ノミ研ぎの手順は観たところ以下のようでした。
1 道具を整えて姿勢を決める。
2 脇を固めて角度を決める。
3 ノミ先の裏面を左右均等に研いで鏡面のようにする。
4 表に反して歯先にバリが出るまで研ぐ。
5 バリが歯先の左右に同じように出たら裏に返す。
6 バリがなくなるまで研いだら粗研ぎは終了。
7 上げ研きもこれを繰り返す。
簡単なようでやすやすと出来ないのが現実ですが、
多くの失敗は研いでいる間に設置した
歯先と砥石の角度が一定していないことで
研ぎにムラが出来てしまうことでしょう。
1寸の幅が広い歯先は左右整えるのが大変ですし、
幅の狭いものは砥石との接地面が少なく
これまた研ぎ中の角度がフラフラしていないかと
気をもんでしまいます。
講師の砥石は上げ砥は木に埋め込まれた形で
とても安定していました。
また、姿勢も研ぎ上がる間でリズムよく
ゆっくりと前後してとても安定的です。
歯先の角度は対象物によって適正が違うようですが、
跳ね上げをする木うそ用にはある程度の角度が必要のようです。
あとのコツは、砥石のメンテナンスにあるようです。
講師は上げ砥石を3回使ったら目の荒い砥石で
面を平らにするために砥石を砥石で研ぐのだそうです。
あまりに窪んだらコンクリートでこすることもあるとか。
職人たるもの道具に執着せよ!
ということがわかった回でした。