森の中の一本の木

想いを過去に飛ばしながら、今を見つめて明日を探しています。とりあえず今日はスマイル
  

真田丸第8回「調略」

2016-02-29 10:21:13 | ドラマ (大河)

「策」と言うものは、いつの時代も単純ではなく恐ろしいものなのかも知れない。

だけれど戦国のそれも、命がけ。

昌幸の本当の狙いが分かった時に、本当に凄いと思いました。だけど、信繁が言ったように

「私にはあの人たちが恐ろしい。」、そう私も思いました。

 

良く好きな時代に行けるとしたらどこに行ってみたいかという質問に、「戦国時代」と言うのはかなりの人気スポットだと思います。(時空観光旅行と言うか)。でもそれは高みの見物をしようと思うからですよね。

ど真ん中で生きている者には、本当に恐ろしい時代だといつも思ってしまうのでした。

 

人が駒のように動かされ、国盗りの物語は進んでいくのです。でもその駒には生の血が流れ、義を感じる心や想い出を慈しむ心を持っているのです。そう分かっていながら、策を講じて裏切るのはその世の流れとして受け入れていかなければならない生き方なのでしょう。

真田はずっと昔から大好きな武将です。

でもそれは見るべきものを見てこなかったからだと思います。もしも真田が主人公側で無ければ、どれだけ真っ黒な人たちなのだろうかと思ってしまうかもしれません。

やっぱり戦国は恐ろしい時代です。

 

だけれど、その感傷的な部分に蓋をして今回の昌幸の策を思うと、まったく見事としか言えませんよね。

 

信繁は昌幸の弟の信伊を尊敬しています。その信伊は

「信繁 ! わしのようになりたいと言っておったな。 これだけは言っておく わしのようにはなるな。」と言い捨てます。その時は信繁には意味が分かっていませんでした。

北条氏直の海津城の城主を確約すると言う手紙を見て、しみじみと嬉しく思い感激しているところを背後から殺害してしまう事に驚く信繁。

それを手紙と共に彼を裏切り者として成敗したと差し出し、春日は磔になってしまいます。

 

きっと本当の歴史の中では、調略したもバレテしまったと言う所なのかも知れません。

でもドラマの中ではサスペンスのような、ああなってこうなってと裏があったわけで、うなるべき展開ですよね。

 

氏直を、春日を調略した・ばれた・敵の人数は多しと口先三寸で転がし、闘わずして信濃から北条の兵を引かせてしまったのでした。

 

弱小であるがゆえに、守るべきものを守るためには、すべてをかなぐり捨てているような昌幸は、ザワザワするけれど、覚悟の人だと思います。

先週、信繁に「お前は勘で動きすぎる。わしもそうじゃ。」と言っていた昌幸。経験値が高いから、お前とは違うと言っていましたが、これは経験が積んだ勘だけじゃないですよね。本当に知略の人だったんだなと言う見せ場でしたね。

 

今回もキャストさんたちがイキイキと良かったですよね~。

北条氏政の高嶋さんのたぬっきぷり(タヌキは家康の専売かと思ったけれど、そうとばかりは言えませんね。〉は、安定って感じです。そして今回輝いていたのは、息子の氏直の細田善彦さん。今まで氏政と一緒のシーンが多かったので、なんとなく従順で大人しく良い息子っぷりしか醸し出していなかったのに、出ましたね。氏直の父ちゃんいない所ではチョー傲慢な二面性。そしてあほっぷり。

すっごく良かったです。こうでなくちゃ、細田君じゃないよんって思ってしまいました。

 

あっ、急に閃いちゃったのですが、『相棒』にどれだけの未来があるのか分かりませんが、次の相棒はこの人が良いんじゃない。この二面性キャラ、凄く面白いドラマが作れそうですよ。

と、どうでも良い事はさておいて、家康チームはいつもほのぼの。だけど遠い所に居ても昌幸の真意を見抜いて、そのせいでうちらが北条と戦うのかとうんざりと言う雰囲気に、思わず笑ってしまいました。

上杉チームはいつも美しく悲しいー。

 

バランスの良いドラマですよね。

今週のきりちゃん。

脱出劇を自分に都合よく脚色してうめに語るきり。

この時、演出が上手いなって思いました。うめは一度も顔をあげずに、きりがのろける様に話しているのに、どのような顔をして聞いているのか視聴者には見せません。このシーンは、次のドラマ展開に何の関係もないと言う事なんですよね。

そんなうめちゃんの今回の冴えた一言。

出陣する兄を見送るうめは、兄の一言に

「違います、兄上!!

敵は北条じゃなくて上杉です!!!」

 

みんなブンブンと振り回されていました。

 

 

 

 

コメント (4)
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