to Heart

~その時がくるまでのひとりごと

ランナウェイ/逃亡者

2013-10-08 13:14:17 | the cinema (ラ・ワ行)

原題 THE COMPANY YOU KEEP
製作年度 2012年
上映時間 122分
脚本 レム・ドブス
監督 ロバート・レッドフォード
出演 ロバート・レッドフォード/シャイア・ラブーフ/ジュリー・クリスティ/サム・エリオット/ブレンダン・グリーソン/テレンス・ハワード/リチャード・ジェンキンス/ブリット・マーリング/スタンリー・トゥッチ/ニック・ノルティ/クリス・クーパー/スーザン・サランドン

反体制活動を展開した実在の過激派組織を題材に、素性を隠して30年間暮らしてきた元幹部が、当時の仲間の逮捕によりFBIと記者から追われるさまを描く
1969年、ベトナム戦争反対を世に訴えるために連続爆破事件を起こした過激派組織ウェザーマンはFBIの最重要指名手配リストに記載された後、突如消息を絶つ。30年後、元メンバーの一人(スーザン・サランドン)が警察に捕まる。再び話題を呼んでいる事件を調査する新聞記者のベン(シャイア・ラブーフ)は、一見真面目そうな雰囲気のシングルファーザーの弁護士ジム・グラント(ロバート・レッドフォード)にたどり着く。

FBIと新聞記者に追われる元過激派組織の逃亡を、レッドフォードが描く、というもので
社会派サスペンスということでしたが、、、
やはりこの邦題は戴けない。

ナゼ、愛娘を預けた状態でジムは逃亡を図ったのか。という謎を
新聞記者のベンが観客を抱き込むように解き明かしていくのだけれど、
そこだけに囚われると、真相が解った時には少なからずガッカリすると思う。
鑑賞後、直ぐの私はそうでした「はぁ~?」って。
でも、、、

1960年代後半に実際に活動していた爆破テロ組織が、現実にはベトナム戦争終結後、
殆どの主要メンバーは自首もしくは逮捕されていて、一部行方不明であるという。その事実を基に
レッドフォード監督がこの作品で言いたかったのは、
事件の真相とは関係のない、
山中でミミに対して放った言葉に込められているのだろう。―


30年を経て、学び、新しい人生を生きる者と、
何も変わらない者
。の姿を通して、
レッドフォード監督が真に言いたかったこととは!?


1969年の事件から30年後―という設定で、
その時代を知っている私世代からすれば、あの時代の雰囲気やキャストの持つイメージは解るものの、
どうしても過激派学生+実質5年ほどの活動+潜伏期間30年で、
舞台上はどうしても2000年前後だと思われるのに、
現在77歳のロバート・レッドフォードが演じ、12歳の少女の父親で、、、
ジムを演じるのがレッドフォードなので、メンバーもかつて彼と共演した名優揃いなのだけど
随分と年齢的に無理のあるキャスティングに、正直ずっと違和感が拭えなかった

時代と経過年数がハッキリしているのだから、やはりお爺ちゃんと孫、
お祖母ちゃんと孫にしかみえないのはつらい。

そのキャスティングと、邦題がなければ、
人間ドラマに隠されたレッドフォード監督の、アメリカという国に向けたメッセージも感じるドラマでした。

余談ですが・・・
少し無精ひげのシャイア・ラブーフは、驚くほどラッセル・クロウ化
メガネをかけると殆ど見分けがつかないレベルだと思ったわ