた。出題者がジェスチャ-をして、それをあてるゲ-ムをした。
トイレにしゃがみこむジェスチャ-だ。
その時、英語嫌いのひとりの生徒が流暢な英語で「Are you taking a dump ?」と答えた。
田尻も知らないスラングだった。「大便をしているのか」
毎日遊ぶうちに生きた英語を身につけていた。楽しめば、勉強が勉強でなくなる。
「楽しい」を恐れてはいけない。
生徒の苦手な文法は、アニメのキャラクタ-を教材に使った。
なかなか声が出ない英会話の練習は、スピ-ドを競うゲ-ムにしたてた。
子どもの歓声が響く魔法のような授業は、こうして創られていった。

英語は覚えなければならない。膨大な時間と努力が必要な教科である。
それを正面切って「苦しい思いをしなさい」とやればできるんだけれど、できればそこに「楽しさ」という糖衣をまぶしてやると、飲みやすく、体に効く薬になる。
田尻はそう語った。楽しさは学ぶ意欲をかきたてる。
脳科学者茂木健一郎は、何かやって「楽しい」「嬉しい」時にそれを強化するのが脳の基本的な仕組み。本来「学び」は楽しいはず。「苦手意識」「むずかしい」という感情が邪魔をする。それをどう乗り越えさせるかが工夫のしどころであると、田尻の授業を評価する。
スパルタ→授業ではない→無理矢理勉強させる→一方通行→うまくいかない、いくはずがない→生徒のせい→心の中で葛藤→間違っていることがわかりながら意地を張る →
どつく、ける→恨みがパワ-になった→ショック→酔いが飛び下を向いて後悔が情けなさが・・・・・
若き日の壮絶な体験が田尻を変えた。


⑦熟していない実は摘み取らない。
田尻は、生徒達に英語より大切なことがあると説く。
6月になれば、一定の小テストに合格した子が「先生役」になり、クラスメイトに教える。
その「先生役」になった生徒Aが、「先生役」という肩書きだけに溺れ、教えをこうクラスメイトに冷淡になる。さらには成績も伸び悩む。他人にかまってられない態度が露骨に出てくる。それでも田尻は何も言わない。
「人の痛みを知る」ことは、「大人になるための練習」
相手の気持ちをくみ取りながら接することは、大人になるための第一歩。
田尻は「先生役」に特別の意味を込める。英語ができないよりできる方がいいに決まっているけど、もっと大切なことは「自分ひとりがよければそれでいい」という考えを捨てること。
流れは簡単。一方的に説き伏せても意味がない。熟していない実は摘み取らない。
機が熟す。本人が気がつきはじめたとき一声かけてやるのがいい。
二学期になった。「先生役」になるための小テストがはじまった。
田尻は厳しい。何回も再テストを受けさせる。
ようやく田尻からOKをもらって、生徒Aと万歳して手を合わせる。

わからないときは、イライラするし焦るだろう。
同じ思いをしている子がいるじゃないか、助けてやれ!
焦りや悔しさ惨めさを味わった人間は、人に対し優しくなれる。

最後に田尻に質問する場面がある。
プロフェッショナルとは?
田尻は自信を持ってこう答える。
「常に色々な場面でベストな判断ができる人」
そしてこうも付け加えた。
「そのベストな判断ができる人は失敗を繰り返して、消去法で答をみつけられる人だと思います。」

だからチャレンジをし続ける。失敗を恐れない。
(完
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本文で使わせてもらいます (Kimura Masaji)
2007-01-21 15:55:26
ザ・中学教師様
 大変、長大なコメントを賜りありがとうございます。このコメントを本文で使わせてもらいます。その上でさらに議論を深められばと思います。



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