お前がいたから、強くなれた。
原題 RUSH
製作年度 2013年
上映時間 124分
脚本 ピーター・モーガン
監督 ロン・ハワード
出演 クリス・ヘムズワース/ダニエル・ブリュール/オリヴィア・ワイルド/アレクサンドラ・マリア・ララ/ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ/クリスチャン・マッケイ
F1レーサー、ニキ・ラウダとジェームス・ハントが壮絶なタイトル争いを繰り広げたドラマを映画化
性格もレーススタイルも相反するF1レーサー、ニキ・ラウダ(ダニエル・ブリュール)とジェームス・ハント(クリス・ヘムズワース)が激しい首位争いを繰り広げていた1976年。ランキング1位だったラウダはドイツ大会で大事故に遭遇し、深いけがを負う。復活は無理だと思われたがわずか6週間でレースに復帰し、日本の富士スピードウェイでのシリーズ最後のレースに臨む。
先週の先行上映で観てきました。
F1好き、主演の2人目当てでなければ、評価は随分違ってくるかも。
「人生を塗り変える1本」とは思えなかったけど(笑)普通に楽しめました。
ニキとジェームスのF3での出会いから、その対照的な性格を強調するエピソードの多くはホントかも知れない。
でも、そのコトをフューチャーし過ぎてそれに終始した感があるのね・・・。
「どのレースも、それが最後のレースになるかも知れなかった」
ドライバーの安全性は、現在とは比較にならない厳しいものであったことも語られるが、
物語は二人がお互いを意識しつつ表舞台のシートを獲りに行き、
ニキは名門フェラーリのシートを得て快進撃。
ハントはマクラーレンで苦しい戦いを強いられた1975年辺りからを中心に描かれて―
1976年のワールドチャンピオンをほぼ目前にしていたニキが、好調で迎えたドイツGP。
「守るもの」が出来、悪天候を理由にレースの中止を訴えるも、多数決で強行されたレース序盤でクラッシュ、炎に包まれるニキ・・・
その間ハントは、ポイントを重ねていく―のだけれど、
このクラッシュで重症を負ったニキがリハビリを頑張りぬき、奇跡の復活をするまでの演出が、
ハントの快進撃を伝えるテレビだけ、というのが、何とも急ぎ足で肩すかしだったなぁ。。。
ただ、「幸せは敵」というニキの言葉が彼のドライバーとしての危機感を感じさせてはいたけど。
そして迎えた最終決戦は、豪雨のジャパンGP!
雨にけぶる富士スピードウェイでの勝負の時!!ここは凄いですよ
ややアップシーンが多いのが残念な気もしますが、迫力のある映像でした。
なので、、レースシーンに興味がなく、ドラマ自体を期待した方にはどうでしょう。。
この二人の対立とか対比が、ややステレオに感じて単調に思われるかも知れないと感じました。
実際には、一時期一緒に生活をしていた事もアルというぐらいの2人なので、
どうせなら対比させるだけでなく、もっとドラマの部分で感動するシーンが欲しかった。
余談ですが、、、
クラッシュ、炎上、豪雨の富士スピードウェイ、というワードで
“日本一のフェラーリ遣い”と呼ばれたレーサー、太田哲也氏の事故を思い出しました......。
あの時も、マーシャルの到着が遅く、
ドライバー仲間が消火していたので、本作とリンクして、、息苦しくなりました。
火傷、その時の恐怖心を克服して、その場所に戻ってくる――、
想像もできないですよね、死と隣り合わせでレーサーとして生きる事。
イモラのセナの事故から4年後の1998年5月のことでした....。