バラの住人

花弁の中の小人を探す そんな小さな日記です
もしもあなたが見つけても どうぞ秘密にして下さい(笑)

2011年03月29日 | 記事日記
 形容し難い災害から、金曜日がくれば三週間になります。
放射能漏れという二次災害も起こり、予断を許さない状況にもあります。
そんな苦境の中にあって、被災地に向けての救援も日を追って進み、多くの方の募金という後方援助も、早いスピードで集まりつつあると言われています。
わたくしも、いつもご批判を頂く方からの重なる批判に、色々な捉え方があるのは許容範囲内だとの意志を強く持って、自文を読み返し、私人に刃を向けるくらいの悪質なものでない限り、言葉で封じ込められることのないように、自らの表現を続けて行こうと思います。
励まして頂いた諸先輩方に心より感謝申し上げます。

時間や歳月は非情なくらい、悲しみを置いて前へ前へと進んで行きます。
その時間と共に生きるしかないわたくし達は、せめて “このことを忘れない” という行為で、それらにあがなっていくことではないかと思います。
しっかりと胸に抱く為に、自らのライフワークである、出来事の整理を続けました。

  

十六年前の、わたくしも体験した阪神淡路大震災も、決して忘れないという行為のために、いつでも取り出せるように手元に置いています。
当時地元新聞社は、不眠不休の努力で、一日の休刊もなく現況を報道し続けました。
“がんばろう”を呼び起こす素晴しい記事も、たくさん残されています。

   
    
 
そんな中、やはり心を捉えて離さないものに子供の写真があります。

  

水汲む男の子は今回の震災に合いました。女の子は当時の神戸の少女です。お母さんが着せたのでしょうか、大きな防寒着を着て、それでもしっかりと手にはパンを持っています。健気でいじらしい姿です。
男の子はキッと唇を噛み締め、状況にしっかりと耐えている、意志の強い見事な表情でした。

復興までにははるかに長い道のりです。少女はこの体験をバネに立派に成人されたことでしょう。少年も二十年後にはおそらくお父さんになっていることでしょう。我が子のために、自分の体験したことをきっと語り継ぐに違いありません。
それがとても大事なことなのです。
いつか果たされる復興が、過去の姿を消したとしても、今のこのことを忘れない、必ずや未来に生かす、それが容赦のない災害に立ち向かう強い礎ではないかと思うのです。


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