道専門委員 “ヨウ素剤不要”と暴言
原発事故で真下道議追及
原発事故の際、放射線による甲状腺被ばくを抑える安定ヨウ素剤の予防服用について、「昆布だしのみそ汁を飲んでいればそんなものはいらない」などと、北海道の原子力防災計画を見直す有識者専門委員会の委員が発言していることがわかりました。3日の道議会知事総括質問で日本共産党の真下紀子道議が明らかにしたものです。
この発言を繰り返したのは有識者専門委員会委員の加藤千恵次・北大大学院教授(核医学)です。
第2回議事録(2011年9月8日)では「普通の昆布だしのみそ汁を飲んでいればそんなものはいらない。日本人は十分なヨード(ヨウ素)が甲状腺に常にいる」と発言。第3回議事録(同年10月25日)でも「大人はヨード(ヨウ素)で被ばくしません。そういうときは、のりを巻いたおにぎりを配るとか、もっと当たり前のことを柔軟にその場で大人が考えるということです」と発言しています。
この発言を受け島津洋一郎座長が「言われればその通りだと思います」と応じ、報告書(同年11月)では、国への要望にも同趣旨の記載をしています。
しかし、加藤委員の考えは、国の旧原子力安全委員会報告書で、コンブのヨウ素を吸収するには時間がかかることなどをあげ、原子力災害時における放射性ヨウ素の甲状腺への集積を抑制する措置として適切ではないと説明しています。
高橋はるみ知事も、3日の真下道議の質問にたいして、「放射線の被ばくを低減させるためには、安定ヨウ素剤を適時に予防服用させることが重要」と答えざるを得ませんでした。
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