2023年はテレビ放送70周年、NHKでも大河ドラマ60周年だそうで、その記念としてこの作品は作られ、2月4日に放送されました。
私は録画組なので、11日の日曜日、今の大河ドラマ「どうする家康」の始まる前に見ました。
主演は生田斗真。シナリオは金子茂樹。
他にも、阿部サダヲ、中村七之助、中井貴一、ともさかりえなど、さながら大河ドラマのキャスティングかと思うほどの豪華さでした。
NHK芸能局長である成島の「君、今のテレビをどう思う。」の一言から始まり、「映画に負けない新しい連続大型時代劇を作れ」と楠田と山岡に命じるのです。
その時代は、映画とテレビには一線が引かれていて、映画俳優はテレビには出さないという五社協定なるものもありました。
そんな中で俳優たちの家に通い詰め、出演を取り付ける苦労から、または撮影時間短縮の為に、今までの経験からの意見に真摯に耳を傾けて工夫していく姿に、テレビから目が離せなくなりました。
そのような時代に、テレビに出ようと心に決め新しいチャレンジを試みた俳優さんたちは、さながらファーストペンギンのようだったと思いました。
そのファーストペンギン、佐田啓二さんの役を中村七之助が演じました。そして佐田啓二さんの息子さんである中井貴一が成島を演じました。
ある意味の親子共演のようで、感慨深かったです。
大型時代劇第1作「花の生涯」のクライマックスシーンの桜田門外の雪のシーンの作りこみ方など、見ごたえがありました。
その時代にはその時代の苦労があり、そしてそこから知恵が生まれて、そして今日まで来たんだなと思いました。
NHKの番組紹介、お借りしました。
『テレビ放送開始から70年を迎える2023年2月。初めてテレビで大型時代劇に挑戦し、夢をかけた人たちの思いに触れます。れい明期のテレビマンの情熱がぶつかり合うハートウォーミングコメディー。』
脇を固める人たちが、皆名優なので、見ていて何も揺らぐところがありませんでした。そして主演の生田斗真はやっぱり素晴らしかったです。なんでも器用にこなしますね。
そう言えば、何かの番組で、鶴岡八幡宮の雪は塩で、倒れた時に口に入ったりして、「寒いんだよ !!」じゃなくて「しょっぱいんだよ !!」みたいな気持ちだったとか言っていましたよね、彼。
大型時代劇が大河ドラマと呼ばれるようになったのは、2作目の「赤穂浪士」の時に読売新聞がそう書き、それが浸透したからなんですってね。
何事も生まれた時があって、そして育って行ったという事なのだと思います。
その時その時に苦労して、そして知恵を生みながら。
昔は昔の、今は今の。
ついでながら、「どうする家康」は今回も面白かったですね。
これ、内容の残酷さから言ったら、既に「鎌倉殿の13人」とさほど変わらないと思います。昔から戦国はそういう時代だと思っていて、タイムマシンがあったら行ってみたいのは戦国時代などと言う方は結構いらっしゃるのですが、私はいつも「そんなのごめんだわ。」と思ってしまう方です。
「大河ドラマが生まれた日」の為に、少々ネット検索をしていたら、、このドラマの記事から今の大河批判につなげてる方がいて、その同じ記事があちらこちらに拡散していて、私は少々不愉快な気持ちになりました。と言っても喧嘩など売る気もないので、どこがなどとは言いませんが、誰だって面白いなと思って気に入っているドラマの批判を言われたら不愉快になって当たり前の感情です。
かなり残酷な内容を、美しいオープニングで癒し、眉をひそめずに物語に入りこめていくようなシナリオに工夫がされていると思います。
先週もそうでしたが、忍者集結のシーンに、私は心が踊りました。そして女大鼠は視聴者のみんなに愛されて隠れヒロインになって行く予感がしました。
ついでにまた少し関連記事に飛ぶと、視聴率が下がったからどうのこうのとか。
いやいや、初回から少し数字が下がっていくのは、それは大河ドラマのみならず新作ドラマのあるあるでしょう。
自分の好みに合うか、またはついていけるかなどのフルイなのではないかしら。
「鎌倉殿13人」など、私に10人の友達がもしいたら、見ていたのはその中の2人ぐらいなものですよ。
それでもあの作品が傑作であったことには間違いのない事なんですよね。
作り手が満足するものを作って行ったら、それをしっかりと受け止めていく視聴者はたくさんいると思います。
で、今回の感想をさらに一言だけいうと、今川氏真は本当に上品に育てられたお坊ちゃまだったのかなと思いました。今日の彼は(溝端淳平)は、本当に美しかったですね。←えっ、そこ !?