氣楽亭 日乗

大阪生まれで奈良県広陵町の長閑で氣楽な田舎暮らしの氣功師が氣ままに綴る懐かしい昭和の年代記です。

ライスカレー

2006-02-03 10:05:29 | 懐かしの食品
昭和30年代半ばには「ライスカレー」と言っていました。
黄色くドロリとした中に「じゃが芋」「玉葱」「人参」の乱切りと「並肉」が入っています。
「ライスカレー」は御馳走でした。

即席のカレールーは有りましたが母は余り使わなかったと思う。
「ライスカレー」の思い出は母が「缶入りのカレー粉」と「小麦粉」を鍋で炒める姿と香ばしくて強烈な「カレー」の匂いです。
台所から立ち上る「ライスカレー」の芳しい芳香に虜に成りました。
家の外で遊んでいても落ち着きません。
台所の母の周りに付きまとい叱られても嬉しくて有頂天に成ります。

ドロリとした「ライスカレー」の秘密は「小麦粉」に有りました。

昭和30年代後半にはTVのCMや番組提供で「オリエンタルマースカレー」や「グリコバーモントカレー」など食品メーカーが売り出した「即席カレールー」が人気を呼びます・・・
我が家でも私がねだり「オリエンタルマースカレー」が定番に成りました。
様々な香辛料が入り余り黄色く無い「カレー」は珍しくて美味しかったのです。

思えば其の頃から「ライスカレー」と謂わなくて「カレーライス」と言っていたように思う・・・

今と成れば既成の美味しい「カレーライス」より「小麦粉」と「カレー粉」を炒った黄色くてドロリとした「ライスカレー」が無性に懐かしい。
一度再現に挑戦した「ライスカレー」は黄色く粉っぽくて家族には不評でした。
飽食の時代にアナクロニズムな「ライスカレー」は受け入れられません。