彼はことごとく麗しい。(雅歌五・一六)
人類の目の前に完全な模範として掲げることの生涯が一つあるということは、なんという輝かしい事実であろう。そこには、決して不親切な言葉を出さず、決して虚偽を語らなかったくちびるがあった。そこには、愛と純潔と祝福以外のものは何も見なかった目があった。そこには、不幸な人々や悔い改めた人々に対して決して閉ざされることのなかった腕があった。そこには、決して罪のために鼓動せず、また汚れた情欲によって興奮しなかった腕があった。そこには、すべて不当な利己主義から自由であり、善をなすことだけに生涯を費やした、ひとりの人がおられたのである。
L・B・カウマン著 「山頂をめざして」より
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